ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

誰もいないその駅で

梅雨の晴れ間のとある日に、その男は神奈川の無人駅に現れた。

「僕ですね、晴れ男なんですよ」と長いアゴを更にしゃくらせて得意気に言った。

国道駅は大学時代友達がいなかったのでよく一人で来ていました。自転車でここら辺を走ったものです。」

 

その男はサボテンサトシと言う。ギターを片手にどこにでも現れる不思議な男だ。先月は山にいた気もする。

 
ギターを背負って山に来た男の話 - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

まず国道駅とはどんな場所か、少し書いておこうと思う。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%81%93%E9%A7%85
国道駅 - Wikipedia 

鶴見線の駅で1930年10月28日に開業した駅である。

前年の1929年に世界恐慌が、翌年の1931年には満州事変が起こり昭和が激動の渦へ放り込まれた頃のことだ。

 

Wikipediaより↓

冒頭写真でわずかに確認できるが、建物正面右の角の中段(ちょうど歩行者信号の右側あたり)の外壁の凹凸は、第二次世界大戦末期におけるアメリカ軍機による機銃掃射の銃弾の痕である。

第二次世界大戦の爪痕も残している。機銃掃射についてはこちらの記事で詳しくかかれている。

http://www.geocities.jp/hokarida/02_tsurumi_line/ts04-007.html

 

開業88年目のこの駅でサボテンサトシは何を見て何を語るのか。

 

 

昼下がりの鶴見線はやや混んでいた。誰がどこへ行くかなど知るよしもない。この駅は2008年に無人駅となり利用者がどれ位いるのかもわからないのだ。

 国道駅はカーブがかったホームのため電車とホームの間にすき間がある。
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 サボテンサトシはその隙間をしばらく見つめていた。
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「乗り降りするときは気を付けた方がいいです。」と言った。

多分言わなくてもみんな気を付けると思う。

 

駅のホームを降りて行くと渡り廊下に網が敷いてあった。サボテンサトシは気になったようでそこからしばらく動かなかった。 
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「鳩の糞ですかね?めちゃくちゃありますよ!」と言いながら多分鳩の糞をめちゃくちゃ触っている気がする。とんだうっかりさんだ。今日サボテンサトシに絶対近づかないようにしようと思った。

 
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カメラマンである私に向かってきたので慌てて距離を置く。鳩の糞エキスが怖いから。

 

無人駅なのでSuicaをピッとやる機械が虚しく佇んでいた。サボテンサトシにも文明はあるようでSuicaをピッとやっていた。
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改札を抜けると、そこらじゅうの壁を触り始めた。

「近くに川があるんです。行ってみませんか?」と言う。壁を触りながら言う。もしかして、鳩の糞(もしくは鳩の糞エキス)を擦り付けてる…?

 

近くの川は鶴見川というそうだ。遠くに工業地帯があるらしい。「品川のことはよく知っているんです。オフィス街のイメージがあるでしょう?実は食肉処理場があってそこら辺は臭いんですよ。」と色々土地の話をし始めるが、その間もずっと鉄橋を触っている。
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 「質感を確かめたいんです。」
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触って何を感じたかはわからないが、サボテンサトシはアゴをしゃくりあげて満足そうだった。

 

国道駅へ戻る。自転車が放置されている。
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現代社会の抱える矛盾、みたいなものがありますよね。」と言う。なんのことだかはよく分からなかった。
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暗闇へ足を進めるとサボテンサトシはギターを弾いていた。
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それを聞こうと足を止める者などいない。そもそもここには誰もいないのだ。

 

サボテンサトシはここで明るい曲は弾けないとギターを弾く手を止めてしまった。

 

 この場所の空気は重い。外は晴れているというのに昼間だというのに薄暗い。

「どうしてもマイナーコードを弾いてしまいます。」と国道駅の物々しい雰囲気にすっかり飲み込まれていた。
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遠くから人が来たがサボテンサトシの歌を聞くこともなく去っていった。
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通行人もサボテンサトシも私もここには存在していない。時間がたてば消えていなくなってしまう。高架下には民家があるが生活音は聞こえない。

誰かいるようで誰もいない。

現代社会の抱える矛盾とは、相手が見えない世界をまるで見ているかのように思い込んでいることなのだろうか。我々は本当に生きているのだろうか。文明の発達により人々の心は入り組んで難しくなってしまった。心は簡単に壊れるし簡単になくなる。それでも人間は素晴らしいと、絆や愛は素晴らしいとテレビは言い続ける。我々の手元にあるのは名ばかりの絆や愛なのではないか?心のどこかにある満たされない気持ちが積み重なった掃き溜めのような澱んだ空気は国道駅の空気と似ている。サボテンサトシの言ったことが少しだけわかった気がする。

ここに駅がある。

ここにサボテンサトシはいる。

誰も見向きもしない。存在とは他者から見えるものなのか。今ここにいるサボテンサトシがサボテンサトシである証明はできないが、サボテンサトシが鳩の糞を触ってしまったであろう事実は写真が証明している。

もしかしたらこの駅で確かなものは鳩の糞だけなのかもしれない。それ以上のことは難しいので、サボテンサトシの奏でるギターを聞きながら考えるのをやめた。

 

戦時中の爪痕を探したがどれだかよくわからなかった。本当は駅の外壁のものらしいが我々は適当に「これじゃないか」と話した。戦争の悲惨さを目の当たりにして言葉に詰まってしまった。
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 また壁を触って鳩の糞を擦り付けている。

 

国道駅について、サボテンサトシに聞いてみた。
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「さみしい場所ですね。テーマパークの造り物や新しいものにはない、時代に置き去りにされた本物の昭和です。」

88年という歴史を肌身に感じたサボテンサトシの言葉だった。国道駅は昭和レトロ風とか再現ではなく平成が終わる今にまで本物の昭和を遺している。

 

利便性や景観を常々新しくすることだけが全てではない。そこにあるものをそのまま、ありのままの姿にしておくのは後々価値が見えてくる。周りがどうあろうとも、国道駅は昭和の激動の時代や戦争の悲惨さをそのまま伝えるものであってほしい。

知るということは教科書やインターネットだけではなく、その場所に立ち何を感じるかということも大切なのである。

 

サボテンサトシを通して見た国道駅はありのままの大切さと強さを教えてくれた気がする。

 

束の間の昭和へのタイムトラベルを終え現代社会へ帰る。
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 見上げるとサボテンサトシがいた。
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1時間に2~3本しか来ない電車を待つ。
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 駅のホームで呑気にギターを弾いていたら、電車が来てしまった。

サボテンサトシは電車がなかなか来ないのを知らずに「次の電車に乗りましょう」と言ったが私は「ダメ!これに乗る!乗るよ!」と声を少し大きくして言った。一気に現実へ引き戻された。

戸惑うサボテンサトシ。

電車は扉を閉める準備を始める。

「僕まだギターしまってません!」

焦るサボテンサトシ。

「乗るよ!乗るよ!」

焦る私。

 

電車に乗り込み扉は閉まる。

それなりに混んでおりギターケースを広げられず生身のギターを抱えたまま電車に揺られる。
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「あの、次の電車まで待てませんでした?」と聞かれたので、次の電車は20分後と言うと仕方ないと言わんばかりの顔をしていた。

 「あの、すごく視線を感じます。奥の人が僕のギターを覗きこんでいます。」

「きっと刃物を持って乗り込んできた人と同じような衝撃を与えているんでしょうね。」と言った。

私はどうすることもできず「ごめん、なるべく隠すから!」と手を広げてギターを隠そうとしたけども、46キロの婦人のひょろりとした腕からギターはこんにちわして他の乗客の目から守ることはできなかった。存在感が異様だった。
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 ギターは車窓を嬉しそうに見つめていた(気がする)。きっと初めての出来事だったのだろう。

 

駅につくと無言で人気のない場所へ歩いていきギターをしまい始めた。
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恥ずかしさのためか手間取っていた。

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 無事にギターをしまい、悪いなと思ったのでビールを1本献上した。多分サボテンサトシは許してくれた(ハズだ)

そういう優しさというか悟っているのがサボテンサトシのいいところだと思う。

タイムトラベルは多少のハプニングがありながらも無事終了した。

次はあなたの街まで行くかもしれない。そのときはぜひ足を止め歌を聞いてあげてほしい。

 

【少し宣伝】

そんなサボテンサトシは現在モテワンコンテストというものにエントリーしている。投票形式で選ばれた者が準決勝、決勝へ進むシステムだ。この経験を生かし、優勝を目指してほしい。

https://mote1.jp/comedy2018_basic/cheer/nagi6rg6ohtp

 

鏡についた血吹雪がだれのものか言わないで

本日のナースステーションは平和だった。

定時になり、スタッフはぞろぞろと詰所へ戻り荷物を手に取り帰り支度をする。

 

ねね(姉)は帰る前必ずトイレに行き小を済ませる。本日もいつものようにトイレに行き手を洗おうと洗面所の鏡を見たとき異変に気付いた。

 

ねねの目線より少し高い位置に、すっと横のラインを作りながら赤い点状のものがついている。

 

よく見るとインクや着色料ではなさそうだ。

 

もしかして…血?

 

血だった。血吹雪ということで間違いなさそうだ。

 

ねねはこういうのをそっと拭いてなかったことにできるタイプではない。

 

近くにいたおばちゃんに「トトトトトイレの鏡に!血が!」と大きな声で騒ぎ立てた。

そう、ねねはイレギュラーなことが起きると騒ぎ立てるタイプの人間なのだ。

 

おばちゃんは「え~どうして~?」と穏やかに笑っている。

 

ねねは更にナースステーションにいる他のおばちゃんにも「トイレの鏡に血吹雪がついてます!」と、まるで校庭に野良犬が入ってきたのを見つけた小学生のように騒ぎ立てた。

 

すると「それ、師長さんの鼻血じゃないですか?」とひとりのおばちゃんが言い出した。

「そうかも~、さっき鼻血出たって言ってたから!」と他のおばちゃんも続く。

(登場人物がおばちゃんばかりで申し訳ないがおばちゃんばかりの職場なので仕方ない。全部別個体のおばちゃんでおばちゃん複合体のブレーンと話しているわけではない)

 

鏡を拭きながら思う。これ、絶対師長さんスプラッシュしてるなぁ、と。

血吹雪はイケメン師長の顔の高さだったのだろう。背が高いってこういうことなのか、としみじみ思う。

 

血吹雪はなかなか落ちなかった。固まってしまったようだ。アルコールしゅっしゅを念入りにかけて強くこする。

やっと落ちてくれた。イケメンの鼻血を拭く人生経験、悪くない。

 

後程師長が戻ってきたのでそっとしておけばいいものを「師長さん、さっき鼻血出しました?トイレの鏡でスプラッシュしました?」と聞いた。

 

師長「あ~鼻血出した!さっき慌ててたから!鏡についてた?あ~ごめん、拭く拭く!」

 

ねね「もう拭いたんで大丈夫です!」

 

よくよく考えると大丈夫じゃないだろう。ねねは全然デリカシーがない。きっと師長に恥ずかしい思いをさせたし、鏡のことを言わなければ師長だって鼻血ぶちまけたことを知らずにいられたはずだ。

 

ねねは妙な達成感だった。イケメンの鼻血掃除をしたから。

こんなこときっと人生でもうないだろう。今までなかったんだから。

 

今日ねねはイケメンの鼻血掃除をしたんだ。それだけでいい。今夜はうまいものを食べよう。

 

日傘にリボンを縫い付けた話

先日ねね(姉)は日傘をなくした。

その傘は珍しいデザインの傘で気に入ってたのだがなくしてしまいまた同じのを買おうにもどこで買ったか忘れてしまったので買えない。しかも1万円くらいのいい値段のやつでうわーまじか、とがっかりしてしまった。

 

日傘の値段はピンからキリまでで、安いのは安い。

レースの日傘や持ち手が竹の洒落たデザインのは平気で2万くらいする。え、日傘ってこんな高いの?と驚くこともある。

高い日傘は本当にかわいくて欲しくなるのだが、結局なくしてしまうのでなるべく安いものをと考えた。

しかし持ち物への異常なこだわりの強さからデパートを何件も何件も見て回ったが気に入るものがない。

傘というのはいつでも使うものではないし、暑いときの日傘や雨の日の雨傘というちょっと憂鬱な日の時に使うものなので、自分が気に入って傘を広げたときに嬉しくなるようなデザインであってほしい。なんとなくで買いたくないのだ。

鮮やかな色、フリルやレース、リボンなど、他の人が持っていないような日傘がほしい。

2年ほど前有楽町マルイで王室御用達の傘が売られていたことがあった。白い傘の骨組みのラインのところにポイントで白いリボンがついていて一目惚れして買った。結局その傘もなくしてしまったが、傘にリボンをつけることは良しと思った。

 

気に入った日傘がなければ自分でリボンをつけよう、そう思ってシンプルなデザインの3,900円の傘を買った。

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竹の持ち手と白×グレーのシンプルさにひかれた。ちょっと地味かなと思うくらいがBBAカスタマイズ(ババァカスタマイズ、リメイク?のことをさす)したときにちょうどよくなるのである。

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 ユザワヤに行くとタッセルが98円だったのでついでに買った。

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つけたらそれだけでも格の上がる感じになった。タッセルのついた傘はかわいい。

 

リボンはアクセントになるので赤にした。サテンではなく布っぽさがある赤いリボンを3㍍買った。594円なり。

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 普通に結ぶと結び目がでこぼこしてしまうので、リボンの輪を短いリボンでくくる方法で形を作る。

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それを1つずつ縫い付けていく。赤い糸があったはずなのだが、なぜかない。イライラしたがないならないで白の糸でやった。

後で冷蔵庫の上から赤い糸が出て来て、あ、クリスマスの時にローストチキン作って鶏肉の足を縛ったときに使ったんだと思い出した。全てのことは自分に起因するので簡単にイライラしてはいけない。

 

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 縫うのはちょっと力がいるが難しいことではない。

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が、ちまちまやらなくてはいけない手作業なのでうんざりする。手間かかるわぁ~なんでこんなこと始めてしまったんだろうとうなだれる。

作業開始より1時間経過していた。

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ちまちま頑張る。途中で投げ出すと中途半端な傘になってしまうので。

 

8個のリボンを縫い付けた。2時間かかってしまったがやりきった。

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カットしたリボンの切り口がほつれないようライターであぶったりする方法もあるらしいが火が怖いので透明のネイルを塗った。これでもほつれ予防になる。

 

全てのリボンがついた。傘を広げた。

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ん?これ、かわいいのかな?ちょっとよくわかんないけど多分かわいい、かわいい。だって2時間かかったから。 かわいいに決まってる!

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うん、赤が差し色になってかわいい!

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傘を閉じたときがいい。

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これはねねの傘だ!と言わんばかりの奇抜さ。こういうのが好きなのである。

誰も持っていないような物を持っていて、「それどこで買ったの?」と聞かれると日用品や持ち物ひとつでも特別な感じがする。

 

この日傘をさしてスキップをしながら仕事に行きたいような気分にもなるので、自分が好きなものを持つことは大切なのだ。

 

BBAカスタマイズ、手間はかかるが物を持つこと、使うことの楽しさが増すのでぜひやってみてほしい。ババァではない人はBBAカスタマイズという言い方はふさわしくないのでかわいいカスタマイズとか違う言葉を使うといいと思う。

漫画で金縛りにあう。

こんばんは。めめです。

 

6月。明日は30度位まで気温が上がるようですね。これから夏。

 

夏と言ったらホラー。

 

めめは鈍感なのであまりオカルト現象に遭遇したことはない。小学生の頃に学校の怪談が流行り気味の悪い本を買ってくるなと怒られながらも怖い本を読むのが好きだった。

でもオカルト現象には遭遇せず金縛りにあいたいと手を組んで寝てみたり、天井の四隅をぐるぐる見てお化けを見ようとして毎回失敗しオカルト現象に遭遇することはなかったのだ。そんな気味の悪い子だった。

 

 

そして中学生になり、ハンター×ハンターやワンピースなどのジャンプ漫画にはまりホラー本をあまり読まなくなっていった。

寄生獣を友人から借りたのを母に見つかりこんなのを読んでいるなんてと本気で心配された。親からしたら気味の悪い子だったはずだ。

 

高校生になってからはジャンプを毎週買い漫画漬けの人生だった。

その当時ドラゴンヘッドと言う漫画が流行っていたのでそれを全部読み同じ作者の座敷女と言う漫画も読んでみた。

 

⬇️望月峯太郎先生の座敷女⬇️

https://www.amazon.co.jp/dp/B009SN9JDE/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_mxPhBbE5SHR1Y

とにかく気味が悪い漫画でうわーという風にはらはらした覚えがある。

そしてベッド脇に置いて寝た。

 

 

ビーンビーンビーン

 

 

嫌な感じ起きた。

 

え?身体が動かない。ビーンと身体が張りつめている。

 

 

まさか、

 

 

金縛り!

冷や汗をかくような冷たさとビーンビーンビーンと言う感じはなんとなく覚えている。そしてそれは収まって怖くて震えていた記憶もある。気持ち悪い体験だった。初めてのオカルト現象はあったらあったで怖いものだなと思った。

多分座敷女のせい。人生初の金縛りは。

 

 

大人になって金縛りにあうことはあまりなかったがこれもまたしんどい漫画金縛りにはあわなかったけど⬇️中山昌亮先生の不安の種⬇️

https://www.amazon.co.jp/dp/B00D44LLYI/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_TyPhBbVX030N2

これをビレッジヴァンガードで買い電車の中で読んでいた。

あまりの不穏さから来る恐怖にすぐに手放した程の漫画だ。

とにかく不穏、それが入眠をゆるさない。目を閉じても開けたらなにかいるのではと不安で不安で不安定になる。めめは1週間ほど眠れなかった。

 

 

それから歳を食ってから見つけた今日⬇️トルコ星座の男たち⬇️
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リイドカフェでタダで読める!

劇画狼エクストリームマンガ学園007 飯島市朗 暴殺!デスマッチ

http://leedcafe.com/webcomic/exmanga007/
エクストリームマンガ学園007 飯島市朗 暴殺!デスマッチ

が収録されているのでとても気になっていたのだが単行本は簡単には見つからないと思って探しもしなかったのだが、今日中野ブロードウェイにあるタコシェと言う本屋に行ったら売っていたと言う。。。


タコシェ | 自主制作本, 書籍, CD, 映像, 絵画, 雑貨 | TACO ché

 

そして買った。


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表紙が強すぎてもう金縛り確定。

読んでいてめめ、これ怖い。昔の時代が見えるの凄く怖い。

 

こちらも同じ作者のものなので試しに読んでみてください。

エクストリームマンガ学園011 飯島市朗 ゴリラとの結婚(後編)

http://leedcafe.com/webcomic/exmanga011/
エクストリームマンガ学園011 飯島市朗 ゴリラとの結婚(後編)

 

古い絵柄が恐怖心を呼び起こす。これはもう寝たら何か起こるそんな気がひしひしするんだ。

いとおしいとおもうことについて

2018年6月11日、いとおしい気持ちで胸がいっぱいになる漫画が発売される。

 

中川ホメオパシー作 なかよし番外地 だ。

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%82%88%E3%81%97%E7%95%AA%E5%A4%96%E5%9C%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC/dp/4047352381
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%82%88%E3%81%97%E7%95%AA%E5%A4%96%E5%9C%B0-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC/dp/4047352381

 ジャンル的にはBLになるが、これは哲学のようでも人間学のようでもギャグのようでもある多角的な視点があるのでジャンルでどうしても括ってくれというならば私は中川ホメオパシーの愛を抽出したジャンル、と言う。

(※中川ホメオパシーのいい意味で悪いところを抽出しているのはバトル少年カズヤ、正義を抽出しているのは干支天使チアラット、ギャグと男気を抽出しているのは抱かれたい道場、どれも全部面白いし同一作者の漫画とは思えないほど各作品の個性が強い)

 

 中川ホメオパシーとはコンビで活動している漫画家さんだ。とてもクレイジーなので作品が読む麻薬と称されることもある。Twitterを拝見するとクレイジーさがよくわかる。

中川ホメオパシー (@nakagawa_ho)さんをチェックしよう https://twitter.com/nakagawa_ho?s=09

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明日発売のなかよし番外地をフライングゲットしたので、この漫画の優しくて心が温まる点について書く。

 

登場人物は兄貴と辰という二人の中年男性(やー○ん…?)だ。

男×男の淡い恋の物語である。

初めて見たとき「やー○んじゃん!」とゲラゲラ笑ったが、この二人の穏やかで優しい関係を見ているうちに時にくすりと笑い、時に胸が締め付けられるほど切なくなったりしてこの漫画と共に淡い恋を味わっている自分がいた。

 

男同士だから、おっさんだから、やー○んだから、そんな下らない偏見を全て取っ払って私はここに純愛を見出だしている。

 

 

ただ、この漫画には「愛している」という言葉は一切出てこない。恋愛モノにこの「愛している」という言葉は欠かせないという既存の概念をひっくり返した。

作者の本意は知らないが、安易に愛している、を 使わずにここまで愛に溢れた一冊にするのは絶妙な言葉だったり兄貴と辰の表情、照れた顔、そして目は口ほどに物を言う、といわんばかりの目力の画力だ。

 

みてくれは中年男性で決してイケメンではないけども、恋するときめきや憂いを目の潤みやちょっとしたしぐさで表現している。

1ページ4~6コマのショートストーリーの中の兄貴と辰の愛と優しさ、時には嫉妬というさまざまな感情が詰め込まれているのでこちらまで一緒にいろんな感情体験ができる。

 

例えばこんな和室に布団を並べて寝るまでの時間。
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これが男女だったらダブルのベッドに同じ布団をかけて寝る描写になるだろう。

男×男というちょっとした遠慮というか二人の距離感が伺える。枕を離して寝る、完全に独立しているのだ。

眠りにつく前のこのささやかな時間を手も繋がす身体を重ねることもなく、ただただ今日という日の終わりに一緒にいられることを幸せだと思っている。

我々は大切な人と一緒にいるときに、兄貴と辰のような清らかさで眠りについているだろうか。

二人はなかよしであるが依存はしていないし、お互いに違う個体であることを、一つになれないことを知って気遣い合っている清々しく美しい距離感なのだ。

 

辰の涙を見るとこんな毎日を大切に思うからこそ得体の知れない寂しさや悲しさが襲ってくることもある。
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 大人になって「こんな毎日がずーっと続けばいいのにな…」と言ったことがあるか、好きな人を目の前に堂々とこんなことを考えられるか。辰の純粋さに胸を打たれてしまう。

 

この二人のゴールはなかよし、だ。付き合うとか結婚とか、世間一般の愛の形とは違う。

大切な人を大切に思う単純なようで難しいことを、形式に囚われずに表現した中川ホメオパシーがすごいと思う。

どんな人やどんなカップルでも、大切な人やモノに真摯に向き合う姿は強く美しい。それは誰にも咎められてはいけない。

 

時代は変わり、多様性が認められてきた。100人いれば100通りの愛の形があって、その中で正しいのは100通りの愛の形があっていい、ということだけだ。

男女でカップルになり結婚することだけが正しい時代はもう終わったのだ。自由に向けて少しずつ進んでいかなければならない。愛し合う二人に干渉は不要なのだ。

 

 

いとおしいという言葉の意味はいくつかある。

・大事にしてかわいがりたくなるさま

・かわいそうだ

・困ったことである、つらい

 

愛おしい、という漢字の通り、愛の言葉かと思いがちだがかわいそうやつらいという意味も含んでいる。

 

兄貴と辰のいとおしい生活、愛で溢れている。これは漫画の中の話だが現実にも同姓愛の方はいる。

かわいそう、困ったことだねと思う人もいるだろう。愛の形ではなくしあわせの中身を見ること、その大事さをこの漫画が教えてくれた。

いとおしい、あなたはどのいとおしいという意味でこの漫画を読むか。

私は大事にしたいという気持ちでいっぱいになった。

大切な人の手をとり見つめるだけでしあわせになることがとても輝いていた。あぁ恋や愛の類いとは素晴らしいんだと改めて思う。

恋でなくても人を大切に思うことは忘れたり見失ってしまいがちなので、なかよし番外地を読んで大切なことをいつでも心の中に入れておきたい。

泣きながら鼻毛を抜いたんだ

さかもツインは鼻毛を抜いた。本来鼻毛は気道のフィルターのような役割をしているので人体には必要な毛なのだが、現代社会では鼻毛が鼻からこんにちはしていると「あいつ鼻毛でてる、キモい」と嫌悪感を抱かれてしまう悲しい毛なのだ。必要なのに必要としていない。必要なのに!忌々しい存在!

 

なんか鼻毛がかわいそうになってきたが、やはしレディのエチケットとして鼻毛は抜いておこうと思った。ちょうどおめかしして出掛ける用事がたて込んでいるのでゴッソというブラジリアンワックス鼻毛脱毛を2人でやることにした。


新たな鼻毛処理革命 ブラジリアンワックス鼻毛脱毛キット GOSSO-ゴッソ-

鼻に温めたワックスをつけてワックスが固まったらべりりとはがす、というものだ。

 

ねね(姉)はワックスを電子レンジにかけたりするのはやらなくていいと思っているので全部めめ(妹)にやらせた。

この理論はよくわからないかもしれないが、実はねねのなかに気高いお嬢様の人格がありトイレ掃除、ガスコンロのごとくの掃除、生ゴミの処理はねねはやってはいけないと思っている。だけど他にやる人がいない独居住まいなのでやる。ちゃんとできるが、ねねの中の気高いお嬢様が「ごとくは熱くて危ないかもしれないからねねちゃんは触っちゃダメ、危ない危ない」と毎回制止にかかる。

ねねは「でもやるしかないから…頑張ってやるね!」と気高いお嬢様を諭しごとくを掃除するのだ。

 

その理論でワックスを温めるのは熱いかもしれない、危ないからめめにやらせようということになる。

めめはそんなねねの中の気高いお嬢様の存在を知らないし、ねねがゴッソをやって「ムギャーーー」と叫ぶのがおもしろくて見たいようなので進んでワックスを温めてくれる。

これがwinwinというやつだ。さかもツインのwinwinなのだ。

 

さて、ワックスが温まったところでめめにワックスを鼻に詰めてもらう。ここもめめにやってもらう。ワックスは危ないのでねねがやるべきではないのだが、ここでめめというポンコツのことを信用してはならない。

こいつは人の身体に配慮する心がかけているので、熱々のワックスをねねの鼻に遠慮なく詰め込むっつあっつぅ~!

ねねはあつぅあつぅと叫んだ。

めめは「そんなに熱い?」と他人事だ。

ワックスの熱さは徐々に冷めてくるので我慢して待つ。

さて、鼻に詰まったワックスを引き剥がしましょう。


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こういう棒状のものにワックスをつけて最後引き抜くのだが、これが痛い痛い。やるしかないのでやるが、まぁ痛い。
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痛みに対して非常に敏感なのでねねは一気にこれを引き抜くことができない。びびっているのだ。

これはあれれ抜けない痛い抜けないとやっているニヤニヤした顔だ。引っ張りが足りなくて抜けないのだ。らちがあかない。
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んあーーーーーとやった。気合いを入れた。

びちびちぶっついいぃぃーー!と聞こえた(ような気がした)

はぁ、はぁ、目から涙がこぼれる。

悲しいことがあっても失恋してもそんなに泣かなくなってしまった33歳の初夏。

鼻毛を抜くときだけはいつだって号泣してしまう。

 

気合いで引き抜いたゴッソには剣山のように鼻毛がついていた。鼻毛オールクリーン。

ねねは涙をぬぐったティッシュとともに必要であったはずの気道フィルターを捨てた。めめんちに捨てた。

ちなみに丈夫さに定評のあるめめは
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ダブルホールワックスを余裕でかましていた。なんだよ、あいつ。頭おかしいのかな。

 

298円のメロンでパーティーをした話

今週マルエツに行ったら激安のメロンが売っていたので思わず買ってしまった。


398円のメロンを買ったんだ - ここから先は私のペースで失礼いたします

↑これは日曜日の話。

 

火曜日にまたマルエツに行った。

今度は1玉298円のやや小ぶりなメロンが売っていた。ねねは膝から崩れ落ちた(のはねねの精神世界での話)。もちろん買った。安いから。そして仏壇に供えた。

 

木曜日にもマルエツに行った。

もうさすがに激安メロンはないだろう、と思って行ったら、激安メロンがわんさか売っていた。ねねは地べたに這いつくばり嘘だよこんなの嘘だよと駄々をこねた(もちろんねねの精神世界での話、現実では唖然としてメロンを見つめていた)

 

小ぶりなメロンが298円。

女性の片手では掴みきれないくらい普通サイズのメロンが398円。

赤身のメロンが498円。

 

どれも国産のネットがかかったしっかりしたメロンである。

ねねは悩んだ。どれを買うか悩んだ。

小ぶりなメロンだと足りないし、緑のメロンはとても甘くおいしかった、別に赤身でなくていい。

 

よし、398円のメロンを買おう。

 

そう決めた。

問題はこれで解決しなかった。

何個買うかだ。

カットして冷凍しておけば真夏の暑い日にフードプロセッサーで砕いてさかも一族式シャーベットが出来上がる。手間はかかるが、果物の旬のときにこれをやっておくと真夏にとてもいい思いができる。客人に振る舞えるほどの簡易シャーベットだ。

 

…悩む。

 

よし、メロン2個買おう。

 

普通サイズのメロンはずっしり重かった。2つで796円。この重みは796円の重みだ。メロン農家の人が手塩にかけたメロンをこんなに安く手に入れていいのか、きっと農家の人の労働対価はもっと高いはず。量産してるから、とかじゃない。作り上げることの苦労を知らずに安易に消費してはいけない。その先に見える誰かの労働を決して忘れてはいけないのだ。見たことのないこのメロンを作った農家の人へありがたくいただきます、と言いたくなった。

 

さかもツインめめ(妹)が長い旅から帰ってきたのでメロンパティ(パーティーの略、パテのことではない。発音は パだけ強くティは早口で言ったか言わないかわからないくらいで)

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まずは半分にカットして種をくりぬく。

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スペース誕生。ここに何を詰めるかはあなた次第。メロンの前で我々は自由だ。

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 めめは「酒ねえのか」と言った。ブランデーがほしかったらしい。以前静岡の袋井というところに行った時「メロン一玉買ってきて半分にしてそこにブランデー注いで飲むんだよ」と教えてもらったことを覚えていたようだ。あいにくねねの家にはブランデーがないので牛乳入れようということになった。牛乳は無敵だ。ただ、ねねはあんまり飲み過ぎると腹を壊すのでほどほどに。

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うん、うまい!牛乳が甘くなった!(ちょっと薄そうな牛乳だな、と思った方、あなたの目は観察力が優れているので探偵とかになったらどうですか?コレステロール値を気にするねねは低脂肪乳を買っている)

 

はい、そこにこいつを入れましょう。


コーンフレークメロンは見つけたら買うべき - ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインが大好きな西友のメロン味コーンフレーク。

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 うめぇ…バカみたいにうまい。

 

 

フィナーレはアイス。

バニラアイスの予定がバニラアイスがなかったのでラムレーズンアイスにした。

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 結果としてはこれが大ヒット!

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ラムレーズンのコクとメロンの爽やかな甘味。ご機嫌だ。ハッピーセレクション、エンジョイメロン。アーユーメロン?ノーノーノー。メロンはメロン。私は私。

 

メロンパティ、298円+アイス+牛乳ちょっと+メロン味のコーンフレークちょっと=500円以内=コスパ良すぎるメロンパティ。

贅沢が安上がりになるとなんだかうれしい。

洒落たフルーツパーラーもいいけども、ねねは自宅でやるメロンパティが好きなんだ。がつがつ食べて最後皮にかじりついたのは内緒の話。ただ、家でやればはしたないと咎められることもない、そしてかじりつく楽しみはかじりついた者にしかわからない。

 

あなたの町マルエツにも安いメロンが売っていることを祈っている。

メロンパティ、挑戦してみてください。

では、よい週末を。