こんばんは、ねね(姉)です。
昨日半年ぶりに友人に会いました。
あなたは社畜ではないですか? - ここから先は私のペースで失礼いたします
社畜くん(仮名)です。
3ヶ月精神科に入院していたとのことで色々話を聞いてきました。
半年ぶりの再会、パッと見た感じはげっそり痩せてました。もともと目が細い和顔のしゃちくん(社畜くんだと直接的すぎるのでしゃちくんと呼ぶことにします、今決めました)の目力が増している…?顔が変わった?
多分やつれて顔面面積が減った分相対的に目力が増したのかな?やったね!(良くない)
あと肌荒れ(吹き出物)がひどくなっている。大丈夫なのか、飯はちゃんとしたもの食ってるのだろうか…
話す様子は以前と変わらず淡々としている。
口数は元から少ないし、感情の抑揚もない。元々がそういう人なので変わらないな~と思いました。
ねね「どうしてたの?」
しゃちくん「あの日(ご飯に行く約束をしていたのだが、体が重い動かないというLINEを最後に連絡が数ヶ月途絶えた日、ねねとしては約束をすっぽかされたのでひどく腹立たしかった)やる気が全くなくなって体が動かなくなったんだ、それで入院した。」
ねね「東京で入院したの?」
しゃちくん「そう」
ねね「どこに入院したの?」
しゃちくん「わからない」
ねね「笑!」
なるほど、自分がどこに入院したのかもわからないくらい外界に関心を持てなかったのか、やばかったのかが伺い知れて笑いました。
しゃちくん「ははは(乾いた笑い)」
ねね「ご飯は食べてたの?」
長期に食事摂取が不可能となると問題は生命維持、水分栄養をとるには医療機関にいるのであれば点滴、経菅栄養、胃瘻などがあると思われるので、動けなかった=栄養管理はどうしてたのかまず気になりました。
しゃちくん「ご飯は食べてたよ」
食べてたんかい!笑
やる気が起きなくて全く動けないにも程度があるんですね。てっきり昏迷状態みたいなやつなのかと思っていました
昏迷状態とは
昏迷状態のときは、ベッドに横たわっている患者さんは、話しかけても全く反応しません。しかし、周囲で何が起きているかは理解していると考えられています。
ねね「ご飯はおいしかった?」
しゃちくん「わかんない覚えていない、入院してたことあんまり覚えてないんだよね」
おお、これは結構な記憶のなさだぞ。結構記憶無さそうなので昏迷状態に近いものがあったんじゃないですかね?
ねね「何人部屋だった?」
しゃちくん「ん…えぇ~1人?いや、6人?8人?」
うぉーい!全然わかってないな!記憶無さすぎるな笑
ねねが看護学生時代実習に行った病院は閉鎖病棟と開放病棟に分けられていて、閉鎖病棟は個室もありより重症の患者さんがいました。
開放病棟は8人部屋でベッドではなく畳の布団敷のお部屋、部屋が個室か大部屋かで症状の重さが伺えるのですが全然わかりませんね。
ねね「東京でずっと入院してたの?」
しゃちくん「いや、途中から九州(今の職場の拠点)に行った。」
ねね「何で行ったの?」
しゃちくん「新幹線、途中で気分悪くなったら降りられるように」
ねね「1人で…?」
しゃちくん「そりゃ1人でだよね」
…結果大丈夫だったからいいけどさ!何かあったら大丈夫じゃないだろう!病み上がりの人を1人で新幹線に6時間近く乗せての移動は無理があるだろう?いいか、社畜のみんな!精神疾患に倒れても会社の人はお前さんの身を守ってはくれないぞ!病む前に色々考えろ!精神の安定を!頑張りすぎるなよ!いいか!ねねさんとの約束だ!そうでなければな、精神科に入院しても1人、無茶な移動も1人だ!いいか、大事なのは仕事かもしれないけども、どんなに尽くしても仕事はお前に尽くしてくれないぞ!孤独な新幹線6時間はしゃちくんだけじゃない、明日は我が身と思いて精神衛生大事と心に刻めよ?わかったか!
あぁ、すみませんね、あまりにもひどいと思いましてね、ねねは悲しくてやりきれなくて思いの丈をぶつけましたよ。弱ったとき誰も守ってくれないしゃちくんはどんなに心細かったか。そんな思いは見知らぬ他の社畜くんたちにだってしてもらいたくはないのです。
ねね「九州では何をしていたの?」
しゃちくん「入院してたよ」
ねね「まだ入院してたんだ、入院中は何してたの?読書?」
しゃちくん「あんまり覚えてないけど散歩には行ってたよ、公園とか」
ねね「1人で?」
しゃちくん「1人で」
ふむ。ねねの実習先の精神科開放病棟ではお散歩や買い物の時間は確かにありましたが、皆一斉に職員と出かけるものでした。
コンビニに行き、皆それぞれにわかばという一番安いタバコをお小遣いで買うのです。その光景は端から見たら異様でしょう。無表情の成人がずらずらと列をなしてわかばを買っていくのですから。
そして監視下に置かれているのですから。
精神を病むことよりも、人として監視下に置かれるのはなかなかに尊厳を剥奪されているのではと思ったものです。実際に精神科病棟に勤めた経験があるわけでないので看護実習で経験した時の一個人の率直な感想です。現場では見守るという立ち位置だとは思うんですけどね。そこら辺の表現は非常にデリケートですので不快に思わせたらすみません。
監視下に置かれていないしゃちくんの外出、散歩というのは症状がだいぶ軽快していたのでしょう。
ねね「外に出られてよかったね」
しゃちくん「まーね」
「ちょうど暑い季節だったし入院してて良かかったんじゃない」
あんまり記憶がないから言えることでしょうが、結果として良かったんじゃない、と言えるしゃちくんの動じないメンタルはかっこいいなと思いました。
ねね「入院中は薬のんでたの?」
しゃちくん「のんでた」
ねね「今は?」
しゃちくん「のんでない」
ねね「結局病名は何だったの?」
しゃちくん「精神…なんとか…わかんない」
ねね「そっか笑」
多分うつ病の精神運動抑制なのではないか、と思うのですが、本人が分からないことは分からないのでそっとしておきましょう。
ねね「眠れる?」
しゃちくん「お陰でどこでもいつでも眠れる」
眠剤を使わないで眠れるのはなかなか素晴らしいことですね。ねねは眠剤いらずのグッドスリーパーなのですが、意外と同世代の男性に眠剤必要という人が多いので現代人の睡眠はデリケートだなと思っていました。眠れない人が思いの外多いことに驚きます。眠れないあなた、大丈夫ですか?ダメって言わないと大丈夫だと思われる世の中ですからね。ダメならダメだと自覚して休みましょう?
ねね「今の仕事、楽しい?」
しゃちくん「楽しくなかったら勤まらないでしょ?仕事楽しくないの?」
ねね「うーん、嫌なこともあるけど、まぁ楽しいかな」
しゃちくん「でしょ笑」
そっか、仕事楽しいのか~。それでも病んでしまうのだから、ほどほどにね。
ねね「休みないの?」
しゃちくん「有給、夏休、全部使われた」
ねね「不憫っっっ笑!(労災じゃないんかいっ!)」
しゃちくん「有給なくなっちゃった笑」
不憫だけども、東京での仕事を終えまた九州に帰っていったしゃちくん、いつか吉野ヶ里遺跡で火起こし体験一緒にしようね。
しゃちくんの場合、夜勤や休みなしの労働条件が重なり疲労が重なりに重なりついには入院という形になったのだと思います。原因は人それぞれですが、ちゃんと休みちゃんとご飯を食べる、そんな当たり前のような生活を送ることができないというのはいつか身を精神を滅ぼすと思うのです。
「とにかくやる気がでなくて動けなかった」
動けなくなってから気付くのでは遅いですね。やる気が出ない、だるい、いつもと違う、そんな気がしたらもしかして自分は…と自覚してみてほしいものです。
第2のしゃちくんが増えないようねねはひっそり願うのでした。(あとしゃちくんの吹き出物が治るといいね、と願っとく)
では。