ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

ホテルナポレオンという運命~エマニエル編~

ここに来たのは運命だったのかもしれない。大げさな言い方だがあれよあれよと話が進み導かれるようにやって来た。全ての運を使い果たしてでも来てよかった、そう思えるホテル、それがナポレオンである。


ホテル ナポレオン


f:id:sakamotwin:20201109211056j:image

いつか行ってみたいと思っていたが青森県おいらせ町というのは埼玉県民にとっては最果ての地のような場所でしかも最寄り駅から徒歩で行ける気軽さはない。遠方から向かう人は八戸駅からレンタカーが1番良いだろう。

初めて会うフォロワーさんとラブホ巡りの旅に行った話 - ここから先は私のペースで失礼いたします

(ナポレオンアタックした旅の様子はこちら↑)

 

なかでも貝殻のベッドのお部屋があるということはナポレオンのHPから見ていたのでここはどうしても!と訪問。8号室、エマニエルである。
f:id:sakamotwin:20201109211459j:image

海の色のようなスリッパ。
f:id:sakamotwin:20201109211634j:image

少し震える手で扉を開ける。
f:id:sakamotwin:20201109211723j:image

部屋は薄暗く電気のスイッチを探す。
f:id:sakamotwin:20201109211816j:image

エマニエルにふさわしいレリーフだ。
f:id:sakamotwin:20201109211910j:image

!!!
f:id:sakamotwin:20201109211956j:image

本当に!貝殻ベッドだ!

f:id:sakamotwin:20201109212038j:image

真珠のような輝きをするベッドライト!

f:id:sakamotwin:20201109214621j:image

f:id:sakamotwin:20201109212115j:image

噂には見知っていたけど、なんて美しいのだろう。多分国内にも数えるほどしかないであろう貝殻ベッド…ついにこの目で見てしまった。夢みたい。

 

柔らかなカーブ。
f:id:sakamotwin:20201109212408j:image

ゆらりとかかるレース。
f:id:sakamotwin:20201109212335j:image

貝殻は軽そうな素材でぶつかっても痛くない。
f:id:sakamotwin:20201109212539j:image
横から見るとこれくらいの高さがあるので頭がぶつかる心配もそうそうない。
f:id:sakamotwin:20201109212644j:image
ベッドに寝そべってみると海のなかにいるような色をしている。気分はもうマーメイドだ。
f:id:sakamotwin:20201109212942j:image

カバーも水色のサテン生地で恋人たちがなめらかに泳ぐにはちょうどいい。
f:id:sakamotwin:20201109213105j:image

俗世のことなんか忘れて貝に身を委ねたらいい。

 

これはモンローシーソーベッドというらしい。
f:id:sakamotwin:20201109213332j:image

ばねのベッドであり乗るとユラユラッッと揺れる。乗り心地はトランポリンの弾まない不安定さだけ残した感じ。おもしろい。昭和のラブホテルにはこのようなものがあったのだろうか。見慣れぬベッドの使い方はご想像にお任せする。

 

テレビ。
f:id:sakamotwin:20201109213933j:image

漫画。
f:id:sakamotwin:20201109213959j:image

至れり尽くせりなところがある。

 

洗面所。
f:id:sakamotwin:20201109214047j:image

バスルーム。
f:id:sakamotwin:20201109214204j:image

海を意識しているのか青を基調としていてロマンチックだ。

f:id:sakamotwin:20201109214329j:image
鏡も広いので欲情を煽ってしまうかもしれない。煽ったらいいの、こういう場所では。
f:id:sakamotwin:20201109214305j:image

ペンギンの顔みたいな蛇口。

f:id:sakamotwin:20201109214509j:image

曇りガラスになっているがちょっと透けるかもしれない浴室の壁。すごくいい。

f:id:sakamotwin:20201109214654j:image

熱い視線はどこへ。


f:id:sakamotwin:20201109214728j:image
f:id:sakamotwin:20201109214951j:image
f:id:sakamotwin:20201109215055j:image

昭和の遊び心とか、見たことないもんを見せてやろうという驚かし心とかを時代を越えて真っ当に受けてきた。それはもうものすごく心が震える体験だった。来た人を楽しませたい、喜ばせたい、ひとつひとつがそんな心意気で作られている。

 

時代が変わっても心地よく過ごせるよう守り続けている人たちの努力も忘れてはならない。本当にありがたいことなのだ。

不思議と古さを感じさせない、昭和の煌めきだけがありありと生きているホテルだった。この煌めきを見るためにここまで来てよかった。

できればいつまでもこのままでいてほしい。ここはナポレオンという運命なのだから、いつまでも強くて美しくて眩しくあって。革命の光は私の生きる希望なのだから。

 

2020年10月訪問。

 

 

夢かな

え?動物?
f:id:sakamotwin:20201107100013j:image

れっぱちゃんゴワモフ


f:id:sakamotwin:20201107100044j:image

はーちゃんほほ肉、じゃないほほの毛がホワモツフ

(ハシビロコウのほほ肉のステーキ)

 


f:id:sakamotwin:20201107100212j:image

ペンギュィン

ねねが「うわっ!ぶつぶつ!」と良い放つ。

良くみるとなんかぶつぶつ見える。

 


f:id:sakamotwin:20201107100338j:image

イノシンのなにか。並んでる。

 

夢の、夢のネコチャン来るよ。

 


f:id:sakamotwin:20201107100435j:image

もっふ

 

え、もっふもふ!
f:id:sakamotwin:20201107100536j:image

なにこれ!カワユン!マヌルネコ

最高なんだ。マヌルネコ。カワユン。はぁー可愛い。なんで?えー!は?マヌルネコ。は、たまんないよ。そのチャーミングな生物。マヌルネコが誕生した地球最強だよ。

可愛すぎてもう他のこと考えられない。マヌルネコ廃人だよあたしゃあね。

 

八戸を旅するなら

八戸を旅するならどう旅するか。パラパラと旅行雑誌をめくりまぁなんとなく行ってみるかと歩いてみたら好きなものがギュッと詰まった楽しい町だった。

 

12:00 八戸駅

新幹線を降りたらシンとする寒さでまだ10月だというのにコートとセーターを着込んだ。
f:id:sakamotwin:20201102213352j:image

駅前にはコンビニとお土産やさんがひっそりとある。そこから先は誰も歩いていなかった。この雰囲気はなかなか味わえないのでわくわくしてしまった。
f:id:sakamotwin:20201102213618j:image
よく分からない鳥のマークのスーパー。東北のローカルパン『イギリストースト』が売っていて帰りに買おうと決めた。あまりの寒さにウェルシアでもこもこスパッツを買う。これは買ってよかった。
f:id:sakamotwin:20201102213757j:image


駅前の食事処でイカ飯を食べる。せんべい汁は優しい味でおいしかった。

f:id:sakamotwin:20201102214029j:image

 

13:14 八戸線
f:id:sakamotwin:20201102213034j:image

ICカードが使えないので切符を買う。久しぶりの切符。なくさないように握ったままにする。

 

車窓から知らない町を見るのはいい。嘘のように思われるかもしれないがベランダでイカを干している家があった。青森未知の世界だわと震えた。

 

13:35 鮫駅着
f:id:sakamotwin:20201102213129j:image

海の匂いがした。冬の海の匂いだと思う。夏の海よりちょっと重たい匂い。

 

駅のコインロッカーに荷物を置き身軽になって散策開始。
f:id:sakamotwin:20201102214917j:image

ちゃんと鮫がいる。地元の学生は見向きもせずカメラを向けるのは私くらいなものだ。

f:id:sakamotwin:20201102215049j:image

まず向かったのは蕪嶋神社


蕪嶋神社 - 再建実行委員会

駅から徒歩10分ほど。

https://www.city.hachinohe.aomori.jp/section/bus/onecoin_uminekogou.html

周遊バスも出ているのでアクセスしやすいのがありがたい。

 

ふみきりをぬける。
f:id:sakamotwin:20201102215804j:image

なんの建物だろう。いい建物だ、
f:id:sakamotwin:20201102215847j:image

お、見えてきた。
f:id:sakamotwin:20201102215946j:image

 

13:50 蕪嶋神社


f:id:sakamotwin:20201102220126j:image

ウミネコの繁殖地として2月~8月頃までたくさんのウミネコがいるそう。

階段をはぁはぁしながらのぼる。
f:id:sakamotwin:20201102220558j:image

本殿。
f:id:sakamotwin:20201102220656j:image


境内をぐるりと歩ける。景色がいい。
f:id:sakamotwin:20201102220744j:image

やっぱり海はいいな。
f:id:sakamotwin:20201102220848j:image

 

姫みくじというかわいいものをひいてみた。
f:id:sakamotwin:20201102220918j:image

中吉。
f:id:sakamotwin:20201102220953j:image

姫度は40%。それくらいがちょうどいいでしょう。

 

少し海辺を歩く。
f:id:sakamotwin:20201102221143j:image
波の音っていつまでも聞いていられる。

f:id:sakamotwin:20201102221101j:image

周遊バスで葦毛崎展望台の方まで行こうかと思ったがバスの時間が合わず、みちのく潮風トレイルを歩くことに。

http://tohoku.env.go.jp/mct/sp/modelcourse/course_01.html

 

青とも灰とも言えない色。
f:id:sakamotwin:20201102223322j:image

行き先が海!!
f:id:sakamotwin:20201102223447j:image

スーパーテトラポットゾーン。危ないからみるだけ。
f:id:sakamotwin:20201102223539j:image

八戸線の線路。
f:id:sakamotwin:20201102223615j:image
鳥居が神々しいよ。
f:id:sakamotwin:20201102223705j:image

何もない空をとぶのはさぞかし気持ちがいいだろうね。

f:id:sakamotwin:20201102224110j:image

こんな道を歩くのも気持ちがいいよ。地に足つけてるほうが向いてるな。
f:id:sakamotwin:20201102224215j:image

花の名前詳しくないけどこれは浜菊なのでは。
f:id:sakamotwin:20201102224310j:image
花言葉は『逆境に立ち向かう』
強くていい言葉だ。
f:id:sakamotwin:20201102223408j:image

可憐なだけじゃない、強くもある花だね。

 

誰もいない海。
f:id:sakamotwin:20201102224612j:image

旅に出たいと思うのはちょっと疲れたときだから誰の目もない場所でのびのびする。鼻唄なんか歌ってこの世界でひとりを体験する。
f:id:sakamotwin:20201102224713j:image
この景色独り占めしちゃってさ、ひとりになりたいとか言う割にはあの人にも見せてあげたいとか今度誰かと来てみようとか思っちゃったりして。

少し寂しく感じるくらいが誰かに優しくできる塩梅になるからひとりもいいものだ。

 

16:31 鮫駅発 小中野駅

17:10 新むつ旅館
f:id:sakamotwin:20201102225403j:image

f:id:sakamotwin:20201102225109j:image

遊郭の旅館に宿泊。

http://sakamotwin.hatenablog.com/entry/2020/10/30/234948

http://sakamotwin.hatenablog.com/entry/2020/11/01/222854

 

登録有形文化財です。
f:id:sakamotwin:20201102225629j:image

歴史ある建物に身を置くのは非常にいい体験。
f:id:sakamotwin:20201102225712j:image

 

18:00 洋光食堂
f:id:sakamotwin:20201102225933j:imagef:id:sakamotwin:20201102230016j:image

お夕食。こういう中華がお好きでしょ?たまらない幸福。

 

19:00 湯ーとぴあ小中野

f:id:sakamotwin:20201102230146j:image

広い銭湯でサウナもある。じっくりあたたまり寒さも疲れもどこかへいった。旅先のサウナは効く。なにに?すべてに効くからとりあえずサウナがあれば入れ。それに尽きる。

 

22:00 就寝

木造の襖戸のお部屋なので夜は静かにね。

他のお客さんの部屋からも物音がしなくなっていたので早々と寝ることに。布団の厚さと毛布の重みが心地よくてぐっすり眠れた。

 

翌朝
f:id:sakamotwin:20201102230804j:image

帰りたくない気持ちと今日の行程への期待に胸をときめかせまた来るねと誓って出発。f:id:sakamotwin:20201102231323j:image
あまりにも好きな場所となったので少しだけ住んでみたいと思った。雪国の雪を知らないから言えるのかもしれないけど八戸というのは行った者にしかわからない魅力があるだろう。

 

見たことないものがまだまだたくさんあると思うともっと見てみたいと欲がわく。さて次はどこに行こうか。

新むつ旅館に潜入~後半~

新むつ旅館後編です。

前編はこちら↓


新むつ旅館に潜入~前編~ - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

夜がふけてきました。
f:id:sakamotwin:20201101101649j:image

新むつ旅館でも夕食の提供があるのだが今回は外で食べることに。

 

旅館から徒歩5分くらいのところにある洋光食堂へ。

洋光食堂
〒031-0802 青森県八戸市小中野5丁目12−11
0178-43-5434
https://maps.app.goo.gl/3KHC4b6GdMiERwsa6


f:id:sakamotwin:20201101102109j:image

ラーメン半チャーハンセット。
f:id:sakamotwin:20201101102136j:image
f:id:sakamotwin:20201101102154j:image

めちゃくちゃおいしい!

こういうのが食べたかった!写真からおいしさ伝わります?理想の町中華でした。

 

何屋さんかわからないがショーウィンドウのなかに猫を発見。知らない土地で知らない猫を見るのも旅の醍醐味。
f:id:sakamotwin:20201101103009j:image

 

その足で湯ーとぴあ小中野へ。
f:id:sakamotwin:20201101102457j:image

新むつ旅館から徒歩5分くらい。

広々としたサウナがありゆっくり暖まる。地元の人がおしゃべりしているが青森の人の方言はほとんど聞き取れずまるで外国にいるようだった。

 

いい湯だったなと思いながら帰る。
f:id:sakamotwin:20201101102938j:image

街灯はほとんどなく真っ暗。

 

だからこそここにはこの灯りが必要。
f:id:sakamotwin:20201101103227j:image

f:id:sakamotwin:20201101103320j:image

飴色の丸電球の優しい光。
f:id:sakamotwin:20201101103438j:image

今日初めて来たけど落ち着く場所だ。f:id:sakamotwin:20201101210202j:image

ただいま。
f:id:sakamotwin:20201101210401j:image

帰ってきたら女将さんがいちじくを煮たやつをだしてくれた。おいしく頂く。
f:id:sakamotwin:20201101210852j:image

21時を過ぎる頃には館内は静かになっており早々と床につくことにした。

10月の中頃だが石油ストーブをつけて毛布もかけて寝た。お陰で暖かく眠れた。

f:id:sakamotwin:20201101211101j:image

夜中1度目が覚めてトイレに行ったがしんとしていた。不思議と怖さはない静けさだった。

 

 

翌朝。
f:id:sakamotwin:20201101212017j:image

天窓から光が入る。女将さんの「みなさん~、ごはんができましたよ」という声で他の宿泊者も食堂へおりて揃って朝食を頂く。新むつ旅館の話を聞きながらゆったりとしたいい時間だった。f:id:sakamotwin:20201101213236j:image

女将さんはここについている電球に再びあかりを灯したいと思っているそう。新むつ旅館が遊郭だった頃はここにあかりが灯りそれはもう眩しく美しかっただろう。80を過ぎた女将さんの「最後の仕事になるかな」というあかり。その姿を私も見てみたい。

 

さてそろそろ帰る頃か。
f:id:sakamotwin:20201101215155j:image

朝の静けさは今も昔も変わらないだろう。f:id:sakamotwin:20201101220217j:image

帰るのが惜しいな。
f:id:sakamotwin:20201101220246j:image

ひとつひとつ目に焼き付けていこう。
f:id:sakamotwin:20201101220512j:image
大切に守られてきた場所だって見てればわかるよ。私はそういう場所を見ると泣きそうになるんだ。
f:id:sakamotwin:20201101220701j:image

飛び立つまえの一息を。
f:id:sakamotwin:20201101221102j:image

電気を消して。
f:id:sakamotwin:20201101221255j:image

また来るよの挨拶をして。
f:id:sakamotwin:20201101221342j:image


f:id:sakamotwin:20201101221523j:image
青森の春は梅も桜も同時に咲いてそれはもう美しいとのこと。
f:id:sakamotwin:20201101221421j:image

その頃にまた会いましょう。

 

2020年10月訪問。

 

 

新むつ旅館に潜入~前編~

 ひょんなことから青森へ行くこととなり、そういえば青森には元遊郭の旅館があったなと本を開いてみたら新むつ旅館が目にとまった。


新むつ旅館 (青森県八戸市)

 ちょうど行動範囲内の場所にあり、いつか行ってみたいが今なんだろうなと宿泊予約の電話をかけた。電話越しでもわかるほど気立てのいい女将さんが出た。

「宿泊ね。ひとり?大きい部屋でもいい?お部屋ね、鍵がついてないのよ。大丈夫?」

と聞かれ少し悩んだ。鍵のない宿に泊まったことはない。不安は新むつ旅館に泊まりたいという気持ちにかき消され「古い旅館だってわかってますので…大丈夫です。」と答えた。

 

 「2,3日前にもう1度確認の電話をかけてくれる?」

とのことで出発の日が迫ってきた頃また電話をかけた。

「夕食はどうするの?ここらへんは何もないんだけど」と心配してくれた。近くにラーメン屋があることは調べていたのでそこへ行くと伝えじゃあ当日よろしくお願いしますと電話を切った。行く前から女将さんの優しさに触れて胸がじーんと熱くなっていた。

 

 

 日が沈む頃、最寄りの小中野という駅に着く。
f:id:sakamotwin:20201030222739j:image

 あたりはしんとして寒かった。駅前は学校帰りの学生さんたちで賑わっていたがコンビニや喫茶店などはなく、50mも歩けばたちまち誰もいない世界となった。関東とは全く違う風景だし、誰もいない分寒さが身に凍みる。

 

途中道を間違えたがなんとか到着。
f:id:sakamotwin:20201030223016j:image

あぁ、これが憧れの新むつ旅館か。

f:id:sakamotwin:20201030223109j:image

 素敵な色だ。夕刻の屋内の灯りというのはどうしてこんなに暖かいのか。光に誘われて中へ入る。

 

 奥から女将さんが出てきて今どきの非接触型体温計で検温をする。レトロな旅館と今どきの体温計のギャップに笑ってしまった。

 どうやら今夜の宿泊客のなかで1番に辿り着いたようで客室の電気はついていなかった。静かな館内を簡単に説明してもらい、「なんでも見ていって。」と歓迎してくれた。

 

 大きなおかめさん。インターネットの画像で見た通り存在感がある。
f:id:sakamotwin:20201030223758j:image

Y字の階段。木の色や形の美しさにしばらく見とれてしまった。
f:id:sakamotwin:20201030223933j:image

そうだよな、元遊郭だもの、一夜の夢をみせる場所だからこれくらい強くて美しいのがいいよな。
f:id:sakamotwin:20201030224158j:image

階段を上ったりおりたり、
f:id:sakamotwin:20201030224336j:image

廊下をそそそと歩いてみたり。

f:id:sakamotwin:20201030224413j:image

来てみたいと思った場所に体を置いたときの高揚感というのはすごい。ため息をついても落ち着けそうにない。

f:id:sakamotwin:20201030224609j:image

 

私の部屋はここらしい。
f:id:sakamotwin:20201030224109j:image

鍵がない、というのは襖だから。

f:id:sakamotwin:20201030223643j:image
 部屋には布団が敷いてありおばあちゃん家に来たようで懐かしくこの場所にすっと馴染めた気がした。f:id:sakamotwin:20201030225110j:image

部屋にはタオル、バスタオル、歯ブラシがある。普通の旅館と一緒。浴衣は色浴衣だった。お客さんのサイズに合わせて出してくれる。旅館の名前が入った浴衣もいいけどもこういうのもいい。着心地もよかったのですっかり気に入ってしまった。

 

 部屋の調度品。
f:id:sakamotwin:20201030225445j:image

ライトはつかなかった。
f:id:sakamotwin:20201030225533j:image

キセル

f:id:sakamotwin:20201030225622j:image

鏡台の引き出しには何もなかった。ここにお化粧品などを入れていたのだろうか。f:id:sakamotwin:20201030225800j:image

木に色々書いてある。

客室なのに生きた博物館みたいな見ごたえ。f:id:sakamotwin:20201030225941j:image

ちら。

 

廊下。
f:id:sakamotwin:20201030230145j:image

部屋の奥廊下にも階段。
f:id:sakamotwin:20201030230257j:image

探検のしがいがある!
f:id:sakamotwin:20201030230412j:image

 

普通のホテルだったらロビーっていう場所。
f:id:sakamotwin:20201030231221j:image

ここは高くなっているお座敷。
f:id:sakamotwin:20201030231345j:image

カーテンを開けると格子窓になっている。f:id:sakamotwin:20201030231432j:image

外から見るとこう。
f:id:sakamotwin:20201030231625j:image

ここは顔見世をしていた部屋で、一段高くなっているのは外を歩く人とお女郎さんが座ってここから外を見ると目線が同じくらいになるよう工夫されているそう。見せるということにいかに力を入れていたかよくわかります。

 

あ。
f:id:sakamotwin:20201030232132j:image

これはお女郎さんたちが「お客さんが来るように」と願掛けをするときに使っていたそう。ひもをつけて引きずって歩いていたからぼろぼろなんですって。
f:id:sakamotwin:20201030232212j:image

「よくできてますね」と言ったら女将さんは「ふふ、よくできてるでしょ」と照れ笑いしていた。

 

 重箱や
f:id:sakamotwin:20201030232448j:image

アイロン

f:id:sakamotwin:20201030232525j:image

懐かしの昭和扇風機
f:id:sakamotwin:20201030232607j:image

箪笥
f:id:sakamotwin:20201030232634j:image

趣がすごい。

 

遊郭にきたお客さんの記録。
f:id:sakamotwin:20201030232729j:image

当時の写真まで。
f:id:sakamotwin:20201030232810j:image

お女郎さんと芸者さんがいたそう。

f:id:sakamotwin:20201030232841j:image

みんなにこやかでいい写真。


f:id:sakamotwin:20201030232956j:image

海水浴?


f:id:sakamotwin:20201030233035j:image

昔の写真ってなんでこんなにおもしろいのだろう。時間を忘れて見いってたしまった。

 

女将さんが言うには「ここは知っている人の娘さんが売られてくることも多かったから他の遊郭みたいにキツくはなかったのかもね。写真に写ってるのは芸者さんなの。」だそう。

 

 にこやかな写真を見ればここでの生活が辛いことばかりでなかったと思われるのだが、実際は等の本人たちにしかわからないのであくまでも想像で。写真に写るときの顔って人生を物語るなぁなんて考えながらアルバムを閉じた。

 

 

さて、現代に気持ちを戻し探検再開。

 おかめさんの奥の廊下を進むと
f:id:sakamotwin:20201030233937j:image

突き当たりに洗面所がある。
f:id:sakamotwin:20201030233859j:image

お風呂はこんな感じ。
f:id:sakamotwin:20201030234021j:image

f:id:sakamotwin:20201030234129j:image

1階のトイレ。
f:id:sakamotwin:20201030234232j:image

2階のトイレ。

f:id:sakamotwin:20201030234448j:image

 洗面所、お風呂、トイレは宿泊者共用なので譲り合って使うのがルールです。木造の建物なので人の気配を感じたら時間をずらして行く、みたいな感じだとうまくやれるのでは?

 どこもきれいに掃除してあるのでとても心地よく使えました。

 

長くなってきたのでこのへんで前編終了、後編に続きます。

 

やっぱりうにゃがすき

猫がいるよとねねからビデオ通話があった。急いで外に出た。

うにゃがいた。

 


f:id:sakamotwin:20201026225704j:image

大きなオス猫うにゃ。本名はアブール。

でもさかもツインはうにゃと勝手に呼ぶ。

 

ひとさまの猫ちゃんなのだが手持ちの猫じゃらしで遊んでみたんだが
f:id:sakamotwin:20201026225816j:image

即壊れた。

ブチブチィブチブチィガシィブチィてやられた。

やんちゃやのう。うにゃはやんちゃやのう。

 

でもけっこう楽しんでくれたみたいだからね。ヨカタね。

あと冬毛でふかふかになってたので今度匂い嗅がせてもらうね。よろぴこ。

里ノ沢7号室に潜入

そこはシルエットロマンスという昭和の歌謡曲がよく似合う場所だった。

f:id:sakamotwin:20201026220728j:image

 

青森県十和田市にある里ノ沢というラブホテルである。


ホテル 里ノ沢(サトノサワ) : 青森県・十和田市 - ハッピー・ホテル


f:id:sakamotwin:20201026220940j:image

青い空によく映える看板である。

 

赤い屋根のガレージタイプのラブホテル。
f:id:sakamotwin:20201026221008j:image

f:id:sakamotwin:20201026225418j:image

場末のモーテルと言ってもいいのかもしれない。ドラマや映画のワンシーンのような静けさだ。
f:id:sakamotwin:20201026221546j:image

f:id:sakamotwin:20201026225441j:image

扉を開けるとどこか懐かしい雰囲気。

ただいまがよく似合う玄関。
f:id:sakamotwin:20201026221829j:image

いつもこの部屋への扉を開けるときはワクワクする。
f:id:sakamotwin:20201026221939j:image

はっと息を飲んだのは多分このカーテンのせい。

f:id:sakamotwin:20201026222027j:image

部屋には赤い絨毯と白いレースのカーテン、ベッド。
f:id:sakamotwin:20201026222132j:image

もちろんベッド横の鏡もばっちり。
f:id:sakamotwin:20201026222229j:image


お部屋はほどよく広い。
f:id:sakamotwin:20201026222339j:image
ガラスの灰皿、昭和ラブホの神器。
f:id:sakamotwin:20201026222405j:image

お茶セットの戸棚が懐かしさを感じさせる。
f:id:sakamotwin:20201026222446j:image

このタイプの大きめの冷蔵庫はラブホにはなかなかないと思う。
f:id:sakamotwin:20201026222552j:image

タオルとガウンがワゴンにあると病院みたいでいい。こういうの好き。
f:id:sakamotwin:20201026222709j:image

洗面所のアメニティ。

ふたりで暮らすってこういう感じなんだろうなという妄想ができる。
f:id:sakamotwin:20201026222745j:image

お手洗い。きれいにしてある。
f:id:sakamotwin:20201026223044j:image

朝陽のさす浴室。
f:id:sakamotwin:20201026223125j:image

寝不足の気だるい朝にここでシャワーを浴びたらどんなにいいだろう。

f:id:sakamotwin:20201026223254j:image

言葉なんかいらないけど一緒にお風呂に入るくらいの愛があればいい。


f:id:sakamotwin:20201026223413j:image

浴室と部屋の境のガラス窓はカーテンがあるけどf:id:sakamotwin:20201026223458j:image

あけてぼんやり外からの光を眺めていたい。f:id:sakamotwin:20201026223550j:image

この部屋はシルエットを楽しむ部屋なのかもしれない。

f:id:sakamotwin:20201026223628j:image

外の光も部屋の照明も

f:id:sakamotwin:20201026225121j:image

影を作り出すためのものかもしれない。

f:id:sakamotwin:20201026223747j:image
全部しっかり見えないのがちょうどいい。見えないくらいがちょうどいい。
f:id:sakamotwin:20201026225507j:image

私はこのカーテンに恋心を盗まれた。重なりあうシルエット。
f:id:sakamotwin:20201026223845j:image

もっとロマンスときめきを止めないでというならばそのレースのカーテンをしめればいい。あまく仕掛けて激しく感じさせて。

 


YouTube

 

2020年10月訪問