さかも農園と呼んでいる小さな家庭菜園が実家の脇にある。
そこには色んな野菜がありねねがしっかりと手入れをしている。同い年で農家生まれでないねねがこんなに作物を育て上げることが出来るだなんてあいつは錬金術師かと疑う時もあるのだがそうではない。
年頃の都内で働く独身女性のねねだが並外れた努力、そして畑に籠ると激しい執念(重いくらい)で仕事をこなしている。炎天下の中、苗を植えて雑草を抜き虫を殺し(オール無農薬)蚊に指されまくって皮膚がぼこぼこになり土まみれになりながら作物を育てる。
嬉しそうにどっさりとミニトマトやナスをざる一杯に抱えて実家に戻り手際よく飯を作る。あれ?農家の嫁?いや違う、ねねだ。といつも脳がバグるのだ。
めめは泥がついた野菜も虫がついた野菜もうわっとなってしまうがねねはサクッと処理をする。ゴキブリはダメだが何かのうねうねした幼虫はこれは害があるからとゴミ箱へ殺処分する。小さいムカデが出た際にはスコップで細かく切り刻んでいて今でも思い出すとめめは腸の奥から嫌悪感と共になにかがゥオエっとこみ上がってくる。そんな貧弱もやしっこめめとは裏腹に嬉しそうにニカッとねねは笑うのだった。
注)すべては畑の為に行っている行為です。
昨日はねねと買い物に出掛ける予定だったが畑に行くとラインが来たので待った。
3時間後にこれから帰るとラインが来た。
その1時間後にねねは帰って来た。
果物をあげたら炎天下の作業は大変だったのかシャクシャクとむさぼり食ってた。そりゃあさんさんと太陽を久しぶりに浴びたら溶けちゃうよね。
お疲れさんと言い買い物には行かなかった。
昨日はドラゴンフルーツを植えたとのこと。いつか実がなるのかな?