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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

ホテル富貴に潜入~304号室編~

大阪に行くなら絶対行った方がいいよと言いたい場所がある。ホテル富貴だ。他のどこにもない独特の世界を見たいから旅に出るとすればここはその願望を満たす場所だと思う。


ホテル富貴

初めてホテル富貴の存在を知ったときはおったまげた。こんなきらびやかな現役稼働している昭和空間があるのかとドキドキしてしまった。きっと東京のどこを探してもこんなきらびやかな昭和空間はないだろう。ならば大阪へ行くのみだ。

 

4月に初めてホテル富貴に来て、すっかりその世界観にハマってしまった。今回は2回目の訪問である。ラブホテルではあるが1人でもふらりと立ち寄れるのでありがたい。


ホテル富貴に潜入~302号室江戸編~ - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

京橋駅から徒歩数分、ひっそりとした路地にホテル富貴はある。
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普通のラブホテルのようにパネルが稼働しているわけではなく、フロントで「大きい部屋と小さい(普通の)部屋、どちらにしますか?」と聞かれる。通の人は「小さい部屋」とかさっと答えるようだ。

 

あいにく大きい部屋が空いていないとのこと。今回のお目当ては大きい部屋、ローマのお部屋だったのでそこはどうしても見ておきたい。悩んでいるとオーナーさんが出て来て「今掃除中なのであと1時間くらいかかります」と目処を伝えてくれた。それなら小さい部屋も見てみたい。空いてる小さい部屋にチェックインして掃除が終わったら連絡してもらうという形になった。その心遣いが嬉しかった。

 

エレベーターを降り3階へ。
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誘導灯の指すまま右へ曲がる。f:id:sakamotwin:20190715191756j:image

渡り廊下の先は…
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目眩く昭和の色をしていた。
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扉の奥にどんな世界があるのか。
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ドアを開けると廊下になっている。右手にトイレ、洗面所、奥にバスルーム、左手に寝室だ。
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洗面所は旅館の洗面所みたいな感じ。実家っぽい雰囲気すらある。
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トイレは和式。水色のタイルが爽やかでかわいい。
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襖で仕切られた寝室へ。

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温泉旅館のようなくつろぎスペースがある。奥には砂利が敷き詰めてあっておもしろい。
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テレビを見ながら何時間でも過ごしたいスペース。
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ベッドのような布団のような、どちらかというと布団、ここの雰囲気に合っている。
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天井の灯りひとつとっても妥協ないデザイン。
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こんな夜を過ごしたいという夜の妄想をさせる灯りの色。こんな色の夜過ごしたくないですか?
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私がこの部屋で1番好きだと思ったのはこのバスルーム。
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総タイル張りの夢のような世界。

この部屋の魅力を凝縮したかのようなタイル。

浴槽の不思議な形。ひとりで入るでもふたりで入るでもいいようになっているのだろうか。
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壁の模様。

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風呂椅子と桶が2組きれいに並べられている。おもてなしってこういうことなんだろう。
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窓から薄光が射す。
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少しだけの現実と、多くの夢で生きていたい。

 

タイル張りの浴室は冬場の冷えが強いので最近ではあまり見かけない。いい素材がどんどん開発されているから。それでもこのタイルの風合いやかわいらしさ、唯一無二の個性には目を見張るものがある。昭和を生きてきた人には懐かしく、昭和を知らない人には目新しく映るだろう。私には懐かしくて目新しく映る。できればずっとこのままであってほしい。

 

 

部屋の電話が鳴る。

どうやらローマの部屋の用意ができたそうだ。この夢からは醒めようと部屋を出るけど


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夢から醒めてもまた夢をみる。

 

廊下には漫画コーナーがあった。懐かしい電話も。
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この絨毯の色も
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この不思議なデザインも
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この螺旋階段も
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全部全部このままであってほしい。
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全て手が込んでいて美しい物だから。

どんな有名な建築物にも負けないと思う強さがある。現役稼働しているこの美しい世界へようこそ。写真で見るのと実物を見るのとでは違うということを改めて思い知らされるのであった。