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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

そうか、私はもう若い女じゃなかったんだ

34歳になって2ヶ月がたつ。これと言って人生に変化はない。体がダルダルしてきた、風邪が長引く、シミが消えないなどさりげなく体は変化している。気付かないふりをしておこう。

 

もう若くはないということは重々承知している。若いころは若い頃の、歳を重ねた頃は歳を重ねた頃の良さがある。じゃあ歳を重ねた頃の良さとは?物怖じしなくなってきたことだろうか。引っ込み思案で思うことも言えない10代の頃よりは言いたいことが言えるようになったのはいいなと思っている。

 

あと10歳若ければ間違いなく買ってきていたという服などを買えないなと思うことが増えたので加齢を自覚しているのだろう。心は若くても年相応の格好というか品のある装いでありたい。加齢に対して受け入れるということをひとつずつこなしていく日々だ。

 

今日は半ドンで帰宅の日だったので帰りに有楽町に寄った。お腹がすいたので何か食べようとプランタン(今はプランタンではないらしい)の地下へ行くとレモンラーメンという看板が目についた。


おしゃれな雰囲気の店であっさりランチを済ませようと思っていたのでちょうどいいや、と思い入った。

 

レモンラーメンはおしゃれだった。
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きっと若い女子向けなのだろう。ヘルシー思考のお嬢さん方がラーメンだとこてこてしすぎるけどレモン風味ならさっぱりしてていいよね、と言いながら食べそうなやつ。

実際食べてみたら酸味が強すぎてインパクトだけでラーメンを売るなよと心の中でちょっと怒ってしまった。そうだな、ラーメンならこってりでもあっさりでもいいのだけどおしゃれな雰囲気はいらない。

ラーメン食べるのだけが楽しみなんです、という意気込みのおっさんたちが眼鏡を真っ白に曇らせながら一心不乱にラーメンをすすり、店からは謎の匂い(トンコツとか鶏ガラとか)がしておもてなしというよりは男気溢れる接客のラーメン店がいい。

ラーメン食べるのだけが楽しみなんですの同士を見るとラーメン食べるのだけが楽しみなんですというスタンスで生きるのを肯定されるような気がする。もちろんラーメン食べるのだけが楽しみなんですという人たちばかりじゃないがラーメンの前ではそう言ってしまうほどラーメンが好きだ。好きすぎて一旦距離を置くタイプだ。食べ過ぎると太るというか、ラーメンの美味しさにはまりラーメンを更に欲しがってしまう依存性の強い食べ物なのであまり食べないようにしている。滅多に食べないからこそラーメンには真っ正面からぶつかりたい。

今日のラーメンは真っ正面からぶつかれなかった。若い女子なら好きなやつだったろう。だけども私はお姉さんとおばちゃんの間にいる。このラーメンは私向きのラーメンではない、と思ったときに「そうか、私はもう若い女じゃなかったんだ」と口にしてしまった。

子どもだましは通用しないぜ、本物を食べさせてくれよ、みたいな嫌な奴だ。

 

ちょっとだけモヤモヤしたのでまた近い内にラーメンを食べに行くだろう。今日ひとつ決めたのは若い女子向けの飲食物はおばちゃんの舌には合わないので要注意、ということだ。

 

さぁ明日はどんなおいしいものを食べるだろうか。そんなことを考えてまた1日進んでいこうと思う。