ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

夜中に目を覚ました理由

この夏はとても暑い。クーラーがないと眠れない日々が続いている。さかもツインは同じアパートの別々の部屋に住んでいるのでしょっちゅう行き来している。夏場はめめ(妹)の家でクーラーをかけ、冬場はねね(姉)の家でストーブをつけるので快適な方の家へ行くのが慣習となっている。

この夏も同様にクーラーのついためめの家へねねが寝に行く。お泊まりだ。夜風呂に入って寝仕度をしてめめの家へ行き朝起きてねねの家へ戻り支度して出社する。そんな生活をしている。

単身者用のアパートなのでベッドはひとつ。シングルベッドにツインで眠るのは気色悪いし最悪なのでねねは床で寝る。招かれざる客なのかもしれないが気にしない。めめの家にはハンモックもあるのだが、揺れるハンモックで寝ようとしたら酔ったことがあるのでハンモックはそれ以降広げられていない。

床で寝ると身体がとてもいたくなるので長座布団を敷いて寝ている。たまに涼しい日に自分のベッドで眠ると天国かと思うくらい心地がよい。

 

昨日も暑かったのでめめの家の床で寝始めた。何だかすうっと意識が遠のきスヤッと眠ってしまった。

眠りについて30分くらい経った頃だろうか。なんか臭い。眠りの中に臭みの要素が入ってきた。なんか臭い。そう思いつつ眠っていた。眠りと覚醒の間に「臭み」をおいて変な感覚の時を過ごした。

そして気づいた。

臭い❗

この臭いのは本物だ。加齢臭がする。おっさんがそこにいるようだ。古びたタンスにおっさんを監禁3DAYS、みたいなにおい。本物のおっさんのにおい。

 

 

目をあけると、まさかの光景が広がっていた。

 

 

めめがねねの鼻の前に指を差し出している。

一瞬「え?」と思った。そしてその指がめちゃくちゃ臭かった。タンスにしまったおっさんみたいなにおいだった。

 

ねねが嗅がされていたものはめめの耳の裏をごしごしした指のにおいだった。

聞くと「なんか加齢臭がする気がして、お前に嗅がせて臭かったら本物。」と言ってきた。うん、本物。マジで臭い。寝ている人間を起こすくらいには臭い。本当は殴りたいくらいイラッとしたが、許した。耳の後ろから加齢臭が始まるのか。加齢臭が気になる人は耳の後ろをよく洗った方がいいと思う。ちなみにねねからそんな臭いはしない。双子でも個体差はあると思う。こんなことで起こされることもあるんだな、最悪。ねねから言えるのは寝ている人にわざわざ臭い臭いを嗅がすな、ということである。臭いの元凶は「臭いのか~」と少し落ち込んでいた。

人間の覚醒する状況は光や音、生活リズムだけでなくにおいもあることを実感した平成最後の夏だった。もういい加減終わってくれ、夏。