本当の戦いが、今始まる…。
覚醒し明るくなった外を見てそう呟いた。引っ越し当日の話である。
さかもツインの引っ越し~前日まで編~ - ここから先は私のペースで失礼いたします
引っ越し業者は9時頃に来るとのこと。コーヒーを飲んで軽い朝食をとり急いで身支度を整えた。晴れてよかったと思う。
使っていた布団をたたみ、最終的に靴やら日用品やらを詰め込むうちにトラックがやってくる音がしてベランダから覗き込むと「あ、うちの引っ越しのトラックだ」とわかった。めめ(妹)の家へ行き「来たよ~」と伝えた。
【ようこそ引っ越し業者さん】
見積りを頼んだとき「レディースパックというのもあります。」と説明があり、ごちゃごちゃの家の中に入ったり個人の持ち物をお任せするなら女性のほうが安心という気持ちがあったのでレディースパックでお願いした。重たいものをかなりあったので大変じゃないかしら、と心配だったが結果として問題なくレディースパックにしてよかったと思う。
すごくてきぱきとしたチームであっという間に荷物を運び出してしまった。箱詰めはあんなに大変だったが、業者さんにお任せするとこんなにサクサク終わるなんてやっぱりプロはすごいと感動した。
掃除をしながら荷物が減っていく様子を見ていた。
【さよならセミダブルベッド】
組立式のセミダブルベッドは半解体して新居に持っていく予定だった。よいしょとベッドを立てたとき、「あ~カビですね」と言われた。
ねね「え…カビ…?」
と見てみると床がカビてたのである。
業者さん「この汚れはカビですね。すのこベッドから胞子が落ちて床がカビるんですね。」
もうショックである。
ねね「そのベッド捨てます…持っていかなくて大丈夫です…」
泣く泣くセミダブルベッドを捨てることにした。セミダブルベッドを買ったとき彼氏に組み立ててもらった思い出も全部捨てる。うわ~!捨てる!
布団は週1~2回は干していたし、床の掃除もクイックルワイパーで2~3日おきにはやっていた。シーツもこまめに洗いカビ対策してたのに…してたのに床にカビ…。うっうっ。悲しい。汚くて悲しい。
手が届かない、見えないところというのは恐ろしい。ごしごし拭けない床はカビる。ナチュラルにカビる。そんなとこで寝てたかと思うと恐ろしい。
【カビが怖い】
カビというのは厄介でお風呂場など掃除しても何度でも甦ってまたカビている、という経験はないだろうか。
人間の体にもカビは生える。病院にいるとよくカビに出会う。爪やら手のひら足の裏、おまた。カビの薬を塗って治ったように見えてもしばらくすればまたぶり返す恐ろしいしつこさだ。
カビの多いところに住むとうつになるリスクが高いという論文もあるらしい。
カビがうつ病の原因に? | MediEigo(メディエイゴ)|Weekly Topic
カビがうつの原因という話ではなく、不衛生な部屋というのは身体的にも精神的にも負担がかかるのでは?というくらいの話という気分で読んでほしい。
個人の感覚として古くさい建物や空気のこもった場所、湿気の多い場所の独特の空気がちょっと苦手だったりする。どんよりとしてうっとなる。頭痛がすることもしばしば。
長く通うマッサージの先生は感覚が鋭い方で、吐き出した空気から「今カビっぽいの出てきたねぇ」とか言ったりする。確かにそれが出るとき胸がいがいがしてたのがすっと消え気分がよくなる。朝起きられなかったり活動性が落ちてたのが改善するのできっとカビというのは元気をなくさせる作用があるんだろうと感じている。
カビを吸い込み元気がなくなるのは困る。このベッドはもうだめだ。捨てよう、後悔はない。床のカビは掃除したらすっと落ちたのでホッとした。ベッドも新しいの買わなきゃな…これを機にシングルにする。人生でもう2度とセミダブルベッドを買うことはないだろう。
【めめ宅の引っ越し】
ねね宅の荷物が運び出されてめめ宅の荷物が運び出される。
「段ボール追加でもらった」とまだまだ荷詰め作業をしているめめ。めめも家具をほとんど捨てるとのこと。めめが仕事で使う大道具やら小道具も運んでもらっていた。
待っている間掃除をする。ごちゃごちゃしたものばかり残っていて非常に面倒くさい。ゴミもたくさんあるし引っ越しって本当に労力ばかり使うなと呆然とした。
【いざ新居へ】
午前中のうちにトラックに荷物を積み込み新居へ向かう。これまた丁寧に荷物を運びいれてくれて助かる。1番いいなと思ったのはハンガーボックス。ハンガーにかけたま運び、そのままクローゼットにしまうだけ。ハンガーボックスを3箱使い運び出した服をせっせとかけているうちにほとんどの荷物が運び込まれていた。
管理人や近隣の人に挨拶を済ませ13時には引っ越し業者も撤退した。本当にてきぱきやってくれて助かった。見ていて気持ちのいい働きっぷりにこちらのやる気も引き上げられた。オタク双子の大荷物で大変だったと思うが無事終わらせてくれて感謝している。
【ここからが本番、だけど…】
午後にガスの開栓と洗濯機の取り付け工事の人が来て、住める準備が着々と進んでいった。
めめがセブンイレブンでラーメンとカツ丼を買ってきてくれた。もそもそとランチを済ませさかもツインがとった行動とは…!?
お昼ね
でした。
とりあえず一旦寝ないと無理。疲れすぎて頭が痛くなっちゃう。そんな気持ちから一旦寝ました。
まぁこの状況みたら頭痛くなるよね。
おやすみ~。
昼寝から覚めたさかもツインが見たものとは…!?
ごちゃごちゃ~
積み上げられた膨大な段ボール。
…絶句。もうなにもしたくない。
【さかもツインの買い出し】
取り急ぎ必要なものを買い出しに出掛ける。洗濯物を干すやつとマットレス、布団などを買った。イオンが近くにあるとそこそこのものは揃うので助かる。
「今日は簡易しゃぶしゃぶにしようか」
と食料品も買う。豚肉とえのきと白菜、安くなった刺身の鯛も。
簡易しゃぶしゃぶとは鍋にお湯を沸かしコンロの前で立ったまま食べるしゃぶしゃぶのことである。簡単でおいしいのでしばしばやる。コンビニご飯も外食も、本当に疲れているときはくどく感じる。
力が必要なときは肉を、そしてちょっとの野菜を。
それが叶うのが簡易しゃぶしゃぶなのである。
【さかもツインの夜】
夕食をとり疲れ果てたさかもツイン。まだまだ冷える夜。ベッドはまだない。床にマットレスをひいて寝ることにした。
これがさかもツイン引っ越し当日の寝床である。セミダブルベッドで使っていたマットレスなので2人で寝るにはまぁほどよい。
36歳にもなって双子のおばちゃんが同じ布団で寝る。ホラーだった。
めめは寒くて眠れなかったという。ねねは暑くて寝苦しかった。どうやら床暖房がねねのいる辺りで途切れめめは寒い思いをしていたらしい。貧乏くじを引きやすいタイプの人間はいる。さかもツインでいうとめめだな。
ちなみに翌朝の様子。
パニックシティ…?
引っ越しがあっさり終わると思っている人に見せたいこの状況。終わらないよ!引っ越し!疲労困憊のまま引っ越し翌日を迎えるのである。
続く。