ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

その男、サボテンサトシにつき

こんばんは、ねね(姉) です。

年の瀬いかがお過ごしですか?本年もお疲れ様でした。ねねはあと2日で3年間の厄年が終わると思うとうれしくて仕方ありません。 

 

さて、年の瀬と言えばサボテンサトシ(敬称略)の単独ライブですね。昨年ひょんなことからサボテンサトシという芸人さんを拝見して以来大ファンとなったのです。


サボテンサトシを初めて見た時衝撃を受けた話 - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

本年の締めはやはしサボテンサトシの単独ライブなしには語れないでしょう。

サボテンサトシ@12/29大忘年会ライブ (@sabotensatoshi)さんをチェックしよう https://twitter.com/sabotensatoshi?s=09

 

サボテンサトシはギター弾き語り芸人さんです。

独自のメロディ、しゃくれた顎から放たれる圧倒的歌唱力、この世に生きる魂の叫び、サボテンサトシの訴えたい言葉を歌にのせて我々観客にぶつけてくるのですが、それがとてもいい。

日々の出来事、サボテンサトシが感じる浮き世の不条理。

かっこよく生きる、幸せであることを見せつける、とは正反対のところにいる今時の若者とは違った道を歩むサボテンサトシ。

インスタ映えSNSのいいね?そんなのはサボテンサトシの辞書にはないようで我が道を思うよう歩むところがかっこいいのです。

 

 

本日の単独ライブはまずスーツ姿の男性が出てきました。ぴっしりキマッておりお固い人が原稿を読み上げます。前説?

聞いているとまさかの実弟。サボテンサトシの実弟!それがまぁ似てない、血の繋がりを一切感じさせない似てなさ。

会場は大爆笑に包まれます。

唯一似ているところがあるとすれば、髪質。もっさりしているところくらいか。サボテンサトシが家族内であの人と呼ばれているのも何となくわかる気がする。

クワガタの虫かごの中に一匹だけバッタがいるようなものだから。いや、色が違いすぎるし。組織というものは実に排他的。異色の者は相容れないのか。悲しい世の常を見せつけられます。

 

そしてサボテンサトシ登場!

いや、おしゃれですがな!

白のTシャツにデニム、サスペンダーと、帽子、そして天高々に伸びた顎。

 

あれ?こんなに顎長かったかな…と何度見ても見慣れぬ顎。

 

ギター芸人のお笑いライブといえばステージにテツandトモみたいな中年男性が出て来てひたすら歌うだけ奏でるだけだと思うでしょうがサボテンサトシの年末単独ライブは違います。

ドラムセット、キーボード、ギター、バイオリン、バンドメンバーがいるのです。

何かのバンドのライブかもしくはディナーショーかと思うほどに音に関してはこだわりがすごい。圧倒的な音の刺激にわぁ、と感嘆せずにはいられません。かっこいい。

お笑いというジャンルを越えて、音楽で人を笑わす、それがサボテンサトシの芸の魅力だと思います。聴かせるねぇ~と中尾彬風に言いたくもなります。

 

オープニンクナンバーはお正月の歌。いつもの首からかけるハーモニカのやつには見慣れぬ楽器がのせられている。ぶぅーぶぅーなるやつ。謎。サボテンの1年を振り返りましたが、サボテンの1年はまぁ悲惨だったようです。

1月、ネタがだだスベり帰れコール。

11月、単独ライブに客が入るか不安で眠れぬ夜。

単独ライブは秋田犬という秋葉原の小さな小さな地下のイベントホール。ふと後ろを見るとぎゅうぎゅうの満員。去年よりも多くの人がいて、本年のサボテンサトシの活躍が伺えました。地道に諦めず芸人活動を続けてきたサボテンサトシの努力の賜物です。

 

なぜねねがここまでサボテンサトシのファンなのか。

音楽的な感動と興奮を与えてくれることもそうですが、1番は人を傷つけないこと。

どんなテレビ番組やお笑いを見ても他者を下げずんでいじって笑う芸が多すぎて嫌だな、と思うことがあります。デブ、ブス、独身、恋人なし、LGBT、年配者…いじり口はありとあらゆる角度から入ってくる。日本のメディアは叩く、いじるで土台を固めているのかと思うほどに。自分が高みに上るために叩きいじり、善人ぶるのの何がおもしろいのかわからない。

同族ではない者を排除することで得られる日本の鎖国時代からの癖?遺伝子に組み込まれているのかもしれませんが。

 

サボテンサトシの素晴らしいところは誰かを蹴落とさない、いじるとしても信頼関係をしっかり築いてからの小さないじり。

誰も傷つかない世界などない、けれども極力傷つけず、思いやり、自分がへりくだることによりサボテンのお笑いの世界を作り上げているところがいいのです。

 

ダメ人間、という歌があるのですが、サボテンサトシが自分で自分のダメだと思うところを延々と歌う歌があります。

待ち合わせ時間ギリギリとか、きっと誰のなかにもあるダメなところをサボテンを通して見ることによって、こういう人もいると寛大になれる気がするのです。

人はいいところだけじゃない、ダメなところももちろんあって迷惑をかけているかもしれない、それを許しあって生きるって難しいけどそういう気持ちが必要なのでは。

ネタ以上にどう生きるか、手持ちの駒でどう楽しくやっていくか、そんな強くてかっこいい派手ではないけど軸をしっかり持っているサボテンサトシのお笑いにはふと気づかされることが多いのです。

 

気づけば大爆笑のうちに2時間ほどのライブは終了。

サボテンサトシが唾飛沫にのせ命を削り切り売り叩き売りした時間はあっという間でした。

何よりサボテンサトシが楽しそうに歌っていることがとても良かった、やっている本人が楽しくなければ客は楽しくない、客はサボテンサトシの鏡なのですから。

 

後ろの席からもゲタゲタ笑い声が聞こえてきたときに、サボテンサトシがぴょんぴょん舞台上を跳ねていたときに、笑いと笑いがぶつかり合って楽しかったです。

命が、音が、息吹が、声が、全てを吸いとって楽しみました。

 

生演奏というのは本当にいい。

 

だからおばちゃんは氷川きよしのコンサートに行くし、若者は好きアーティストのライブに行く。そこに元気になる何があるのを知っているから。

それこそ、命の切り売り叩き売りがあるから。(臓器売買ではない)

 

好き、というのは非常に生きる意欲を増してくれるので好きを見つけて飛び込んで行くといいですね。

 

ありがとうサボテンサトシの命、しかと受け取りました。昨年100年続ける覚悟でやってほしいと言ったのであと98年、サボテンには頑張ってほしいです。ねねはあと98年見届けたいと思います。

 

来年の活動など、サボテンサトシが気になる方はTwitterをチェックしてみて下さい。

では。