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ホテルエレガンス(佐賀)113号室に潜入

佐賀に行くことになったときどうしても行ってみたいラブホテルがあった。ホテルエレガンスという回転ベッドのあるラブホテルだ。


性の文化遺産「回転ベッド」の中でも珍しい せり上がる回転ベッド取材してみた | おたくま経済新聞

回転ベッド時代は1985年に改正された風営法により新たに設置できなくなっている。今あるものは当時からある貴重なものだ。ホテルエレガンスには回転ベッドがありしかもそれがせり上がるという奇抜なものらしい。そんなのこの目で見てみたいしこの身体で感じてみたい。旅の目的地がラブホテルなんて楽しいじゃない。わくわくする気持ちをリュックに詰め込みホテルエレガンスへ向かった。


エレガンス(エレガンス) : 佐賀県・唐津市 - ハッピー・ホテル

 

佐賀県を旅して思ったことは歩いている人がほとんどいない車社会だということ。誰も歩いていないと世界が終わったかのような不思議な感覚になる。一人旅なので公共交通機関と徒歩で移動となる。

最寄り駅の唐津線鬼塚駅に降りた瞬間旅の醍醐味を味わう。

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何もない無人駅の美しさよ。

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川が広すぎて海に見える。一面の青の世界。呆気にとられて去る電車を見送り無心でカメラを構える。しばらくここにいたいとすら思ったがホテルエレガンスまで行かねば。Googleマップを頼りに歩き始める。

途中に謎コンビニがあった。リョーユーパンというローカルパンを買う。九州に来たらリョーユーパンを食べておきたい。マンハッタンというチョコがけのパンがおいしい。
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15分ほど歩くと田んぼの中になにやら看板が見えてくる。多分あれで間違いないだろう。
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ホテルエレガンスだ。
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料金の安さに驚く。
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welcomeですって。じゃあ遠慮なく。
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お目当ての回転ベッドの部屋は1番奥のようだ。ここで私は困惑する。フロントがない。どうやらこれが噂に聞くガレージタイプのラブホテルというやつか。フロントでタッチパネルというシステムに慣れたシティー婦人にはきつい。入り方の理解ができない。そもそもガレージタイプのラブホテルに徒歩で来ていいのか。駐車場が空いているということは部屋も空いているということなのか。わからない。とりあえず階段を上ってみた。

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どこ?
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どこが部屋?どれに入っていいの?ランプがついてるところが空き部屋?

わからない。扉を開ける勇気もない。フロント、フロントを探そう。

しぶしぶ階段を下り駐車場へ出ると同じく回転ベッドの部屋を目当てにしたと思われるカップルがガレージに車を停め颯爽と部屋に入っていった。

 

「え~ん」

完全に泣きたい。ヘルプミー。もう回転ベッドのお部屋は絶望的だ。駐車場の真ん中で絶望し立ち尽くしているとホテルの人が「どうしたの?」と声をかけてくれた。ひとりで大荷物を背負った不審な婦人によく声をかけてくれたと思う。

「部屋の入りかたがわからなくて。回転ベッドの部屋に行きたいんですけど…」と言うと、「あ~今入っちゃったね~。ガレージのシャッターを下ろしてそのまま階段で上がって部屋に入ってね。シャッターが下りてるとこは入ってますよ、ってことだから。」と教えてもらった。

 

お目当ての部屋は私がもたもたしていて入れなかったためかなり凹んだがせっかく来たならローカルラブホテルに入るべしと他の部屋に行くとこにした。多分113号室だ。部屋番号を間違えていたらすみません。

ホテルの人に言われた通り車を停めていないがガレージのシャッターを下ろし階段を上がり部屋へ。

 

おっ。
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ギラギラしてますね~。
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やってますね(ホテルとしての営業を)~!
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テーブルの上には謎の飴ちゃん。
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お部屋の古くささは感じない。
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部屋に観葉植物を飾ってあるラブホテルって初めてかも。

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このベッドカバー、派手でいいですよね。

ベッドヘッドのごちゃっとした感じがおもてなし。昭和のお家みたいで落ち着く。今のラブホテルはきれいだけど少し殺風景なんだ。
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タオルにホテルのロゴが刺繍されている。これ販売してほしい。
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遮光性の高い窓。開けたら多分田園風景が広がると思う。
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ポット、冷蔵庫、電子レンジが揃っている。もう完璧ですね。

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クローゼットもあります。
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照明が凝ってて好き。
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トイレはきれいで言うことなし。
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アメニティも完備!
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完全に快適に過ごせるホテルです。
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私がラブホテルで1番楽しみにしているのが浴室。ホテルの部屋情報を見てもベッドルームがバーンと載って終わりというところが多い。こういうレトロなホテルだと浴室が個性的なところが多い。リフォームをしていても浴槽の色や形はそのままというところは良ホテル認定している。

ホテルエレガンスは…
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良ホテルですね!

壁の模様と色がいい。レターセットみたいな儚さがある。
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バスタブの不思議な色味もいいし、
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床タイルもかわいい。
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完璧です。

 

ボディソープが無香料のと香料ありのがあって「おおっこれは…!」と思いました。
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平井堅のソレデモシタイという曲にボディソープの香りをつけて帰ると不倫がバレるからシャワーで流すだけというのがあって正にそれだな~なんて。香料が苦手な人用という意味もあるのでしょうけど。

 

シャワーの蛇口。この蛇口、何Lかメモリを合わせてカランを出すと勝手に止まるやつだと思われます。今でもこういうのあるのかな?しょうわ昭和というより平成感。

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浴室照明ももちろん素敵。
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家のお風呂これにしたい。

 

清潔感のある部屋でついつい長居。さっき謎コンビニで買ったリョーユーパンを食べて寛いでさぁ帰りましょう。

 

お会計はお部屋の自動精算機で。
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回転ベッドのお部屋が空いてるか最後に見て帰ろう…あっ、もちろんのこと空いてませんでした。またいつか絶対にリベンジしたい部屋です。

 

日本全国にはたくさんのラブホテルがあって、新しくてきれいなものが選ばれる。昭和の香りを振り撒きながら営業しているラブホテルは維持していくのも大変であると思われる。凝った造りなら尚更。ひっそりと閉業していくホテルも少なくない。いずれ消え行く場所だと思うといてもたってもいられず行きたくなる。明日同じようにあると思うな昭和レトロなラブホテル。それを合言葉に今日も潜入したいホテルを探すのだ。