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埼玉には何もないと君が言ったから埼玉県のJRの駅を全て巡る旅をするハメになったんだ~後編~

サボテンサトシと埼玉県を巡る旅、いよいよ後編となります。重大なアクシデントが発生しました。

 

前編はこちら↓


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埼玉には何もないと君が言ったから埼玉県のJRの駅を全て巡る旅をするハメになったんだ~中編~ - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

 乗り換え:倉賀野

埼玉県を巡る旅だが群馬県まで来てしまった。八高線から高崎線に乗り換える。
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気持ち良く八高線の車内で寝ていたところを起こされぼんやりとしているサボテンサトシ。
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OS-1を飲んでも「何がなんだか…」とぼんやりした返事である。
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16:00 倉賀野

16:10 神保原

16:14 本庄

16:19 岡部

16:22 深谷

深谷で1度下車する。深谷駅は見ておいた方がいい場所だ。

Wikipediaより↓

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B1%E8%B0%B7%E9%A7%85
深谷駅 - Wikipedia

改れた現在の駅舎は東京駅の赤レンガ駅舎をモチーフにしたデザインで、「ミニ東京駅」とも呼ばれる。これは、大正時代に竣工した東京駅・丸の内口駅舎の建築時、深谷に所在する日本煉瓦製造で製造された煉瓦が70km以上離れた東京駅まで鉄道輸送されて使われた史実に因む。ただし、この深谷駅舎自体はレンガ構造ではなく、コンクリート壁面の一面にレンガ風のタイルを貼ることによって東京駅に似せている[3]。これはレンガが線路上に剥落する可能性が指摘されたためである。本物のレンガではない。
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本物の煉瓦ではないそうだがミニ東京駅の名に恥じない立派な造りである。
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駅前の外灯もフォトジェニックだ。
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ちょっとした駅前広場がありそこにはふっかちゃんというご当地キャラがくるくる回っている。ふっかちゃんはネギをモチーフにしたっぽいゆるキャラだ。深谷のネギの生産量は半端ないらしい。
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サボテンサトシは「かわいそうに、こいつも何も知らずに回されちゃって。」と妙に含んだ言い方をしてきた。サボテンサトシもふっかちゃんと同じような立場だと思ったのかもしれない。

 

駅には人がほとんどおらず、写真をゆっくり撮りたい人にはおすすめだ。ポートレイトなともいいかもしれない。
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駅前のファミリーマートでサボテンサトシはアイスを、ねねはおにぎりを買う。

駅のホームで無心でアイスを食べるサボテンサトシ。
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ねねは梅干しのおにぎりを食べる。本日2個目のおにぎりだ。
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埼玉の奥地は小麦の生産が盛んで武蔵野うどんが有名である。コシがあって甘しょっぱいタレに絡めて食べるのだがそれがおいしい。二期作で稲刈りが終わった田んぼで麦を育てる。当たり一面麦畑になる春先はまた圧巻の景色だ。武蔵野うどんやホワイト餃子、埼玉の名産を横目に駅のホームでおにぎりを食べる。サボテンサトシにはそれらがおいしいとだけ伝えた。

 

16:38 深谷

電車が来たので乗る。サボテンサトシはまだアイスを食べている。
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「僕は甘いものも滅多に食べないんですけど、久しぶりにアイスを買いました。1年ぶり位だと思います。おいしい。よほど生命が脅かされているのでしょうね。」と話した。

前回サボテンサトシが甘いものを自主的に買ったというのは冬か春頃と聞いている。夜から昼過ぎまで全く食事がとれない状況になったときお腹が空きすぎて菓子パンを買ったらしい。それくらいレアなことだしアイスを食べているサボテンサトシはギリギリのところで生きている、という認識を読者の皆様には持って頂きたい。

 

深谷の偉人といえば渋沢栄一だ。多種多様な企業の設立・経営に関わり、「日本資本主義の父」とも呼ばれる歴史上の人物だ。
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サボテンサトシに「渋沢栄一って知ってる?」と聞くと「ミュージシャンですか?」と言われた。多分曽我部恵一と間違えたのだろう。↑この顔でミュージシャンか、と思うと笑えてきた。時代錯誤感がなかなかよかったのでサボテンサトシが改名するとしたら渋沢栄一にしてほしいくらいだ。

 

16:46 籠原

16:54 熊谷

ここで暑さで有名な熊谷駅に寄ってみる。駅ビルがありそこには埼玉銘菓が売っているので買い物をしたかった。
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店内が薄暗い。自動ドアが開かない。サボテンサトシが「おかしいですね。」と言う。
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 アーハーン。

この日はあいにくの定休日だったらしい。サボテンサトシのせいだと思った。そしてサボテンサトシに「なんだよ~十万石まんじゅう買おうと思ったのに。」と八つ当たりしたがサボテンサトシは「こんなこともあるんですね。しょうがないですけど、こんなこともあるんですね。」と状況を飲み込もうとしていた。
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手が届きそうで届かない十万石まんじゅうを横目に駅前に行ってみる。
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ミストが出ていたが全然暑かった。
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ミストで少し涼しいとは思えなかった。
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サボテンサトシは「ねねさん、地球温暖化はもう取り返しのつかないところまで進んでしまったのです。この暑さは異常気象ではありません。地球温暖化なのです。」と言った。これから先我々人類はどう生きていくのか。この暑さに適応できるとは今のところ思えない。そんなことをミストに当たりながら少しだけ考え再び高崎線に乗り込む。

 

17:07 熊谷

17:11 行田

ここで久しぶりの検温タイム。36.1℃。OS-1を飲んでも何も感じなくなったらしい。もしかしたら死が静かに忍び寄っているのかもしれない。

17:15 吹上

17:18 北鴻巣

17:22 鴻巣

17:27 北本

サボテンサトシが「稲穂が夕焼けに照らされてきれいですね。」とやけに叙情的なことを言った。車窓から見える黄昏時の空の色はとても美しかった。のどかな田園地帯が続く埼玉の車窓だからよりそう感じたのかもしれない。「今が1番いい色をしている。」と答えた。そのままサボテンサトシは信じられないくらい寝てしまった。というかナチュラルに帽子が目隠しになるシステム、すごい。
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17:35 桶川

17:39 北上尾

17:41 上尾

17:45 宮原

 

乗り換え:大宮

17:48 大宮

ここで大宮に戻ってくる。大宮での待ち合わせ場所と言えば『豆の木』だ。改札口をでるとすぐある。県外の人は知らないかもしれないが、この銀色のうねうねしたやつが豆の木という。

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妙に長いのである。大宮で待ち合わせをするとき豆の木前でと言うと通なのでぜひ覚えて帰ってください。
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大宮にはそごう、アルシェ、ルミネ、マルイ、高島屋があるので買い物するにはちょうどいいのである。新幹線の停車駅でもあり埼玉のターミナル駅だ。が、ここでもギターを出す余裕がなくそそくさと駅へ戻る。
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駅ナカに十万国まんじゅうが売っている場所があるので十万国を買い込み今度は宇都宮線に乗る。

18:04大宮

「今度は宇都宮線に乗って久喜まで行くよ、栃木方面に行きます。」

栃木方面という言葉はサボテンサトシにとって絶望だったらしく、「えっと、これから、どこへ行くんですっけ…?」と2度ほど聞いてきた。優しく「栃木の方へ…久喜まで行って私鉄に乗ります。」と答える。時刻は18時を回り帰宅ラッシュが始まっている。宇都宮線は激混みでギターを背負ったサボテンサトシは困惑しながらも人波に飲まれ宇都宮線の奥の方へと消えていった。それを見送りねねは帰りたかったが激混みの電車に仕方なく乗り込んだ。

18:? 土呂(混みすぎてて時間をメモる余地がなかった)

18:11 東大宮

ようやく離れていたサボテンサトシと合流する。女子高生がサボテンサトシのギターケースを不思議そうに見ていた。

18:? 白岡

18:23 新白岡

18:26 久喜

 

ここで重大なミスを犯していたことに今気づく。宇都宮線の久喜が埼玉のはしっこだと思い込んでいたが本当は栗橋がはじっこだった。つまり鷲宮と栗橋を未到達のままだったのだ。これはいけない、これはまずいことをした。このお詫びは必ずするのでとりあえず先に旅程を完結させます。ショック。サボテンサトシはまだこのことを知らない。

 

 乗り換え:久喜

ここで東武線へ乗り換え新越谷まで向かう。武蔵野線にダイレクトアタックする。

駅のホームで先ほど買った十万国まんじゅうをサボテンサトシに食べてもらう。
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 「へぇ~これが十万国まんじゅうですか、初めて見ました。この絵見たことありますね。あぁ、棟方志功の絵ですか。へぇ~。」
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作り物の笑顔をくべるサボテンサトシ。
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「包装がしっかりされていますね。いただきます。」
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「…うん。うん。あの、すごく疲れる味です。」
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十万国まんじゅうはとてつもなく甘いのだ。うまい、うますぎる、というより甘い甘すぎると言いたくなるくらい甘い。まんじゅうの生地に山芋が入っているのでほんのり芋っぽさもある。まずくはないが食べると疲れることもある。ねねも食べたが一気に疲れがでてしまいぐったりしてしまった。
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こんな小さいのに殺傷能力が高い埼玉の秘密兵器なのである。

18:44 久喜

このまま東武スカイツリーラインで新越谷まで向かうのだが我々は絶望的な疲労感に見舞われ電車内での会話はほとんどなくなった。

サボテンサトシに「もう帰りたい。あとはサボテン独りで行ってほしい。」と言うと「?」という顔をして何も言わなかったので、あぁ、冗談でも言ってはいけないことを今言ってしまったんだな、と思い「うそうそ、行く行く。頑張ろう。」と言うとしんどそうな顔をされてしまった。

車窓は暗闇に包まれもう街の灯りだけしか映らなかった。旅が終わらない憤りと切なさと心失しさと。

書ききれない。この旅のボリュームがどうかしているので最終話はフィナーレと称し記載する。後編終了。