浅草という場所は東京であってなんだか東京でないような不思議な場所だと思っている。浅草寺、隅田川、花やしき、ふらりと行ってレトロな非日常を味わうにはちょうどいい。そんな不思議な浅草にカオサンワールドというこれまた不思議なホテルがある。
【公式サイト】カオサンワールド浅草旅館&ホステル|東京のホステル
東京都・浅草には外国人に話題の日本らしいホテルが! その前身はラブホテル | マイナビニュース
「Hotel&Resort SUNFLOWER」は昭和57年(1982)に建設された6階建てのラブホテルで、40部屋を備えた浅草周辺で最大規模のラブホテルだったという。そのホテルが2013年の11月、"旅館&ホステル"に生まれ変わった。
前身はラブホテル。写真を見ればラブホテル時代の面影を残しているので是非行ってみたいと思って予約をした。カオサンワールド潜入レポートである。
雨の降る夜の浅草。右手の赤い看板のホテルがカオサンワールド。正面はラブホテルである。どの繁華街にもラブホテルエリアというものがあるけど浅草の場合ここらへんなんだという気付きがあった。
サンフラワー時代のネオン。このままでいいと思う。
入り口はこちら。
入るとフロントパネルの名残がある。フロントは奥にありチェックインを済ませる。
ゴージャスな照明がホテルにきたぞという気分を高めてくれる。
今回のお部屋はメゾネット、208号室。早速エレベーターに乗り込む。
ボタンがちょっとレトロ。
天井は星空のよう。多分すごくロマンチックな人が作ったのだと思う。
お馴染みの誘導パネル。この互いちがいがレトロフューチャー感を醸し出している。
赤い扉を開ければ
そこは
ラブホテルのようでホステルのような不思議な場所。
2階はどうなっているのか、逸る心を落ち着かせてこの繊細な手すりを掴み一段一段のぼっていく。
シャンデリアを見下ろしたらラブホテル時代はどんなベッドが置かれどんな風だったのだろうとワクワクしてしまった。
2人だけの夢の城、うん、かなり贅沢だと思う。
2階は洗面所、トイレ、浴室(現在は浴室としては使えず共有シャワールームを使うようになっている)だったようだ。
このガラス張りの向こうは浴室の名残がある。
今はくつろぎスペースになっている。ずいぶん広い。
透明な元バスタブ…
もしかしてこれは空中風呂だった…?
下から覗くと反射してよく見えない。
上から覗いてもプラスチックが曇っていてよく見えないのだが、それが経年劣化によるものなら設置当時は湯船に浸かる姿が下から丸見え…キャーー!そそそそ、そんな!ハレンチなッッ!(照)まぁ本来であればラブホテルというのは鑑賞する場所ではないのでこういうエロ仕掛けがあって当然なのです。いいですね。現役稼働しているときに来てみたかったな。
もちろん浴室から廊下階段も見える。
ガラス張りの浴室は気心知れた2人でもきっと多少は恥じらったりしたのでしょうね。
蛇口やシャワーをかけるやつがあったであろう名残。
謎のテーブルは動かせるのでこの浴槽を心行くまで堪能できる。
洗面所と浴室とトイレの配置はこんな感じ。
トイレがまさかの鏡張り!
そして赤絨毯。
写真を撮るのが難しすぎてすみません写り込んでいます。なんというトイレなんだ!遊び心が有り余っている!
洗面所にはドライヤー、ペーパータオル、ハンドソープ。バスタオルはフロントで借りるシステム。
清潔感があって使いやすい。
さて、階下へ戻ろうか。
シャンデリアは本当に見入ってしまう美しさ。
あのガラス張りの浴室から洩れる光がいい。
エアシューターの名残。
コンセントの装飾。
バルコニーの柵。
優しげな飴色の灯り。
どれをとっても文化遺産のようだ。大衆文化遺産として末永く残してほしい。儚い夢の城の一夜はここに来たものにしかわからない。恋人たちはどんな夢を見たのだろうか。いつかサンフラワーを知る人がいたら聞いてみたい。