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埼玉には何もないと君が言ったから埼玉県のJRの駅を全て巡る旅をするハメになったんだ~中編~

埼玉のことを越谷レイクタウン以外知らないと言った男は青春18切符を持って埼玉県のJRの駅を巡る旅に出た。その男の名はサボテンサトシという。これは平成最後の夏に埼玉県をギターを背負って巡った男の記録である。

東所沢駅川越駅までの前編はこちら↓


埼玉には何もないと君が言ったから埼玉県のJRの駅を全て巡る旅をするハメになったんだ~前編~ - ここから先は私のペースで失礼いたします

 

中編は川越駅からスタートする。
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中編スタート:川越駅

川越駅に着いたのは13時だった。本川越駅前にホワイト餃子があるのでそこで食べるつもりだったがうっかり通りすぎてお昼を食べ損ねてしまった。サボテンサトシは「先を急ぎましょう。」と言ったのでコンビニでおにぎりを買い八高線に乗る。

 

13:04 川越

ここで補水タイムを設ける。
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OS-1を飲んだサボテンサトシが「OS-1がおいしいです。」と言った。ねねもOS-1を持っていったので飲んだところややしょっぱいもスムーズに飲める。ぐいぐい飲める。これがOS-1のゴールデンタイムか、と思った。川越の街を歩き回り汗をたくさんかいたし暑さで疲労感がある。身体に染み入るようだった。少しずつ飲みながら渇きを潤す。八高線の車内は空調が効いていてとても心地よかった。

 

13:07 西川越

13:10 的場

13:14 笠幡

13:17 武蔵高萩

13:22 高麗川
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身なりは正しくとかかれた看板前での記念撮影。

 

高麗川駅では停車時間があったので駅のホームを歩く。ここら辺まで来ると駅の構造は改札階とホーム階が同じくで反対ホームまで行くには地上か地下の連絡通路を通り行くシステムとなる。だいぶローカル感が出てきた。

サボテンサトシは言った。「こういう待合室良く見かけますね。」と。
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そう、埼玉県のJRの駅にはわりと多く設置されている待合室。野ざらしのホームの暑さ寒さをしのぐためのものだ。電車の運行間隔があく地方都市ならではの設備だと思う。

13:30 高麗川(こまがわ)

13:35 東飯能(ひがしはんのう)

東飯能から歩いて20分程のところに川がありちょっとした水遊びもできると事前情報を得ていた。サボテンサトシには川に行くとは言わなかったが、もしかしたら濡れるかもしれない、と前日にラインした。
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どこに行くか分からないのに濡れても平気なように準備してくる男、サボテンサトシとはそういう男なのである。水に濡れても平気な短パンでやってきた。

東飯能につく前に「川に行く?東飯能には川があるよ。」と言うと少し悩んで「…そうですか。ねねさんに任せます。」とだけ言った。川に行きたいのは山々だったが、川越で散々暑さに当たりねねの体力は確実に減っていた。OS-1が今とてもおいしい。多分往復40分も歩けない。サボテンサトシがわざわざ濡れてもいい格好で来たのにそれは棒にふろう。ねねは「川は~、やめとこうか。」と言い東飯能を通過する。サボテンサトシは何も言わなかった。(水に浸かったサボテンサトシのギターを聴きたいと思っているのでいつか川へ行こうと思う。)

 

13:42 金子

ここで埼玉が終わる。次の駅は箱根ヶ崎、東京だ。このまま乗り続けると八王子の方まで行く。八高線の八は八王子の八、高は高崎の高だそうだ。路線名が行き先に由来するのもローカルぽくていい。
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ここら辺まで来ると駅名の看板がレトロで絵になるなと思う。遠くへ来たという証のようだ。
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タワーマンションもビルもないので視界は良好、空の写真を撮るにはもってこいの場所だと思う。単線なので電車が行き来するのを眺めるのもいい。しばらく眺めていたら反対列車がやって来たので「これに乗って戻るよ!」と伝えた。
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サボテンサトシは「戻るんですね…」と険しい顔で言った。徐々におうむ返しする言葉しか出てこなくなってきた。感情というものを少しずつ押し殺しているようだ。
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13:44 金子(Uターン)

13:53 東飯能

14:00 高麗川

川越行きの電車に乗ったため、高崎方面の八高線に乗り換える。

 

乗り換え:高麗川

ここで乗り換えなのだが、次の高崎方面電車が1時間に1本あるかないかのローカル鉄道だった。
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そしてこの先13駅を乗り続けなくてはならないというこの旅1番の難所に我々は少しだけ不安を口にした。

幸い30分待ちで済んだので1度駅を降り食料を買いに行くことにした。駅前をざっと見渡すと何もない。不審に思ったサボテンサトシは駅員に「この辺りにコンビニってありますか?」と聞くと丁寧に最寄りのコンビニを教えてもらえた。
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 最寄りのコンビニはローソン。高麗川駅から徒歩5分だ。いよいよ駅前にコンビニのないところまで来てしまった、と不安が募る。外は炎天下。もう歩きたくない、そんなねねの気持ちを察したのかサボテンサトシは1人でコンビニに行くと言った。いや、1人になりたかったのかもしれない。ねねは駅で待つことにした。

駅の改札口はこじんまりとしていたがお客は数人いてベンチに腰かけている。老年期の男女しかいなかった。そういう街なのだろう。過疎化、を目の当たりにした。
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サボテンサトシはギターを残してコンビニに行った。ギターとねねで彼を待つ。もしかしてサボテンサトシとはこちらのギターの方が本体で今コンビニに行っているのは付属品かもしれない、と、コンクリートに落ちた飴に群がる蟻を見ながら思った。サボテンサトシの本体で蟻を潰したらいけないけどちょっとやってみたい。もうどうでもいいことしか考えられなくなったのである。
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しばらくしてサボテンサトシの付属品が帰ってきたので電車に乗る。
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 14時にはすでに停車していたので車内には数人お客が乗り涼んでいた。

ボックスシートが旅情を煽る。
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2人がけの席に座ることにした。
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このカーテンがいいよなと思う。最近の新型車両はUVカット加工のされた窓でありカーテンやスクリーンがない。車窓が見えなくなるがカーテンの隙間から覗くというのが楽しいのである。

 

14:33 高麗川

電車が発車し、サボテンサトシは宴会を始めた。サボテンサトシと出掛けて思うのだが彼が笑っているところをほとんど見たことはない。乾いた笑いを聞くことはあるが本当に楽しそうに笑っているのは見たことがない。

今回の旅で初めて見ました、サボテンサトシの笑顔。
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アルコールと揚げ物を前に気分が高揚した様子。出掛ける旅に200~300枚近い写真を撮るのだが本当の笑顔の写真は今のところこれ1枚のみである。

「最高です。」とどや顔で言うサボテンサトシ。なんだか喜んでいるみたいなので良かった。
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 14:40 毛呂(もろ)

このあたりから読めない駅名が増える。けろではなくもろと読むのでどうか覚えて帰ってください。
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14:43 越生(おごせ)
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車窓が完全に農村となった。田んぼを見てサボテンサトシは「近くで見ると稲穂ってきれいですね。僕はこういう景色が見たかったんだと思います。稲穂だけが映る番組ないかな。帰ったら探します。」と言い出した。川越に着く前は田園風景を見て「うわうわうわ」と引いていたくせに。住めば都、見れば絶景、そういう風に思わせるのが埼玉のすごいところだと思う。県外者にはわかるまい、的な。

 

14:49 明覚(みょうかく)
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14:59 小川町
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一駅の間隔がとても長い。サボテンサトシは代わり映えのしない車窓に「川越が恋しくなってきました。」と言った。

 

15:?  竹沢(記載忘れ)

15:12 折原

15:18 寄居

15:23 用土
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緑の多い景色に癒される。この景色を見ているとこれから越谷レイクタウン、ゴールのさいたま新都心までたどり着けるのか不安になってくる。今我々は群馬へ向かっている。なぜかさいたま市と反対方向を爆走しているのだ。絶望という言葉が少しだけ頭をよぎった。

 

15:26 松久
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所々川が流れている。「お!」と興味を向けるサボテンサトシ。
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できればこの川でもいいからサボテンサトシを浸けたかった。

 

15:32 児玉 

疲労感を漂わせるサボテンサトシ。「ねねさん、あとどれくらいですか?」と言う。まだ乗る旨伝えると「ちょっと寝てもいいですかね?」と聞かれたので少し寝るように促した。暑さの中動き回って疲れていたのだろう。サボテンサトシはうとうとし始めた。
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サボテンサトシの知らぬ間にまた川を通過した。
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サボテンサトシばっちり寝てやがる。最高の気分でしょうね、えぇ、最高でしょうね。
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その間ねねは草の生えた線路や
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車内のトイレの様子を見ていた。
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和式トイレに青い洗浄水。ちょっとウエッとなった。
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15:35 丹荘(たんしょう)
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ここで埼玉の端に来たのだが、このまま八高線で戻るよりも群馬県へ入り高崎線に乗り換えた方がいいので倉賀野へ向かう。

 

15:42 群馬藤岡

15:48 北藤岡

倉賀野
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良く寝ていたサボテンサトシを起こし倉賀野で下車する。電車と記念撮影する姿に生気はない。大丈夫なのか、サボテンサトシ。検温すると35.6℃。OS-1を飲んでもらうと「舌がしびれてなんだかよく分からないです。」と言った。

これから高崎線に乗り埼玉の中心部へ戻る。ぼんやりとしてしまったサボテンサトシを連れて。そしてギターはまだ1度も弾かれていない。何のために持ってきたんだ。どうなる後編。残り全部後編に書ききれるのか。筆者は旅が終わっても記録の旅に出たまままだ帰れていない気分だ。控えめに言っても地獄である。