ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

こんなうまい肉食べたことない!超低温加熱豚肉でカツ丼を作った話

こんばんは、ねね(姉)です。

いよいよ秋がやってきますね。秋といえば食欲。食欲の秋です。夏のうだるような暑さから解放され料理する気も少しずつ取り戻してきています。

 

先日小林銅蟲先生のめしにしましょうという漫画を読み深く感銘を受けました。ざっくり言うと漫画家アシスタントが破天荒料理をふるまいおいしいおいしいとやってる漫画です。


Amazon CAPTCHA

出てくる料理がとにかくおいしそう。ハモやくじら、すっぽんなど普段の生活ではお目にかかれない食材たちばかり出てきます。そしてそれをおいしそうに食べる登場人物たち。

 

カツ丼2 - パル

小林銅蟲先生の料理はこちらのブログでも見ることができます。

 

めしにしましょう単行本を読んで、カツ丼を食べたい、超長時間低温料理で加熱したおいしい肉が食べたい、そう思いねねは豚のヒレ肉ブロックを買ってきました。

 

作中では豚ロースを使っていますがねねは赤身のヒレ肉が好きなのでヒレ肉です。

 

ヒレ肉に軽く塩コショウをしてジップロックに入れます。

f:id:sakamotwin:20170908230903j:image

60℃のお湯に12時間浸けるらしい。
f:id:sakamotwin:20170908225705j:image

保温性の高いホーロー鍋の出番です。

これはシャスールの鍋。火にかけて湯温60℃にしたら
f:id:sakamotwin:20170908225834j:image

バスタオル、ジェラートピケのふわふわガウンで包みます。熱が逃げないように。

さかも一族秘伝のねこちゃんハウスという保温法があり、段ボールの中の小さい毛布だくるんだ鍋を入れて保温しておくというやつなんですけど、煮物やおでんなど、長く緩く火を入れたいものはよくねこちゃんハウスに入れて味を染み込ませていたものです。結構な保温性があります。

それと同じ感じでやれるか、と試してみました。段ボールはなかったのでくるむだけ。

 

11時に60℃にセットしてくるんで室温においておき、5時間後45℃まで下がっていました。2時間位で温度を見て火にかける位がちょうどいいのかもしれません。

 

鍋は枕元において寝て起きたら火にかける、をしたら時間がかかって煩わしいという気も起きないです。寝て待つくらいがちょうどいいですね。

 
f:id:sakamotwin:20170908230851j:image

 12時間経ちました。ジップロック越しに肉のいいにおいが。旨味の気配を感じます。

 

開けてみると汁気とアクが出ていました。
f:id:sakamotwin:20170908231032j:image

 

切ってみると断面ピンク!美し~!
f:id:sakamotwin:20170908231110j:image

 

はい、カツにします。
f:id:sakamotwin:20170908231149j:image

 

卵液を作ります。砂糖多目にしてます。
f:id:sakamotwin:20170908231223j:image

 

ドボン
f:id:sakamotwin:20170908231242j:image

仕上げは三つ葉。
f:id:sakamotwin:20170908231304j:image

 

いざ食します。

 

そうそう、揚げたてのカツだけ先に食べたんですけど、めめと食べて一瞬「普通のカツだよなぁ、少し柔らかいくらい?」と思った瞬間

 

ドゥゥワァァァーーーー!

 

と未だかつて味わったことのない旨味が押し寄せます。な、に、こ、れ!

かすかに鉄分のような、レバーみたいな味。

そうか、これが肉汁か!

これがジューシーというやつか!

脳が生き物としての本能をくすぐる旨味を察知しました。

 

うまい…

 

そう言うしかありません。うまいのだもの。

この肉の旨味、めめも察知したようで「なにこれ、うまい」と驚いていました。

 

肉の柔らかさはどうかというと、すごーく柔らかいと言うよりは、マシュマロに生き物の繊維質を足した感じです。ふっと噛みきれるかと思いきやそこは肉なので噛みごたえがあります。

たぶん圧力鍋でやるとホロホロ崩れていくような柔らかさだと思うんですが、超長時間低温料理だと柔らかさと噛みごたえのバランスを整えて幸せを感じる絶妙なポイントを突いてくれるんだと思います。

 

カツ丼、めちゃくちゃおいしかったです。

めしにしましょうという漫画は味わってみてその凄みがわかりました。

なんという人だ、小林銅蟲という人は。

 

正直どんなレシピ本のめしよりもおいしい。

作ってあげたい彼ご飯なんか目じゃない。本当に作るべきはめしにしましょうに載ってる本能レベルで旨味を訴えてくるこのカツ丼だ。

見た目のかわいさで腹を満たす時代は終わった。これからは魂が求めらレベルの旨味を求める時代だ!

 

アツくなっちゃいましたがね。

超長時間低温料理、もっと早く出会いたかった。

好きな人がいたとき胃袋をこのカツ丼でつかみたかったな。これから胃袋をつかみたいと思ったら即このカツ丼を絶対出しますよ。ねねは胃袋を支配する主になりたい。

 

ちなみにピンク色で火は通っているのか?という疑問がわくかもしれませんが、めちゃ腹弱のねねがお腹を壊していないので火は通っているようです。

 

時間があればぜひやってみてほしい超長時間低温料理の話と小林銅蟲先生のめしにしましょうは漫画の域に留まらず本気の料理本だという話でした。

 

あぁ。昨日も今日もあのカツ丼を食べたのにあの肉をあの旨味をもっと味わいたいと思うのです。中毒性高い!またやろう。