さかもツインは双子である。妊娠8ヶ月のころ母が腹がでかくなりすぎてどうにもこうにもおかしいとレントゲンを撮ったところ双子だと判明したという曰く付きのさかもツイン。
当時はエコーも発達しておらず、胎児が2体いるのに「影があるけど卵巣嚢腫かなにか」と言われていたものは実は生命体だったというサプライズもいいとこな昭和のゆるさは今なら笑えるが当の母本人は相当大変な思いをして我々を産み落とした。鬼籍に入った母に当時のことを聞く術はないので今となってはこれ以上詳しいことはわからない。いつか大変な思いをしたでしょうとお茶でも飲みながらゆっくり話してみたいものである。
双子共に注意が欠陥しがちな性質であり診断こそ受けてないが診断が下れば生きやすくなるかと言ったらそうでもないのでなんとか暴言を吐きながら毎日生きている。
先日めめ(妹)がねね(姉)の台所仕事に「あ~雑!あ~!」と注意をしてきた。
めめ「俺もお前も1人前になにもできんのじゃ!」
ねね「(…ということはふたり合わせても1人前に?ならない?)」
ねね「なぜ命を分けたんじゃ…」
と思わず呟いてしまった。
めめ「ぐひひふふふ…きぃーーきぃーーっひひ」
めめ「なんで!命を!ひぃーーひぃーー分けたんじゃ」
ねね「ひぃーひぃひぃひぃーなんで!命をふたつに分けたんじゃ」
とふたりして大爆笑してしまった。
まじでなんでふたつに分けたん?育てるの大変なだけだったんじゃない?
とはいえ双子でよかったということもそりゃもちろんあるし別にお互いが憎くて消えろとかも思ってないし、今に至ってはゆんゆん丸(とても甘えん坊でふたり分の愛情を受けて当然という顔で家にいる、最愛♥️)という激かわネコチャンをふたりで大事に大事にお世話しているので命がふたつあることは特に問題ないのだけどそもそもなんで?という気付きがあったのである。
出生37年目にして気付いた壮大な自虐ギャグである。答えはない。人の生き死に大きな意味などない。
いや本当、なぜ命をふたつに分けたん?