昨日、近所のマルエツというスーパーに行った。
ねねはマルエツが好きである。ねねの住む街には自転車で行ける範囲で他にも色んなスーパーがあるがマルエツが1番好きだ。
品揃えが程よく、毎日使いにちょうどいいスーパー、それがマルエツ。
たまに行くロピアや角上魚類ももちろん好きなのだが、車でないと行けないので苦手な運転をしてまでも行くんだ!という気合いがないと行かない。
さかもツインの母もマルエツが好きで、よくマルエツに行った。もっと近いスーパーもあり近いところでいいじゃんと思ったこともあったが、さかも一族の厨房長が母からねねへ移りマルエツに行ってみて母のマルエツへのこだわりがよくわかる。
マルエツの良さは旬のものを仕入れお手頃価格で売り出すことだと思う。
魚も野菜も果物もその時期のベストを取り扱っているのだ。ねねはそこに絶対的な信頼を寄せている。
昨日も例のごとくマルエツに自転車でシャコシャコ行ってきたのだが、一の市だった。(マルエツの月はじめの特売日、中の市という月の中旬の特売日もある)
あ~混んでるかな、と思いながらマルエツに入るとそこそこ混んではいたが身動きとれないほどではなかったのでゆっくり店内を回る。
自転車で行くと端の駐輪場に停めるので、マルエツの巡回ルートがどうしても肉→魚→野菜→果物となるのがねねのルーチン。
卵買わなきゃな。
肉、あ、牛肉の切り落としが安い。タケノコと炒めよう。
魚、あ、真鯛の切り身が安い。鯛しゃぶにしよう。
今日のマルエツ、いいなぁ、とニヤニヤしながら果物コーナーへ。
みかんもイチゴも旬を過ぎ、手軽に食べられる果物がないかな、と思って見ているとメロンがあった。
メロンなぁ。おいしいけど高いんだよな、わざわざ買ってまで食べるのはなぁ、と思っていると、熊本県産のやや小ぶりなメロンが398円だった。
え、うそ、ちょと!ちょとまて!マルエっさん!正気?うん、買うね!限定50個ってあるけどまだまだ残ってるじゃん!
買う買う!
いいメロンの選び方がわからん。
んー、ツルの切り口から汁が出たあとのあるメロン?なんかみんなべとーっとした汁が出た形跡がある。これ、もしかしていいメロンの証なんじゃね?よし、これを買おう。
ねねはメロンを買った。398円のメロンを買った。
急いでシャコシャコ自転車を走らす。上り坂を電動アシストをオンにして颯爽とシャコシャコ走る。
ねねは~398円の~メロンを買ったんだ~!
声を大にして言いたかったが近くに交番があるのでやめておいた。通報されたら困る。
心を落ち着かせ家に帰る。
まず仏壇にメロンを供えた。
さかも一族の夕食後、メロンを切ってみた。みどりのメロンだ。甘いいい香りがする。
種も少なく、手でぺりぺりととり、半玉だけカットした。
一口食べてみる。
んまい!
398円とは思えないほど甘くておいしかったね。メロンの香りもしっかりして、あぁ、今メロン風味でもなんでもなくメロンを食べているんだ!と心が踊った。
一族の長(父)もうまいうまいとメロンを食べていた。
この398円のメロンを買ったことはねねにとってとても誇らしかったので一族の長に「このメロンいくらだと思う?」と聞いた。
そういえば母も安くていいものを買うとねねに「これいくらだと思う?」と聞いていたな。年々母にそっくりになっていく。
一族の長は「650円」と言った。妥当な値段だと思う。「違う」と答えた。
一族の長は「1,000円?それ以上?」と言った。「そんな高いもんは買わん」と答えた。
全く当たらないので「398円」と正解を伝えるとたいそう驚いていた。そりゃそうだろう、ねねもマルエツでおったまげたんだから。
あまりにも美味しかったようで、残りの半玉は明日自分で切って食べると言っていた。普段包丁を持つことをしない一族の長がメロンを自分で切ってまで食べたいと思うほどのおいしさだった。
毎日何かしら買い物をして生きている。
何でもない日に何でもないスーパーで特売のメロンを買う、どこにでもあるような日常。特別な日の特別な買い物よりも、案外こんな日の方が幸せだと思えるようになった。