ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

20歳の私は。

成人の日、20歳の頃の私は何をしていたか振り返る。成人式は出席しなかった。友達は多い方ではなく会いたい友人も特にいなかったし、レンタルの振り袖を着たくなかった。振り袖を買ってほしかったというのもあるが我々は双子で滅多に着ないような振り袖を2着も買うことになると母は猛反対した。それが気に入らず当て付けのように成人式に行かなかった。予定していた振り袖レンタル代を少しばかりもらい雪の降る北海道へ行った。その頃大好きだった『水曜どうでしょう』でおなじみHTVへ聖地巡礼をしてきた。

あの雪原の飛び魚や、お馴染みの公園を見てきてとてもはしゃいだし、成人式に行って誰とも喋れず帰ってくるならばこういう過ごし方でよかったと今でも思っている。振り袖は着る機会もなく買ってもらわなくてよかった、とも思っている。

 

20歳、ちょうど看護学校2年だった。いよいよ来年から実習が始まり2月には国試があるという時期。乗り切れるのか不安があったが能天気な年頃でもあり仲のいい学友とともにキャピキャピしていた頃である。箸が転げても笑える時期で週末は誰かの家に集まりピザを食べたり酒を飲んだり朝まで騒いで過ごすことが多かった。勉強はキツかったけどそういうバカしてる時間は本当に楽しかった。

 

20歳の春に3年に進級して彼氏ができた。寝れないで有名な地獄の実習も始まった。デートしたい、でもレポート仕上げなきゃ、明日の行動計画書かなきゃ。毎日こんなことの繰り返し。

17時に学校が終わり18時からデート、23時に帰って少し眠る。布団で寝ず、すぐ起きられるように床で寝ていた。2時とかに起きてレポートに手をつけ、やる気をなくしては寝て5時とか6時に起きて残りを片付け8時前に学校へ行く。携帯電話のアラームが憎たらしかった。5時頃の夜明けの薄暗さを見ると「あぁ朝が来てしまった、今日が始まる」と憂鬱な気持ちになっていたのを鮮明に思い出す。

 

そんな眠れぬ夜を過ごし完全に寝不足なので見学実習で説明を聞きながら寝てしまう。後で実習グループメンバーにやんわり怒られる。先生にはめちゃくちゃ目をつけられていたが「あの子頭おかしいから何言ってもダメ」と思われていたのか大目玉を喰らうことはなかった。嫌味はしばしば言われていたが持ち前の若さで「あのババァなんか言ってんだけど何なの?」みたいな態度を裏でとっていた。嫌な学生であるし嫌味程度では負けない。

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どうしてこんなに時間がかかっていたのか気になったのでわずかに残しておいたレポートを見たら「あぁ、こりゃ3時間以上かかるわ」というものだった。振り返ってみてもよくこんなのできたなと思う。

デートしている場合じゃない。完全にこれが悪いがこのデートはある意味エネルギー源となっていたと思う。

実習も永遠に続くものではなく週末はもちろん休みでそこでよく寝たしデートもした。20歳のときに付き合っていた人がいなければ頑張れなかったかもしれない。それほどに私の若さは恋愛が原動力となっていた。

それと学友に恵まれとにかく楽しい学生生活が送れた。恋の話、実習の感想、嫌いな先生の話、怖い指導者の話、どんな話題も時間が過ぎるのがあっという間だった。とにかくはちゃめちゃな20歳だったが今考えるとすごいバイタリティーで色んなことをこなしていたと思う。そして色んなことを吸収した。

 

私の属していた女子グループはとにかくバカだった。バカげたことをよくしていた、という話で賢い子もいて彼女は今市民病院の主任を務めている。

・定規で消しゴムを飛ばす『ジョーセン(定規戦争の略)』

男児がよく発する謎の効果音『ドゥクシッ』をひたすらやり合う

・寝ぼけてメモしたカンファレンス議事録を読み上げストーリーを構成する

など遊びはいくらでもあった。全部楽しかった。ただ国試前もこのテンションで自習時間にはしゃいでいたので「みんなの迷惑になるから学校に来るな」と怒られた。それゃそうだよなと思う。周りのみんなは我々のグループで国試不合格者が出るだろうと予測したが、みんな受かった。バカで有名なグループが全員合格し、他の女子グループは各グループ1名ずつ不合格者がでた。もしかしてこんつめてやるより緊張感なくリラックスして楽しく勉強したほうがいいのではないか、と秘かに思った。

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合格成績通知書は今でも大切に持っている。久しぶりに見たらあの日々が思い出されて笑ってしまった。20歳の私は本当によく頑張っていたと思う。20歳の私、すごいから好き。えらい、えらすぎるからあとでアイスあげよう(時空が歪むことはなく20歳の私は完全に過去なので34歳の私がそのアイスを徴収することになる)

今こうしてブログを書いているが、書くクセ、文章力は間違いなく看護学生時代に培われたものである。何がどういう風になるかはなってみないとわからないものだ。

 

新成人の皆さま、おめでとうございます。20歳という大人への一歩を踏み出しこれから色んなことを経験すると思います。どの一歩もどんな経験もあなたのものです。忘れないように大切に、そして楽しんでください。あなたがあなたであることに全力で挑んでください。インターネットの片隅で応援しています。素晴らしき20歳であることをお祈り申し上げます。