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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

今年買って良かった漫画10作~さかもツインねね編~

今年は漫画が豊作の1年だった。ねねは家にテレビがない生活をしているので主な娯楽は漫画である。毎月数冊は漫画を買いほぼ毎日何かしらのWeb漫画を読んでいる。好きなのは読後感がハッピーなやつ。世知辛い世の中、救われない報われないことも多くあるからこそ漫画の世界ではハッピーであってほしい。

今週のお題「2018年に買ってよかったもの」

さかもツインねねが選ぶ今年買ってよかった漫画10冊作を紹介したい。

 

  1. なかよし番外地(中川ホメオパシー)
  2. 魔装番長バンガイスト(霧隠サブロー)
  3. セレベスト織田信長(ジェントルメン中村)
  4. めしにしましょう(小林銅蟲)
  5. 湯遊ワンダーランド(まんしゅうきつこ)
  6. いつも憂き世にこめのめし(にくまん子)
  7. サヨナラコウシエン(天久聖一)
  8. ピーヨと魔法の果実(しちみ楼)
  9. 恐怖の口が目女(崇山祟)
  10. 累(松浦だるま)

 

 

愛とか恋とかの根底にあるものを探していたんだ、なかよし番外地。


なかよし番外地 中川ホメオパシー:コミック | KADOKAWA

何を描いてもおもしろくて狂っている中川ホメオパシー先生のBL。BLといえば美少年のイメージだが出てくるのはヤ○ザ風のおじさん。

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殺傷能力が高い男の眼力が強すぎる。かと思えばときに恋する乙女のような輝く目をしていることもある。このギャップがクセになる。純粋に恋をしているふたりが羨ましくなる。好きな人と一緒にいられるだけで幸せという大切なことをなるべく簡単な言葉とキャラクターの豊かな表情で読ませてくれる。駆け引きも計算もいらない、今だけ見つめて、それがなかよし番外地。優しい気持ちになる一冊。

 

 

心をあの頃に巻き戻して、魔装番長バンガイスト。

現在リイドカフェで絶賛連載中の懐かし系アクションコミックである。

http://leedcafe.com/webcomicinfo/bangaisuto/

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魔界一族が企む人類全滅計画を阻止するためバンガイストとプロレスラーと謎のパンツ丸出し女ヒメコの毛むくじゃら本官さんが戦う!のだが書き連ねただけでも無茶苦茶な登場人物たち。

正義も悪も関係なくバカすぎて好きになってしまう。登場するキャラクター全員好きと言える漫画はバンガイスト以外にないだろう。展開が破天荒だがきちんと筋が通っているのでスラスラ読める。
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ずんぐりむっくりしたおっさんが全裸で出てくるシーンなんか笑ってしまう。

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プロレスラーにならないかと誘われる主人公が最もなことを言い断るシーンは真っ当すぎて笑える。確かにパンツ一枚は嫌かもね。わかります。

知能を小学生レベルまで戻し「これおもしれー!」と駄菓子を食べながら読むのが正解。斜にかまえた心を整えおもしろいものを無心で楽しむ漫画、それが魔装番長バンガイストなのである。

 

 

ほっこりしたいだろう~?セレベスト織田信長。こちらも現在リイドカフェで絶賛連載中である。

http://leedcafe.com/webcomicinfo/selebest-odanobunaga/

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世界中のセレブがおもてなしをしあいラグジュアリーな頂(セレベスト)を決めるというどうかしている漫画だ。ラグジュアリーバトルなんて聞いたことがないけどなんかわくわくする響きじゃないですか?

↓こちらは単行本未収録ではあるがこの2コマを読んだときに「うわっ!こんな漫画が読みたかったんだよ、ずっと!」とめちゃくちゃ好きになってしまったコマなのだ。下記リンクより読める。

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http://leedcafe.com/webcomic/%e3%82%bb%e3%83%ac%e3%83%99%e3%82%b9%e3%83%88%e7%b9%94%e7%94%b0%e4%bf%a1%e9%95%b7%e3%80%9c%e8%b4%85%e6%b2%a2%e9%bb%99%e7%a4%ba%e9%8c%b2%e3%80%9c%e3%80%80%e7%ac%ac%ef%bc%97%e8%a9%b1/

夏目漱石が背後霊についている主人公見たことあるか?きっとないと思う。どうかしてるぜ、ジェントルメン中村先生はよぅ、と完全に虜になる。

ちなみに電子書籍でプロレスメンという漫画が買えるのだがこちらも凄まじくおもしろいのでぜひ読んでみてほしい。

http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000016305

 

 

料理の概念を覆す漫画、めしにしましょう

漫画家先生のアシスタントが欲望を満たすために作る料理はどれもすさまじく美味しそう。

http://evening.moae.jp/lineup/646

実際小林銅蟲先生がお作りになったものなのでブログ、パルでもレシピを見ることができる。


パル

すっぽんやらミル貝やらハモやら普通じゃ調理しないものをとち狂ったように料理する。それがたまらなく興味をそそられるのだ。

実際小林銅蟲先生がお作りになられたローストビーフとマッシュポテトをイベントで食べたことがあるのだがめちゃくちゃおいしかった。↓これね。
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既存のレシピに退屈さを覚えるならめしにしましょうを読めば料理の概念が変わる。レシピに加え登場人物もとち狂っているので料理に興味のない人も楽しめる漫画だと思う。

 

 

これはバイブルです。こんな快楽があったなんて‥知らなかったよ湯遊ワンダーランド。サウナ水風呂の交互浴に目覚めたまんしゅうきつこ先生のほのぼの(?)サウナライフ漫画である。

https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594079567

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こんな派手な表紙見たことある?好きって言ってしまうじゃない。

まんしゅうきつこ先生の描写力は半端ない。はじめは水風呂に入れなかったがあるときより入れるようになり水風呂という快楽に溺れていく。実際体験してみると本当に気持ちいい。脳ミソパッカーンは今年の流行語にしてほしいくらいだ。

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まんしゅうきつこ先生を取り巻く人たちも変わっていて読んでて笑ってしまう。特に担当編集の高石さんという人、かなりヤバイ顔つきで登場するので出てくる度に笑う。
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100年前のベストを着ている時点で笑う。100年前のベストを着た編集者の漫画がおもしろくないわけないだろっ!これを読んで笑ってサウナにいけばうまくいく。全てうまくいくんだ。

 

 

あなたが愛しくってしかたないの、いつも憂き世にこめのめし。

にくまん子先生の同人誌なので本屋では買えないのだがこれは最高。

にくまん子 (@oic_oniku)さんをチェックしよう https://twitter.com/oic_oniku?s=09

好きで好きでたまらない、恋人の日常の切り口が天才。あ~こういう風に愛したい愛されたいとつくづく思ってしまう。絵のタッチもユルくてやさしくてもっと読みたくなる。にくまん子先生の漫画がいつか書店に並ぶ日が来ることを願っている。

 

 

サヨナラコウシエン。

泣いてしまったのだ、不覚にも。ユルいタッチの子どもが出てくる漫画だと思うなかれ。死に別れたおじいちゃんとサヨナラする物語。

http://leedcafe.com/webcomicinfo/sayonara-koshien/

死んでいった人に言いたかったこと、死んだ人が言いたかったこと。現実では決して交わらない言葉が交わされたときこの漫画を読んでよかったと救われたとそんな気持ちになる。子どものフジオの言葉は簡単な言葉だからこそ胸に響く。大人みたいに見栄や体裁や立場をごちゃごちゃ言わない。死や別れだからこそストレートな表現がいい。だって悲しすぎるから難しい言葉なんて出てこない。それでいいんだ、と思わせてくれたことに感謝する。

 

 

それはかわいい動物か鳥か、それとも悪魔か?ピーヨと魔法の果実。

http://leedcafe.com/webcomicinfo/piyo/

怖かわいい、というジャンルがあるなら間違いなくピーヨだろう。しちみ先生の世界観は目が離せない。

しちみ楼@単行本発売中 (@shichimi33)さんをチェックしよう https://twitter.com/shichimi33?s=09

しちみ先生ご本人の才能がすごすぎる。何をやってもすごいとしか言えない。たまにピスタチオ小平太に改名しているのもどうしてそんな名前を考え付いたのか感動すら覚える。まずはTwitterをフォローしてみてほしい。しちみ先生のお言葉をありがたくちょうだいせよ。

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しちみ先生がチ○ワの描写力が世界一強いということだけでも覚えて帰ってください。

 

 

懐かしくって新しい。ネオレトロホラー恐怖の口が目女。

https://www.leed.co.jp/9784845851935

これは読んでびっくりした。こんな漫画があるのか、と。展開が全く予期せぬ方向へ進みスペクタクルな結末へ雪崩れ込んでいく不思議な漫画。

登場人物がレトロかわいいのもすごくいい。

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ネタバレとなるのでどんな話かは書かないが終盤のカラーページの美しさは圧巻。目からこぼれ落ちる色に癒される。巻末の崇山祟先生とサヨナラコウシエンの天久先生との対談ページがおもしろい。しじみが生きているか死んでいるか見ればわかる漫画家など世界で崇山祟先生くらいしかいないだろう。不思議な経歴を持つ不思議な漫画家の不思議な漫画、恐怖の口が目女、読み応えがすごい。

 

 

物語が完結するまで誰にも薦められなかった、累。

http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000038876

ストーリー展開に夢中になり続きが気になりすぎてどうしようもなくなるので完結するまで薦められなかったのだがこの秋に完結したのでやっと薦められる。累(かさね)はすごい。こんなの漫画じゃない、漫画の域をはるばるこえた、そう思う漫画だった。

松浦だるま先生の描く美少女の美しさに惚れ惚れし、累という醜い女が美しい顔を手にいれ舞台に誇らしげに立つ。漫画なのにそのページから累の演技を見せつけられ心を揺さぶられるのだ。気づけば累の虜にされる。14巻をもって完結し累の演技はもうみられないのだが心のどこかでまだ累の演技を見たいと思っている。だれもがハッピーエンドと感じるエンディングではないかもしれないが、単行本のカバーを外したときの裏表紙を見たときこの物語は全て救われたと思った。エピローグまで読み終えたときなんとも言えない感情が込み上げてきた。読んで良かったと思った。力強い漫画である。

 

 

選んだ漫画の出版社をみるとリイド社が多いのだがやはしリイド社の漫画が強いと思っている。とても手が込んでいて買ってどれも正解だったと言える漫画ばかりだ。まだ連載中の漫画もあるので今後の展開を楽しみにしている。気になる漫画があればぜひ読んでみてほしい。