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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

そのインシデント、ハプニング大賞になりませんか?

看護師をやっていればインシデントレポートというのを書いたことがあるのではないでしょうか。

インシデントとは・・・
インシデント(いんしでんと、incident)とは、事故につながりかねない医療行為を未然に防げた例や、実施されたが結果的に患者に傷害や不利益を及ぼさなかった事象、日常診療で起こりそうな医療事故や医療過誤などに事前に気付いて対処できた事例などのことを指す。
※看護rooより引用

 


新人ナースが悩む「インシデントレポート」|わかりにくい書き方の添削例付き | 看護roo![カンゴルー]

 

ヒヤリハットともいい、薬の間違いや患者さんの転倒、チューブ類抜去など、事故にあたるものを記入しカンファレンスをして再発防止に努めています。

 

看護師も人ですので名前間違い、薬間違い、いろんな間違いがあります。発見したときは文字通りヒヤリとしますね。

それぞれの現場で起こりやすいヒヤリハットに傾向があると思います。私の職場では断トツで「チューブの自己抜去」が多いです。このインシデントレポートは月1以上の頻度で発生しております。

 

患者さん本人がチューブの必要性を理解できなかったり、不快だから、たまたま手にかかったから抜いてしまうようです。あまりにも頻回にチューブを抜くようなら身体拘束も検討されます。身体拘束を実施した上で更にチューブを抜いてくる強者もいて毎回カンファレンスで看護師さんたちの頭を悩ませるのです。

 

もういくらラウンドを強化しても!身体拘束をしても!24時間そばにいて看ていられないなら一瞬の隙を見てチューブは抜かれるのです。ベッドから落ちるのです。トイレでひっくり返っているのです。

 

もうこれハプニングだよ…。どんなに目を光らせてもハプニングは防げない。患者さん本人の要素が強いインシデントレポートは…ハプニング大賞にしないかい?

 

ふざけてるわけじゃないんですよ。まぁちょっとはふざけてるけど、ふざけないで全部真面目に突き詰めたら頭おかしくなっちゃうし看護が嫌になると思うんです。私のせいで、って自分を責めなきゃいけないこともそりゃあるけども、「ちょっとこれは予想できなかったね」をこれから気を付けていこう、こういうこともあるかもしれないから頭に入れておこうをなるべく楽しくやってみたいじゃないですか。

 

まぁハプニング大賞という名前はあれなので考えるべきなんですけど今日のところはハプニング大賞にしといてほしいです。

 

 

例えば

○寝たきりのシニアがこっそりベッド柵を外しベッドから降りて床で寝ていた(看護師はがたんという音で訪室、床にいる患者さんを発見する)

○ベッド柵を下ろして検温しようとした隙に床へダイブするキッズ(転落)

○今日は抑制外してみましょうとミトンを外したら丁寧に指の体操をしはじめ、看護師が退室した隙にチューブ抜去

○人口関節のオペ後安静指示ガン無視でベッドサイドに立つシニア

 

本当に想像以上の世界が我々看護師を待ち受けているのです。これは一例。そもそも私自身もそんなにハプニングにあたる嵐を呼ぶナースではないので他のスタッフから聞くハプニングで大爆笑しているのです。嵐を呼ぶナースは実在していて、とにかくその人が来るだけで病棟が荒れる。急変、緊急入院、ハプニング…ありとあらゆる大変が訪れる嵐を呼ぶナース、おそろしや。

 

 

そういうハプニングを年に1度くらい各病棟からベストハプニング賞を持ちより発表、最強ハプニングを決める2020年○○病院ハプニング大賞をやったらいいのではと思うのです。

多部署の発表を聞いて笑うもよし、うわぁと絶句するもよし。こういうことがあり得るんだと気を引きしめて頑張りましょうと励まし合うのがいいじゃないですか。

「大賞は○病棟の気づいたら床にいたおばあちゃんにきまりました!」とか言って受賞病棟はお菓子の詰め合わせもらったりしたらいいじゃない。大変だったよね~ってスタッフ全員で食べたらいいじゃない。

年の瀬のお楽しみ、今年もお疲れ様ね、また来年も頑張りましょうというイベントがあってほしいなと思うのです。私が総師長になったら全部のインシデントレポートに目を通してハプニング大賞を開催しますね。過ぎた大変だったことを笑えるくらいおおらかな職場であってほしいし。

 

 こういう時代だから看護職から遠ざかる人もいるでしょう。わかる。わかります。いつだって献身的で善人で何かを犠牲にしなきゃいけないというのを求められてクラスターがでれば避難されて。やってらんないよね。在職中の人も離職した人も本当にお疲れさまです。またいつも通りの業務が当たり前に出きるその日まで細々と日々を過ごしましょう。

これから看護師を目指す人が「大変そうだな、辞めようかな」と思っても何か「おもしろそうだな」と思ってもらえるきっかけのひとつでも作れれば儲けものです。明日どうなるかわからないなら、なるべく楽しくね。うん、そうしましょう。