ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

あなたのしあわせを教えてよ

温かいお風呂に入ったとき、美味しいものを食べたとき、すてきなものを買ったとき、仕事が半日で終わって帰るとき、布団に入ったとき、眠りにつくとき「あ~しあわせだ~!」と思う。

なのに人生がしあわせじゃない気がして、彼氏が欲しくなったり誰かに何かを求めてしまったりもする。しあわせとは。こんなに身近なしあわせを寄せ集めてもしあわせになった気がしないのはなぜなのか。彼氏がいないからなのか。

急にこんなことを考えたのは不思議な体験をしたときのマッサージの先生の2回目の施術を受けたからである。


不思議な体験 - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

2回目の施術で身体がほぐれて著しく楽になった感じがあった。「ウソみたいに身体が軽いです。」というと先生は「身体の調子がよくなったら若返るしモテるよ~あとはいい人でも見つけて…」と言った。

そうだよな~いい人、いい人。でもこれが1番難しいよな~。いい人がいたらどんなにいいことか。でもそのいい人にとって私がいい人がはわからない。私にとってのいい人は私がいい人でないから今までうまくやってこれなかったんだろうな、そう考えたときに先生は話を続けた。

 

「いや、でも違うか。でもいい人を見つけて結婚するだけがしあわせじゃないよね。結婚してなくても家族で仲良くしている人だってとても幸せそうだよ?気の合わない人と夫婦でいるよりよっぽどいいかもしれない。結婚だけが幸せじゃないよね。」と話した。

 

なるほどね。結婚することだけが幸せとは限らない。これは分かっているつもりだけど、直接言ってもらうと思っている以上に結婚しなくては、という強い概念に捕らわれていたことに気付く。

幼い頃からテレビや大人の口から、大人になったら働いて結婚して子どもを産むというのを刷り込まれてきている。国民の義務である納税については親から「税金払えよ」とかクレヨンしんちゃんでみさえが「税金払えよ」とは言っていない。納税は刷り込まれていないが結婚は刷り込まれてきている。ゼクシィ、たまごくらぶひよこくらぶのCM、ワイドショーの芸能人の結婚報道。結婚は国民の義務に定義づけられていないが刷り込みの力というのは大きなもので結婚していない独身34歳女子としては肩身が狭い世の中である。勤労して納税して国民の義務めっちゃ果たしてんのに肩身狭いのあり得ない~とねねの心の中のギャルかチュッパチャップスを舐めながら文句を言っている。

 

だから結婚しなくても目の前にあるしあわせを考えてみた。今現在仕事があり住む場所があり好きなものを買い食べる。たまに遊びに行って大きな病気もなく生きている。家族同士の大きなトラブルもない。十分しあわせだなと思った。ねねの心の中のギャルがめちゃくちゃウケながら「てか不幸なことなんかなくね?」と言っている。

 

しあわせは時々確認しないとわからなくなってしまうらしい。そして他人に認めてもらうとそばにありすぎて忘れてしまったしあわせを思い出せるらしい。

 

とてもほっとした時間だった。心のなかに詰まっていた何かがポロリととれた気分だった。20代の頃は結婚したくてしたくて仕方なかったし、30代で結婚していない人はおかしいのかなと思っていた。1分1秒でも早く結婚したくて焦ってカラカラ空回りしてもがいて苦しかった。心の置き所がなかった。

とある占い師に「30代になったら生きやすくなるよ、大丈夫」と言われた。20代の私にはわからなかったがそれは結婚に捕らわれないという考えにシフトしたからだと思う。

出会う男性に「この人と結婚したらうまくやっていけるか」とか「この人とうまくやっていくために私はどうしなければならないか」と考えなくていいのは楽である。ありのままに好かれようとしないで接するのは無理がなくていい。結婚しろ、子ども産め、できないやつはおかしい、みたいな空気は多分少しずつ薄くなってきているはず。新しい時代がくるのだから。

自分のやりたいように、思うように生きているから30代楽になったのだろう。まだまだしがらみに捕らわれていることもあるからこれからはちゃんと自分のしあわせを認めてあげようと思う。こんなにも小さなしあわせを持ち合わせているのだから不幸ぶっていてはもったいない。

 

だからあなたのしあわせを教えてよ。あなたのしあわせを知ってあなたのしあわせを認めてあなたがしあわせだ、と喜びたいのだ。なんでもいい、納豆ごはんをおいしく食べられるでもいい、この粘り、さすがあなたね、混ぜかたがプロだもの~って褒めたい。きっとあなたと私で笑って「あぁしあわせだったね」と噛み締めるだろう。

 

人生はわからない。わからないことをわからないまま進みきっとわからないまま終わるだろう。ならば楽しいことは楽しんで、しあわせだと思うことを分かって終わろう。人に誇れるような大きなことができなくても私にはそれくらいでちょうどいい。

 

 

Special Thanks ユキチチチツインさん

我々はきっと双子である限り2倍楽しく生きていると思います。それもしあわせなのかもしれません。