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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

逝き遅れ花嫁ゾンビの作り方

とある知人からラインがきた。

「身体に落書きをしたい」

何を言ってんだ、と思うと同時に、耳なし芳一だなと思った。

そう、あの耳なし芳一。平家の亡霊と色々あって、心配した和尚さんが芳一のバディにお経を書き込むのだけど、耳だけ書くのを忘れて亡霊に耳だけ持ってかれるという話。

 

早速Wikipediaで調べてみて、

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%80%B3%E3%81%AA%E3%81%97%E8%8A%B3%E4%B8%80
耳なし芳一 - Wikipedia

出てきた画像が
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これだった。これは耳なし芳一の芝居だそうだが、随分お経の字が粗い。

もう少しびっしり書いてあってほしい。

納得できなかった。ならばこれはねねがやろうと思った。それだけのことである。

 

ハロウィンの深夜、まずはお経を紙に写すことから始めた。

ただ、お経と言われても宗派とか色々あって難しい。例えるならアイドルの曲、と言われてAKB48が出てくるかベッドインが出てくるか、どれも正解なのかもしれないがもっとピンポイントで当てにいきたい。

しばらく調べても正解が見つからなかったのでイライラした。

なんのお経だよ、とツッコんだかその声は諸行無常の響きでしかなかった。

 

とりあえず般若心経を書き写すことことにした。何でも良かったが、分かりやすいんじゃないかと思い。

 

ここでまたねねはイライラする。紙がないのだ。いつも使っている落書き帳がない。なんで?

しばらく探しても見つからないので仕方なく本屋のブックカバーの裏に書いた。貧乏くささを感じさせてしまったらすみませんね。
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よし。ここまで20分はかかっている。巻きでいこう。

 ベースメイクをする。
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ゾンビ風メイクだ。

首は絞められた感じを出してみた。
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 三善のクラウンカラーアソートを使っている。

これはねっとりとした質感でかなり発色がいい。このパレットがあればゾンビメイクのカラーができる。

 

新しいアイライナーを使う。
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筆がなんとも書き心地の良い、優秀なアイライナーだ。
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書いてるのはアイラインじゃなくて般若心経だけども。

書きやすい左腕から始めた。普段書き慣れない漢字ばかりで地獄だなと思った。


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30分くらいかけてやっと腕が終わった。写経体験は何回かあるけど1番これが難易度が高かった。
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そのうちめめがやって来て、手伝ってくれた。

顔は鏡を見てやったので字が反対になってしまったのが残念。

 

ムーンプリズムパワーメイクアップ余裕で何時間もかかる。セーラームーンなら返信シーンだけで映画の尺になり子どもたちは途中で飽きて泣き叫ぶだろう。

 

逝き遅れ花嫁ゾンビはじっくり時間をかけた。尺は決められていないから。

 

疲労が割りとピークにきたので、顔、デコルテ、背中、左手で終わりにした。気づけば2時間30分経過していた。
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新品のアイライナーは2本ダメにした。(3000円分の般若心経)

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 右手は包帯で隠すことにした。

汚れはもちろん三善のクラウンカラーアソートの赤と黒を絶妙な加減で混ぜたやつ。

 

 
結婚予定のないアラサー独身OL、ウェディングドレスを買う - ここから先は私のペースで失礼いたします

ウェディングドレスはめめが買ってきたやつ。自宅で普通に洗濯しても平気なやつ。度々さかもツインの衣装(婚礼ではない)として出てくる。

 

Wikipediaのより細かいお経がかけて満足している。
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AM3時の街へ繰り出し写真を撮った。

 

遠くでタクシーが止まってすぐ発車していった。お化けだと思われたのだろう。

 

階段でサスペンスごっこをしたらそのまま起き上がれなくなって焦った。
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裸足でいるのは、靴を履かないという狂気を演出したかったのだ。

深夜の秋のコンクリートはめちゃくちゃ冷たかった。震えた。会いたくて会いたくて震えないけど、寒くて寒くて震えた。

 

 

帰ってから今度はメイク落としが待っている。
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擦っても擦っても落ちない。

ベースメイクをして肌を潤わせてからじゃないと色が染み付いてとれない。

 

顔はオイルクレンジングで何とか落ちた。
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死ぬほど不細工な顔をしていて笑った。

 

結局2回風呂に入っても左手の般若心経はうっすら残っている。今日もうっすら文字が透ける腕を露出しながら働いたが幸い職場のおばちゃんたちは目が悪いので何も言われなかった。

 

さかもツインねねのハロウィン、去年も逝き遅れ花嫁ゾンビだったのだが、去年のねねを越えたいという思いで耳なし芳一スタイルとなった。

来年は今年のねねを越えられるのだろうか。

分からないが今のところは謎の達成感がある。

それだけの話。