ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

いつまでたっても忘れたくないよこの日のことは

◯自分にとって好きな場所、大切な場所というのはいくつかあって、それはできれば敬愛する人と共有したいと思っている。

 

青森県にあるホテルナポレオンは初めて会うフォロワーさん(ラブホテル写真家那部亜弓さん)と一緒に行ってお目当ての部屋に入れたときが原体験で、あの感動と異様な高まりは忘れられない。

 

その後妹、かぽさんかんさきさんご夫妻と再訪しているが、皆目をまんまるにして「すごいホテルだ…」と驚かれていた。初めて訪問したときの追体験をしているようで、ナポレオンに行ってみたい人とナポレオンに行き、ナポレオン初対面の瞬間を共有するのは喜ばしい。

ホテルナポレオン↓


ホテル ナポレオン

 

とはいえアクセスはそこまで良くない。八戸駅から車で30分ほど。レンタカーが必須かなと思われる。何回か行っているのでだいぶハードルは下がったが、行くのはそれなりの気合を入れないと難しい場所である。一緒に行きましょと誘うとき「遠いですが大丈夫でしょうか?」と断りを入れるようにしている。

 

 

◯年始に敬愛する写真家さんの個展があった。わ!展示だ展示だ!絶対行くと意気込んで見に行った。

https://x.com/gaso_0131?t=IHkT6RsRuyvC7aTPkvticw&s=09

曽我灯さん。

ずいぶん前から活動をSNSで拝見しており、生々しいというか空気のような場所から写真を撮るすごい人と思っていたのでいつかお会いして写真をお願いしてみたかった。

が、SNSのメッセージで「写真撮ってくだせぇ!よろしゅうおたのもうします」って急に言うのも恥ずかしい。なんて書けばいいのかわからない。それができなくてずっときてしまったのでもしお会いできたら直接撮影を依頼するぞと、まるで先輩に告白する女子中学生みたいなテンションで出かけた。

 

◯展示会場につくとご本人様がいらっしゃる。遠目でもわかる。一旦引きたくなるくらいの緊張をしながらも展示を見た。

どの写真も生きている音が聞こえるような、まるで見ているこちらがモデルさんの恋人のような気分にさせられる親しみの時間を切り取られていた。

うわー、全部好きだよこの写真と思うような写真で素晴らしかった。

 

一通り見たあと、お声をかけてホテルナポレオンのライターをお渡ししたところナポレオンは行ってみたいとのことだった。ふぅん、じゃあ一緒に行きたいなと思ったことがこの旅のきっかけである。

 

◯一言先に断っておくと、私の場合ラブホに行くというのは「ラブホテルという空間を鑑賞し楽しむ」という目的なのでエロはない。誰とラブホに行こうがなんのエロも発生したことがない経歴が確かにある。なので期待した方はすみません。なにもないです。

 

◯色んな段取りがついたところで、出発当日の朝新幹線が止まった。まあ、30分くらいで動くだろと思っていたら午前中いっぱい運休とのことだった。

とほほ〜という感じである。この日は昼頃八戸について海に行き夕刻曽我さんと合流してナポレオンではないホテルに行く予定だった。

予定は全部変更となり新幹線が動くのをじっと待った。幸い午後には動き始めなんとか夕方には八戸についたので、迫る夜の気配に追われながら海へ向かった。

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八戸の海はいい。人気が無いのがまたいい。青から紺へ色を変えていく中写真を撮って宿へ向かった。

 

曽我さんも無事に八戸につき、翌日ナポレオンに行きましょうということで初日のトラブル旅程をなんとか終えた。

 


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本八戸駅で待ち合わせをしてナポレオンへ向かう。昨日のことなどをポツポツと話して案内看板を通り過ぎナポレオンに到着した。

幸いお目当ての部屋が空いており、「どこから入りますか?」とテンション高めに話し合う。

赤い部屋、とのことでルイ13世からの入室となった。

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さぁさ、どうぞどうぞと先を譲り合っての入室。

部屋は照明を落しており暗い。先がどうなっているかわからない廊下をゆっくり進むと

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我々の宮殿がお目見えですわよ!

何度見てもいい、何度来てもいい素敵なお部屋である。赤の迫力、カーテンの優雅さ、丸ベッドの荘厳さ、もうため息しか出てこない。

曽我さんも驚かれていてその顔を見られたらこの旅の目的はもう達成されたようなものである。ひとりでこの荘厳さを受け入れるのもったいない。

独り占めするというのもいいのかもしれないけど。

 

写真を撮りながら部屋の感想を話し、この部屋の好きなポイントをじっくり見つめた。f:id:sakamotwin:20240428191649j:image

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↑曽我さんが撮ってくれたルイ13世の部屋を満喫する私

 

趣味の火曜サスペンスごっこの写真を撮っている間、曽我さんはカラオケをしていたのだが、この空間で聞くカラオケはとても良かった。旅先でスナックからもてれくる昭和歌謡曲を聞くときのような旅情感を味わえた。音楽があるというのはいいものである。部屋に命が宿ったみたい。新たな気づきを得られ心地よい歌声を聞きながらベッドに横たわって死んだふりを続けた。

 

 

◯一通り部屋を満喫して、ナポレオンの部屋に移動する。

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いつ来ても私の好きな空間だ。真ん中にお風呂がありベッドルームは端にある。浴室が主役のお部屋だ。ガラス窓で透けるお風呂はなんともなんとも。雪国の人の心の内の燃えあがるエロスだ。。
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赤い壁と青のバスタブの対比がたまらない。こんなカラーリングするセンス、何を食べたら育まれるのか教えてほしい。

 

◯馬車をモチーフにしたベッドも素晴らしく、多分これは布団の差し色が赤かったということで絶叫しているところだが、この写真には相当笑かされた。
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曽我灯(敬称略)…末恐ろしい男よ…。

こんなアホみたいな瞬間よくぞ切り取った。正直こんな瞬間を写真に撮る人などいるとすれば「ねねの変な写真撮ってやろ〜」という妹くらいしかいない。腹の中から一緒のやつと同じ距離感感覚でこれを切り取るとは。

もう嬉しくなっちゃいましたね。ラブホに行って楽しい瞬間をそのまま真空パックして思い出をいつでも新鮮に振り返られるみたいな。何を喋ったか鮮明に思い出せるよ。あの時間が確かにあったという記録は大切。

こうやって楽しんでるんだという見方もできるし、こんなに楽しんだなら明日からまた頑張れると思えるし。撮ってもらった写真全てが生きる糧です。

 

 

◯時間も夕方にさしかかりナポレオンは退出。また来ることを誓う。

曽我さんが「ルイ13世のお部屋は、本来の目的で使うべきお部屋だと思います」と言った。同感である。そのことがずっと頭から離れなくてこのブログを書いている今ですら「本来の目的」をどうしたら達成できるか考えている。が、恋愛というものがもう分からなくなってしまって久しい。まずは恋愛から、という話なのだが難しすぎるのでずっとなんとかなってくれと漠然と願っている。

 

近くの直売所で軽食を買い、もう1軒ラブホへ向かう。

 

今回の旅のメインテーマはナポレオン。

裏テーマはこちらのホテル。ひっそりと営業されているようなので名前は出さないでおく。

以前行ったら女性同士はダメと断られたことがあり、何としても入りたいなら男性と行く必要があった。曽我さんの了承もありこちらのホテルに行く。なんとお目当てのお部屋が空いており半狂乱になりながら車庫入れ、入室。


あ…ぁ
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文化〜ッッッ!文化でございます!昭和の、昭和のエロスとロマンスでございますぅっっ。ありがとうございます。来て良かった…ありがとうありがとう。もう思考回路は歓喜の道しか残されてない。

 

この世には私の知らない世界がまだまだたくさんあってそれを知ったり体感したりすることの刺激はたまらなく心地良い。
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曽我さんがナチュラルに入れた100円で何が起きたかは秘密だ。これを知らないで人生を終えなくてよかった。言い過ぎじゃない、本当にそう思ってる。

 

ちょっとした屋外エリアのある部屋なので外でパンを食べながらここに来られたことを噛みしめる。帰りたくないな。ずっとここで遊んだりゴロゴロしていたいよ。

 

◯とはいえレンタカーの返却時刻も迫り帰る時間となった。帰り道八戸駅で迷いバタバタしながらの解散となった。曽我さんは旅を続けるとのことで駅にすっと消えていった。旅が似合うスナフキンみたいな人である。行く先々で空気のように溶け込み風のようにいなくなってしまった。

 

子どもの頃ムーミンたちが寂しがる中去っていくスナフキンを非情な男だと思って見ていたが、大人になるとスナフキンの気持ちもわからなくはない。旅がなければ生きてはいけない。

 

 

◯私自身かなり偏屈で自己中心的、容赦なく人を振り回すことがあるので道中曽我さん疲れなかったかしらと少し心配になった。でも年に1度くらいはまたこうしてナポレオンに行きたいと思う。また誘ってみよう。

 

人とラブホテルに行く楽しみを覚えてしまった。ひとりで行くのも楽しいのだが、共有することに楽しさを覚えてしまうとは欲張りなものだ。一緒に行ってくれる人がいるありがたさを噛みしめる。いつまでたっても忘れたくないよこの日のことは。

 

 

 

見送る日

「ねねさん、報告があります!」

と食堂で昼休みをとる職場の大好きなおばちゃんに声をかけたられた。この一言で全てを察してしまった。退職の報告である。

いつかこんな日が来るとは思っていたが思ったより早かった。私は地獄の底に叩きつけられこれからどう生きていこうかと天を仰ぐように食堂の天井を見つめた。

 

 

おばちゃんとの出会いは9年前。増床によるスタッフ募集をかけていた病院に入職した際、私より数ヶ月早く入職していたので仕事のことを色々と教えてもらった。

院内は新人さんと古参のスタッフ、新入院患者さんで混沌としていた。毎日毎日お祭り騒ぎのようにバタバタしており、右も左もわからない状態で仕事をしなくてはならないのはキツかった。古参スタッフは毎日ピリピリしていて、職場に打ち解けるとかそういう雰囲気ではなかった。野戦病院みたいな状況でよく大きな事故もなくやってこれたと思う。正直入職してからの数ヶ月はバタバタしていてどう働いていたか記憶にない。

新入職の人があとからどんどん入ってきたが、キツさて半数近くが1ヶ月ほどで辞めていった。

 

数ヶ月ほどして病棟の忙しさも落ち着き、おばちゃんや入職同期の人たちと話すことも増え、周りの人の仕事ぶりを見る余裕もでてきた。

おばちゃんはとても丁寧に仕事をしていてとにかく優しかった。誰にでも優しかった。

患者さん一人ひとりに「おはよう」と声をかけ耳が遠い人には耳元でしっかりと話す。当たり前だと思うことも何人も患者さんを受け持ち時間に追われると難しくなる。そんな中声のトーンやテンポが心地良い話し方でずれた枕や布団を直しバイタルをとっていく。看護師としてのあるべき姿を見せつけられた。仕事が早いとか点滴がうまいとかそういうことじゃない、人と向き合う誠実さが桁外れだった。おばちゃんはそういうところがいつだって正しかった。

 

なので一緒の勤務の日は心穏やかだった。

私は偏屈で気難しく厳しいところがある。そんな人間の心を解くような明るさを持っていて、こちらまで優しい善人になれた気がするのだ。

できる仕事も増えて余力があれば色んなケアに2人で当たった。

散髪、車椅子でお散歩、摂食チャレンジなど。(もちろん医師の許可や家族の了承のある範囲内で)

患者さんがいい方向に行くのがとにかく楽しかった。

気難しい患者さんにも、おばちゃんか私がいる日は「ホッとするのよ、ちゃんとやってくれるから」と言われることがあり嬉しかった。おばちゃんを褒められたこと、おばちゃんの仕事ぶりを少しは引き継げていることが誇らしかった。

 

9年間辞めようと思ったことはたくさんある。だけどおばちゃんがいる限りは絶対辞めないと決めていた。この人と一緒に働けるならそれ以上の条件はないと思っていた。いい意味で私を引っ張ってくれて本当に感謝している。たくさんのことをその姿勢から学ばせてもらった。

 

 

コロナ禍に入り、時代が変わった。

労働者はみんな疲れている。現場の声を聞かない管理職、声の大きい人の声しか通らない理不尽さ。真面目に働く人がバカを見るようになってきてしまった。

まともな人からどんどん退職し、常に新人さんが入っては辞め入っては辞めを繰り返している。自分の業務をしながら新人指導をして正論を言っても聞いてもらえずベテランさんたちはみんな疲れてしまっている。まともな人が辞めるということは変な人ばかり残っているということだ。ここは大病院と違いスタッフが少ない。組織化していれば、然るべき対応をしてくれる部分も全部なあなあになっている。

 

正論が通らない、要望を聞いてもらえない、改善策がなく同じようなミスの尻拭いをしている。いがみ合うスタッフたち。精神を病んで休職していたスタッフは退職を余儀なくされた。

 

たくさんのまともなスタッフを「ここは辞めて正解です」と見送ってきた。まさかおばちゃんのこともそう見送る日が来るとは。

 

 

 

おばちゃんの退職の理由を聞くと家庭のことなど、表向きの理由を教えてくれた。そのあと小さな声で「もう、疲れちゃった」とこぼした。

「わかります…そうですよね」

とだけ答えた。だってわかるのだもの。日々の積み重ねよね。それ以上は聞かなかった。

 

 

きっと大丈夫、今生の別れではないし、今までだってみんなを見送ってきたじゃない。もっと悲しいこともたくさん経験してきたし、もう泣くほどの感情も残ってない。おばちゃんのことだって笑って見送れると思っていた。退職の話を聞いてからある程度の覚悟を決めた。

 

 

お別れの日がわかり、伊勢丹にお世話になったお礼の菓子折りを買いに行った。お菓子売り場について、たくさんの人がお菓子を選んでいる様子を見た時、この別れがいよいよ現実になるんだと頭の中が真っ白になった。

神様、これ以上なにも望まない、欲しいものも求めない、だからおばちゃんだけはさらって行かないで私から奪わないでとお菓子売り場の真ん中で叫びたかった。

 

自分の心を保つためにケーキを買ってはみたけどもなにか効果があったとは思えない。

とりあえず、この9年間の感謝と愛を込められそうな素敵な菓子折りをと探した。9年間頑張ったなぁっておばちゃんが思えるように、いい門出を祝えるように、ピンク色の箱にリボンがかかる菓子折りを選んだ。

 

サヨナラの日、ちょうど食堂でおばちゃんと一緒になり、挨拶をして隣のテーブルで昼食をとった。あぁ、これが最後なんだなと、いつもなら雑談をしながら時間を過ごすのだが、無言になってしまった。

楽しかったことだけが思い出される。じゃあまたあとでと午後の持ち場に戻り、終業後ロッカーで菓子折りを渡して着替えをする。

 

「本当にお世話になりまして…」と口にしたらわんわん泣いてしまった。

「そんなに泣かれたら私も泣いちゃうじゃない」と目を真っ赤にするおばちゃん。

 

ロッカーで私の着替えを待って一緒に退勤してくれたおばちゃん。

コートの襟を直してくれたり、スカートを巻き込んで履いたタイツを直してくれたりなんだかんだで世話を焼いてくれていて、いつもお姉さんのように見守ってくれていたので、

「お姉さんのように良くしてもらってありがとうございました」と口にしたらまたさらに泣けてくる。

 

「今生の別れじゃないし、またいつでも会えるからお互い体には気を付けて頑張ろうね、でも、こうやって会えなくなるのは…淋しいね」

と抱き合った時職場でこんな泣く人いんのかというほど声を上げておばちゃんにしがみついた。

おばちゃんのずっしりとした重みは9年間の重み。私だけが大切にしていると思っていた時間は、おばちゃんにとっても大切なものだったようだ。そういう時間を過ごせてきたことが何よりも宝である。

 

「電車に乗る人がそんなに泣いちゃだめよ」って笑って見送ってくれた。

「自転車で帰る人もそんなに泣いちゃ危ないですよ」って手をふる。

 

 

大切な時間はいつだって突然あっさり終わる。終わらないでほしい時間も終わってほしい時間も平等に進む。恋愛ではないけども、運命の人がいるのならば私にとっては間違いなくおばちゃんである。そんな人に出会えてよかった。

 

おばちゃんの新境地にいずれ移るつもりでこの一年は働こうと思う。頑張ってって見送ってくれたのだから。清く正しく優しく美しく、この9年間を無駄にしない働き方をすることがきっとおばちゃんから受けた恩を返すことに繋がると思う。

 

師匠のような人でした。病院に名もなき英雄がいるとしたらあなたですよ。私を育ててくれてありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

フォレストイン 302号室に潜入

のどかな春の日、桜が散りゆくさまを横目にラブホテルに車を走らせてていた。春風の入る昭和ラブホでゆっくりサンドイッチでも食べようというラブホピクニックが目的である。

浮かれているとこれは一般車両が入っていい道なのか不安になるハードめな道が現れた。恐る恐る車を進める。

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フォレストイン (フォレストイン)|茨城県 水戸市|ハッピーホテル

対向車が来なくてよかった。ここですれ違いなどしようものなら運転スキル弱々な私は雑木林に突っ込んでJAFを呼ぶ羽目になっていただろう。

 

ビル形式のラブホであるが、2階客室はガレージ式(お部屋専用の駐車場に車を停めて2階の客室へ上がっていくタイプ)で、2階要ガレージを通過すると3階客室用駐車場があり、パネルでお部屋を選ぶシステムである。


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他に車が停まっていなくて、このラブホに今ひとりだけ?という…ね。
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エレベーターで3階に上がる。
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暗い。ビジホのようなワンルームマンションのような廊下だ。

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扉を開けると一変、ピンクのメルヘンワールドになる。やや薄暗いが。
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お部屋は全体的にピンク。圧倒的なピンクである。
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浴室との壁はヴィーナス誕生ガラスだ。透けないように板張りしてある。
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ベッドヘッドのドームがかわいい。もこもことした質感。
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鏡になっているのもレトロでいい。

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照明の下に鏡があると反射してきれいよね。f:id:sakamotwin:20240418110440j:image

天井だってゴージャスよ!

一通り写真を撮ったらベッドパネルの照明スイッチをあれこれ触ってみるのですが、

パチ
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ギラッッッ


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えっ!

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ギラギラ〜ッッッ!

ラブホのミラーボールは風情がありますね。桜散る寂しさはラブホのミラーボールが慰めてくれる。この輝きは永遠だよと言わんばかりギラギラしている。


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光が溢れ出すもんですからちょっと離れますわよ。


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配膳口だ。

 

スリッパない部屋だなと思っていたら入室扉開けて左側にありました。
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お風呂はピンク×水色の乙女配色。
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電気のスイッチどこかなと探していたらこのツマミを回すやつでした。
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洗面所はシンプル。

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アメニティもシンプルです。
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お手洗いもシンプル。
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使いやすさがあります。

 

まだギラギラしてる!
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じゃあここでサンドイッチでも食べますか。

モクモク…。

ギラついた空間でシンプルに食べるサンドイッチは美味しいですね。

 

今度は那部さんと来たいな。
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お会計は部屋を出たところにある自動精算機で。
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そしてまた来た道を戻り帰路につく。
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ラブホピクニック、楽しいのでおすすめです。

 

【お知らせその①】

4/27 11:00〜16:00

ベルサール秋葉原で開催されるおもしろ同人誌バザールにラブホテル写真家の那部亜弓さんとレトロホテル寫眞録というサークルで出店します。


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https://x.com/aisiyon/status/1779373011277435024?t=rPREkk9gvIz5QSJqKxdvYg&s=09

ラブホで撮った火曜サスペンスごっこの写真集なと持っていきます。お時間ある方はぜひ遊びに来てください。

 

【お知らせその②】

4/24〜29 大阪ギャラリー方舟さまにて開催される

昭和展に火曜サスペンスごっこの写真を数点出展させていただきます。

次回展示 「昭和展」 2024.4.24水〜29祝月 14-20時 最終日は17時まで 昭和をテーマに作家さんたちの想�... | Instagram

4/29夕刻ギャラリーにお邪魔する予定です。よろしくお願いします🙇

 

ホテルロンシャン313号室に潜入

2024年3/16、北陸新幹線金沢敦賀間が開業した。

2015年に新幹線が金沢まで行くようになりすごく便利になったと思ったものだ。遠い昔に金沢まで行ったとき新幹線と特急を乗り継ぎ4時間近くかかって北陸はえらく遠い場所だなと思っていたので新幹線が通るようになることは旅の選択肢が増えるので嬉しいことである。

 

たまたま富山に出かけることになり、記念に電光表示板の写真を撮る。
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周りの乗客も写真を撮っておりおめでたい雰囲気が漂う中富山に向かった。
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新幹線はほぼ満席で賑やかだった。年始に震災があり色々と考えさせられることばかりだった。こういうときは綺麗事や理想論を語らず現地でお金を使うのが1番だろう。口を出すな手を出せ動けというのはいつも頭に置いておきたい。

 

今回の同行はかぽさん、かんさきさん。ラブホ写真を撮に行く心強い仲間である。朝待ち合わせてロンシャンに行く前に日本海もちらっと散策。
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どんよりとした海が日本海の厳しさを物語っており遠くにうっすら見える立山連峰はただただかっこいい。ダイナミックな景色を楽しみいざロンシャンへ。

 

ガレージタイプのホテルなので車で入るとお部屋パネルがある。ドライブスルーのメニュー表みたいに全部屋見られるので「この部屋行きたい」とワクワクしながら部屋を選ぶ。

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313号室ディ◯ニーランドのお部屋。
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ぱっと見た感じコーヒーカップらしきものがある。これは楽しみ。

駐車場に車を停め3階のお部屋まで階段を登っていく。

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部屋番号がチカチカ点滅しておりいざ入室。
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来たぜ俺達の◯ィズニーランド!!
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コーヒーカップが本当にありました。回りはしませんがこんなの座ってキャッキャするしかないですね。大人だってはしゃぎたいもの!もう何年も乗ってないけどコーヒーカップってこんな感じだったなぁというのをしみじみ感じた。中学生か高校生のの初デート気分を味わえそう。甘酸っぱいわね。

実際座ってみるとまっ平らな椅子や真ん中の回し手のポールに足が当たる感じとか完全にコーヒーカップだった。

 

コーヒーカップエリアには電子レンジなどもあり、ここで座ってくつろげるようになっている。
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コーヒーカップの奥にガラス窓があるが、こちらスケスケ浴室だ。

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鏡が多めなのでミラーハウスのようなアトラクション(?)ぽくもある。
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洗面所とお手洗いがワンスペースなのでお手洗い使うときは宣告しないとちょっと手洗おっと、と入ったときにお手洗いバッティングしかねないので要注意。
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アメニティ多めの今どきホテルなので水回りは安心して使える。

 

ベッドはシンプルだが見上げるとこちらをガン見するミッ◯ーがいる。

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天井鏡でなく◯ッキーというのがポイント。

いつだって見ていますからねという圧を感じる。

 

ベッドヘッドにあるパネル。
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ロンシャンファイルと料金表。
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電話はキ◯ィちゃん。
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かわいければ🆗です!


お部屋がこれで終わりかと思えば奥に続く部屋がまたある!

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こちらにもくつろぎスペースとしてソファーが!
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天井はもうエレクトリカル・パレードですよ。

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そして両サイドは鏡張り。
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ギラギラしててこれぞ昭和ラブホの醍醐味!という空間。

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淡い恋心をもう一度味わえるようなときめき空間です。

帰りは自動精算機で精算なので入室から退室まで誰にも合わずに利用できるありがたいシステム。
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人目もはばからずはしゃぎたいときはこの部屋をおすすめする。いくつになっても楽しいことには貪欲でいなくちゃね。

 

2024年3月訪問

 

チャーフィールドの暮らし

道にいた猫チャーフィールドがさかも家に来てから9ヶ月が経つ。

(チャーフィールドを拾った経緯はこちら↓)

道にいた猫を拾った - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

とにかく人懐っこくて起きているときは「撫でてくれ、オレを」と甘える。ニンゲンの布団で寝て、お腹が空いたらニンゲンの髪の毛をつっつきしごきご飯を催促する。トイレもできるし、おもちゃでも遊ぶ。変な鳴き声で「ァオ」と鳴くがそれもまたかわいい。
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来たときは4㌔くらいだった体重が日々もりもり食べる結果5㌔をこした。首手足がガッチリしており獣医さんに「(身長)長くはないけど体がガッチリしてるね。太っているわけじゃないから体重はこれくらいをキープでいいでしょう」と健康猫とお墨付きをもらっている。

 

保護時
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年齢もどんな暮らしをしていたのかもわからない。素性の知れない男と暮らしている。

もともとどこかで飼われていて外に出て迷子になったのか、もう飼えないからと放されたのかどちらかでないかと思われる。去勢手術もしてるし、耳カットもないし、なにより人懐っこい。チャーフィールドがこういう経緯で野良猫になってました、と話すわけでないから何もわからないが素行からきっとこんな暮らしをしていたのでは、と伺えることがある。

 

【パンを食べていたのでは?】

ニンゲンがパンを買ってきてキッチンに置いておくと袋を漁る。ガサゴソガサゴソ聞こえるなと思ってキッチンを見に行くとチャーフィールドがトミーズのあん食パンを食べていた。ビニールを食いちぎりパンをもしゃもしゃ美味しそうに食べる姿はかわいかった。賢いねぇと言いながらもパンを没収。多分ニンゲンの一口分はパンを食べていると思う。

「あんたパン知ってんのか?食ってたんだろ?」

とさかもツインに詰められても満足げにクチャクチャするだけだった。

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おばあちゃんが飼っていてアンパンとかもらっていたのではないかと思われる。

 

【アジフライを食べていたのでは?】

めめちゃんがお惣菜のアジフライを買ってきて食べていたときチャーフィールドがソワソワと食卓に上がり「それ知ってます、チャーフィールドもそれ食べます」と食い気味に来た。

試しに少しアジの部分だけあげると食べていた。

「こいつ…アジフライ知ってる…」

とウケてしまった。賢いねぇとちやほやされつつ食卓から下ろされるチャーフィールド。

フリーズドライの猫用小魚は「チャーフィールドこれ食べません」と残すのに。

きっとお惣菜のおこぼれをもらっていたのだろう。逆に言うと猫用のフリーズドライ魚はもらっていなかったのだろう。グルメな猫である。

あと実はヨーグルトも食べる。

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顔つっこむのはやめてほしい。

 

 

【階段を知ってる】

年始に実家に連れて行き家の中をウロウロしたチャーフィールド。

階段を見つけ一瞬で駆け上がって行った。そして降りてきた。

今いる家には階段がないので、前いた家には階段があって知っていたのだろう。

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足腰強いのも階段のある家に住んでいたからなのかも。

 

【畳を知っている】

これまた実家に行ったとき畳の部屋を「この感触知ってる」と懐かしそうに歩いていた。バリバリするわけでもなく珍しがるわけでもなく普通に。今度畳マット的なものを買ってきようか?と試したくなる。

 

これらの話を総括すると

おばあちゃんの住む階段のある一軒家で飼われていてアンパンやアジフライを食べていた。夜はニンゲンと布団で寝て昼間はゴロゴロ過ごす生活をしていたがひょんなことで野良となってしまいさかもツインに保護された、という経緯なのではと考えられる。

迷い猫掲示板に届けているが未だにうちのネコですという連絡もなく、そこらへん追われてないところが、捨てられたか猫はいなくなるものと考えられているのではないか。

今はさかも家ででっぷり呑気に暮らしてるので安心して欲しい。

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いつか本当の飼い主さんが現れたとき返さなくてはいけなくなるかもと情をわかさないよう努めていたが毎日かわいくておもしろくてひょうきんな猫なのですっかり情がわいてしまった。

うちにいるゆんちゃんつきちゃんチャーフィールドは素性のしれないところがあるので過去に戻れるならみんながどう生きてきたかを知りたい。


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2024年旅初め

2023年があっという間に過ぎ去り色んな場所との出会いに想いを寄せながら2024年もいい年になりますように、とお正月を迎えた矢先の震災、飛行機事故。被災地域の方には心よりお見舞い申し上げます。

もうこれ以上の災いがありませんようにと祈るしかない年明けとなった。こんなことは何十年生きていて初めてだと思う。日常がどんなに尊いか改めて思い知らされた。

 

 

1月の初めの週末はラブホ写真家の那部さん

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と出かける予定を決めており無事に行けるのかという不安を抱えつつも旅の準備を始めた。

 

【出発前日:旅程崩壊からの再構築】

飛行機の欠航情報をチェックしてなんとか大丈夫そうとレンタカー宿泊地を手配済のところ19時頃に『あなたの乗る飛行機が欠航で〜す』という連絡が入った。絶望である。

日に何本もある空港ではなかったため時間をずらすこともできずテンパった。心の底からテンパった。

色んな代替案を出し、結局レンタカーをキャンセル、新幹線で向かうことにした。レンタカーも取り直し出鼻をめちゃくちゃに挫かれ仕方なしの一言で笑えないほど愕然としていた。こういうこともあるのね…。4時間ちゃんと座ってられるかしら…頑張れ私の膝腰…。色んな焦る気持ちを抱えたまま浅い眠りについた。

 

【旅行1日目】

もともと全日仕事だったが無理くり言って半日にしてもらった。出勤の荷物とスーツケースを持ち、最寄り駅のコインロッカーに荷物を預ける。

こうすることで家に帰らず直行できるという技を身につけている。

午前半日の割に朝から雲行きが怪しく多忙だった。1人呑気に旅行になど行かせないわよという怨霊が憑いてたんだと思う。それでも定刻でなんとか終わらせスーツケースを回収し新幹線に乗り込んだ。広島まで約4時間。新幹線長距離移動なんて福岡の遠距離恋愛してた頃以来。もう8年くらい経っているので懐かしさも何もなくただただ揺られて新大阪岡山を通過し不安要素の膝腰もなんとか現状維持できたまま広島駅についたときは心底ほっとした。

駅で那部さんと合流したときは「無事に遠征を始められる」という安堵感がすごかった。那部さんももしかしたら2人で旅できないかもという最悪のパターンも視野に入れていたためこの合流は奇跡だったと思う。

レンタカーを借り広島から廿日市市を目指した。

今回のお目当ては『ホテル夢の国』

https://happyhotel.jp/hotels/780471

 

 

ユニークなお部屋のある昭和ラブホだ。何年も憧れていた場所に行けるという感動と興奮に行きの車内はそわそわしつつ盛り上がったという。

 

【憧れの地夢の国】

到着は20時頃となった。

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暗闇の国道を走らせているとぽんと看板が出てくるので坂道を登り名物の看板を見て歓声が上がる。

ここが我々の夢の国。事前に入りたい部屋は相談しており、どこが空いているかワクワクしながら入室🚗

 

1番初めは

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籐のベッドのお部屋である。

ここはSNSで見て以来ずっと気になっていたお部屋だ。鳥籠のようなベッドを囲う装飾がたまらなくいい。

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家具など調度品も籐でなんてセンスの良さなんだろうと震えた。昭和生まれの人間からしたら籐の家具は庶民の豊かさの象徴であると思う。結構お値段張りますからね。籐のベッドに憧れて買おうとしたら30万と出てきて諦めたことがあるのでこの部屋を見てすごい贅沢な部屋だと思った。f:id:sakamotwin:20240119232057j:image

私もこんなベッドで毎日眠りたい。影の模様まで美しい。このベッドのためにまた行きたいと本気で思っている。

写真を存分に撮り趣味の撮影もして那部さんと興奮の中退室となった。来てよかった来てよかったと口々にし夕食を取りに近くの台湾料理屋さんへ。f:id:sakamotwin:20240114225332j:image

夢の国付近にコンビニも食事を取る場所もあるのでおこもりしたい人にも便利な場所である。

年明けの挨拶を改めてして今年も頑張ろうねと励ましあったあとまた夢の国に戻った。

那部さんはラブホ宿泊、私は宮浜温泉に宿泊となり夢の国で解散したあと温泉地に向かった。基本的に私はラブホに泊まらない。ホテルの大浴場や朝食が好きなのと夜の街を散歩できるからという理由だ。

今回宿泊したホテルは宮浜グランドホテル。

https://miyahama.com/

海を眺めながら入れる露天風呂がとても良く岩国の工業地帯の明かりやくっきりと見える星空を見ながらのんびり温泉に浸かった。移動の疲れが飛ぶくらいいいホテルだった。

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程よく温まり浴衣を着て敷布団で寝るのも旅の醍醐味である。

 

【旅2日目】

夜明けがやや遅い広島。

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起床し薄暗い海を眺める。遠くまで来たなぁと思いながら支度を済ませ那部さんの待つ夢の国へ。

 

おはようと出てくる那部さん。
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朝はいつもこんな感じである。

 

【大人の遊園地はここにある】

これは!!
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そう、ウォータースライダーです。


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2階の高さから1階まで曲線を描き滑る本気のやつです。

「ちょっと!これ!本物だぁ!」

「あとですべろ!あとで滑ろう!」

「とりあえず写真撮ろう、この部屋は存分に時間使おう」

と興奮が止まらない震える手でカメラを構える。こんな部屋は見たことない。ベッドとお風呂場と洗面所とトイレがあれば用が済むラブホテルにスライダー!?今の時代から考えられないほど遊び心と余力のあるホテルが現存してることに那部さんと喜びを分かち合ったという。

こういうお部屋は誰かと行ったほうが楽しいですね。もちろん1人もいいけども抑えきれない興奮を一緒に分かち合えたらいいです。2人だけの空間というのもまた価値があって貸し切り遊園地タイムになりますから。

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※ゼロ地点からカメラを構える那部さん

ほら、人がこんなにはしゃいでる姿見るとこちらまではしゃぎたくなるでしょ。はしゃぎの相乗効果っていうのがここにはあります。

撮影をひととおり終え、いよいよスライダーにお湯を通す。
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ジャバジャバと豪快に流れてくるお湯。

このスライダー、後半加速するエリアがある。気をつけないと怪我をする。まず那部さんが滑った。

掴まりながらゆっくりと、しかし後半の加速は抗えない。歓声とともに入水していった。

何回か滑り「最後は本気で行こう」とのことで那部さんが本気でいった。

「あ、ぁあ〜ッッッ」と後半の加速に耐えられずすごい勢いで着水していたのをみて爆笑した。

「人に気を付けてって言ったのに自分が気をつけられないなんて…」と言っていた。

次に私も滑る。一応本日の序盤でありフルメイクしているので入水時顔を濡らしたくないという気持ちがあった。滑り台の両端をソロリソロリと手を這わせて加速を加減する。が、後半の加速は止められずやはり勢いよく着水した。

先に着水した那部さんが笑っていた。この時間感情の選択肢などいらない、笑うのみである。

 

「今度は水着持ってこようね」と話して大満足の我々は退室の準備をした。

維持費もルームメイクも大変なお部屋だと思う。それでもこんな気持ちにさせてくれる場所はそうそうないよ。どうか末永く大切にされてほしいお部屋だ。

遊びを堪能してお腹が空いたのでセブンイレブンへ向かう。

セブンイレブンで関東では見ないお弁当がいくつかあり広島に来たんだぁとウキウキした。

 

【夢の国3部屋目】

馬車のベッドがあるのを夢の国SNSで知ったのでここが空いていたら入りたいと話していたので入室。f:id:sakamotwin:20240119235556j:image

馬車ベッドはいくつか見てきたが黒というのは初めてだった。シックでかっこいい。帝王の馬車ベッドだ。

https://twitter.com/aisiyon/status/1745986222567371259?t=XSp5m6PCmo8ziapKAYCyzQ&s=19

那部さんは電マの写真を熱心に撮っていた。f:id:sakamotwin:20240120000000j:image

こういうときどんな気持ちでカメラを構えているかそれは本人のみぞ知る。

 

お昼を食べながら来てよかったねと話す。

ホテルの中の人ともお話をさせていただき、このホテルのことをより好きになった。好きとかこうしたら楽しいとか遊び心のある人の仕事は美しいよと仕事に対する姿勢がこの部屋たちに現れている。居心地のよさとかそういうのは建物構造の問題よりも維持管理している人たちの日々の努力の賜物なんだと改めて思わされた。

 

【夜まで夢の国】

今回もドレスを何着か持ち込んだため那部とさかものファッションパーティが開催された。
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手持ちの服でこれがこの部屋に合うだろうと見繕って持ってきたものが合うとうれしい。

 

あんなに日が照っていたのに気づけば夕闇に包まれていた。

2日目夜は広島市内に泊まる予定なので名残惜しいが夢の国を後にする。


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また絶対くるからと夢の門に誓った。

そしてこの半日後にまたここに来るとはこの時点で誰も思いもしなかった。

 

広島市内地へ】

国道を走らせ広島市内に着いた。時刻は21時に近い。市内のラブホを1軒見てレトロを堪能した。

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ここのホテルの駐車場は狭く車がみっちり停まっていてどうやって出すんだろうねと疑問だった。

フロントで車の鍵を渡して退室時鍵を受け取る。

さて私のレンタカーはどこだろな?と思ったフロントから出たすぐそこに横付けされていた。

「え?高級ホテルのシステム?」

と困惑した。こんなことは初めてだった。すごく便利であると同時にいつの間に?誰が?という気持ちもある。サービスの良いシステムだ。この体験ができたのも感慨深い。

 

そしてまた那部さんをラブホに置いていき私はドーミーインに向かった。

 

【夜のビジホ】

ドーミーインは大浴場とサウナもあるし館内の空調も安定しているので長旅の疲れを癒やすにはとてもいい。
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おなじみの夜鳴きそばも。
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夕食としてありがたくいただいた。

その後コンビニでお夜食などを買って余力があれば原爆ドームの外観でもと思ったが活動限界タイムが見えてきたのでスゴスゴとドーミーインに戻る。

大浴場でサウナと水風呂に入って明日の予定を考えた。

このまま広島空港方面へ向かうつもりだったがふと「追い夢の国したらよくない?」と思った。

那部さんに選択肢として夢の国もあるとラインし朝決めようということで就寝。考え事をする間もなく眠りについた。

 

【そして3日目も夢の国へ】

ドーミーインの朝食会場に七草粥があり食べた。季節の行事をビジホで済ませられる時代、いいもんだ。

 

ラブホに向かい那部さんと合流。

1部屋見て本日の予定を決める。

どのホテルを選んでも悔いはない、本当に満足する旅になったから最終日はどう行動するか、本音で話し合い夢の国に行くことにした。f:id:sakamotwin:20240120005500j:image

※撮影那部さん

厳島神社観光したーいと言いながら宮島口を通過し小雨が上がった広島に虹が指した。

ラブホの道すがら虹がさすなんて初めてのことである。歓喜に包まれた。夢の国に行くことを祝福しているのだろう。

途中スーパーで食料品を調達する。
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リョーユーパンのマンハッタンが売っており大喜びで購入した。九州方面でしか買えないご当地グルメなので出会えると毎度「やっと会えたね」と思う。f:id:sakamotwin:20240120005929j:image

そして半日ぶりの夢の国である。
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やっぱ来てよかったと言える滞在時間となった。

撮影を終え慌ただしくランチ。
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那部さんが寿司を食べていたのが心底羨ましかったが、なにせ私は腹が弱いのでここで体調崩したらいけないからとカップ麺を食べた。出先の食生活はグルメを楽しむよりも安心安全をとっている。広島の牡蠣食いてぇとなんど心の中でぼやいたか。広島の牡蠣は腹を強くしてから挑みたいグルメである。

 

 

そしてどの部屋も素晴らしくユーモアに富んだ夢の国に別れを告げた。
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部屋を選ぶ喜びはショーウィンドウに並んだケーキを選ぶときに似ている。どれを選んでも正解、しかし横のケーキも食べたかったなと少しの無念さを残させる。選ぶ楽しさを覚えて次はこれをやりにくる。なんともたまらないシステムだ。

次から次にこの部屋でこんな写真を撮りたいという気持ちが溢れてくるので帰りの車中那部さんと「次はこの部屋行きたい」という話で盛り上がった。

広島空港へ向かう高速道路には雪がちらつき寒さが増した。夢の国から現実に戻る準備が始まっている。

 

【絶望再来】

空港に到着しキャリーケースを預けた。服とトラベル用基礎化粧品だけしか入れていないが6.8㌔あった。服だけで6㌔近くあったらしい。どうりで重いと思った。

前後の羽田行き飛行機は欠航となっていた。私の乗る飛行機は飛ぶらしくやったセーフだと思いながら保安検査場を通過し椅子に座ってくつろいでいた所羽田の混雑のため1時間遅延とアナウンスが流れた。

「…そうか帰りも飛行機ダメか。」

絶望再来となる。私よりあとの便で帰る那部さんのほうが先に飛行機に乗っていった。素敵な2泊3日の旅を共にしてくれてありがとうね!

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到着はかなり遅れ帰宅が23時近くとなりヘロヘロになった。ちょっと飛行機はこりたなぁ。それでもあの羽田の事故の後安全に目的地まで送り届けてくれたことには感謝である。 誰かの地道な仕事が安心や安全を守っていてくれるのだからそこに対する敬意は忘れずにいたい。遠征に行くと「人」の存在に支えられていると痛感する。

 

さて今年はどこへ行こうか。どこに行けるかな。f:id:sakamotwin:20240120161656j:image

好きな場所になるべく多く行ければいいな。

 

 

【ちょっと告知】

2/10〜2/24 

下北沢『洋酒とコーヒーつむじ風』にて

崖の上のモーテル展を那部さんと開催します。

那部さんのラブホ写真と、私の火曜サスペンスごっこ写真を展示します。

レコードの流れる素敵な店内でお酒やコーヒーを楽しみながらご覧くださいませ。

店舗詳細

https://bar-3781.business.site/#gallery

ご来場の際はおひとり様ドリンク1オーダー以上お願いいたします。

 

 

よろしくお願いします🙇

 

ホテルニューアカオに潜入

2021年に休業したホテルニューアカオが2023年夏に再開するというニュースが目に入りとても喜ばしい気持ちになった。


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閉業が決まりATAMI ART GRANTというアート展示を見に行った際、建物の壮大さと豪華さに心打たれ営業再開したら必ず宿泊しに行くと決めていた。

 

2023年12月、2年の月日を経ての再訪。
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熱海駅から送迎バスに乗り込み、いよいよあの憧れのホテルに泊まるんだと胸を高鳴らせる。f:id:sakamotwin:20240102233018j:image

フロントのこの荘厳なシャンデリアにうっとりしながらチェックインの手続きをする。

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まずはお部屋へ。フロントが最上階の17階にあるので客室は下の階になる。普通のホテルはだいたい客室が上になるのでちょっと不思議な感覚だ。

 

お部屋は海側展望のお部屋。
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窓を開けると海風が入り波の音が聞こえる。旅情に浸りながらお茶を飲む。これから始まるホテル時間に嬉しさがこみ上げる。

 

旅館のあのスペースもある。
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水回りはユニットバス。
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では荷物を置いてカメラを持って館内の散策へ。
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夕暮ときの海の深い青。
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この赤文字ニューアカオは来たなら写真におさめておきたい。
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朝日を浴びるニューアカオもかっこよい。
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テラスに出て海風をいっぱい吸い込み清々しさを味わう。
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ロビーのシャンデリアの光が反射して天井に光の道を作ってる。


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クリスマス前はクリスマスツリーが飾られ師走の華やかさを感じる。贅沢な時間だ。
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プールのほうも見学。
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2年前はこのような展示会場となっていたけどきちんと生き返って稼働するプールが見られて感慨深かった。
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柱も塗り直されきれいになっている。
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散策を一旦終え夕食会場へ。
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赤と白を貴重としたお城のような会場。f:id:sakamotwin:20240105163918j:image

舞踏会でも始まりそうな優雅さにうっとりしてしまう。
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ビュッフェ形式なので会場を思う存分ウロウロできるのもうれしい。
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ねね作デザート盛り合わせ。
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おいしい食事を頂いたあとはまた散策。f:id:sakamotwin:20240105164457j:image

廊下にニューアカオの歴史写真があるのて見入ってしまった。建設中の様子など建てるのも相当な苦労があっただろうにと思わせるものだった。

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深まる夜。
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窓ガラスが夜景の額縁になってそれはもうなんともロマンチックなこと。
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平日だったこともありゆっくり建物探訪できました。
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時間がなんぼあっても足りないなと、寝るのを惜しみたくなるほどでしたが温泉に入って就寝。

 

翌朝も建物探訪から始めましょう。
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水平線にのぼる太陽。

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ちょっと外にも出てみたり。

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朝の散歩は気持ちがいい。

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朝ごはんの時間に戻ってきてね。
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昨日と同じ会場で朝食です。
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朝と夜とで雰囲気がガラリと変わる。
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優雅な朝をありがとうございました。
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この右側の階段から庭園に行けるので食後こちらも探索。
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海も空も青くてずっと見ていたい。
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まだ帰りたくないな。
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だけど時間だ。
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朝のプールにお別れを。


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海の見えるお部屋にお別れを。f:id:sakamotwin:20240105175400j:image

休業を経てこの昭和の世界を営業再開させてくれたことに感謝する。

ここはホテル時間を楽しむために早めにチェックインしてゆったりとした時間を過ごしたい。また来たいな、そんな余韻に浸りながら送迎バスに乗り込み熱海をあとにした。


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2023年12月訪問