先日大阪京橋にあるホテル千扇にて開催されたサロン・ド・千扇のあと、ウェディングドレスを着て館内で撮影していたときのことだった。
「もしかしてホテル千扇ってロケーションフォト、フォトウェディングにも向くのではないか?」と思った。
赤い絨毯、白い壁、クラシカルな装飾、重厚感のある木の手すりなど、初めて訪問したときは東京国立博物館に来たかのようなときめきを感じた。
そのレトロで趣のある空間でドレスアップした写真を撮ったらどんなにいいだろう。これは善急(ぜんいそ:善は急げ)案件。イベントが終わった余韻に浸る間もなく撮影会の段取りを組み始めた。
○ペアフォトのお相手は?
ここで問題になるのはペアフォトの相手である。
ねねには恋人がいない。最近気づいたのだが、人と共存していくことに向いてないようだ。同居のめめ(妹)に言わせると「とにかく自分勝手、雑、人の言う事何も聞かない、人と暮らすのに向いてない、臭い」
とのこと。婚活10年以上頑張って結果がこれなので婚活頑張っていた過去の私に「努力はぜーんぶ無駄でーす🤪」って言ってやりたい。
というペアフォトから1番遠くにいる存在なので嘘を作り上げるしかなくなった。男性モデルを探して頼みにくいお願いをしなければならないので気が引けた。
実際にお会いしたのはイベントのときくらいでちゃんとお話したことはないけど毎日Twitterにいるぱせ岡さんという方に連絡して見たところ「楽しそう」とのことで参加に了承が得られほっとした。
○嘘を撮ってくれるカメラマンはいずこに?
となると今度はカメラマンである。
イベントにも来てくれたかぽさんという方が頭に浮かんだ。いつもSNSでお写真拝見していて、柔らかな光が在りし日の輝きのようでそれがとても好きなのだ。こちらも快く引き受けてくださりトントンとことが進んだ。ありがたい限りである。
○ならばドレスを
ずっとほしいなと思っていたヴィンテージのウェディングドレスが10%オフとなったので即買いした。ハイネックのレースのデザインが素敵なドレスである。独身でいることは全く構わないし受け入れているのだが、心の中の乙女が「ドレス着てみたい」と叫んでいる。買うタイミングだったのだろう。時はきた。それだけだ。
○ぱせ岡さんのセットアップも
ウェディングドレスを急に着たらぱせ岡さんもドン引くだろうと思い、赤のベロアのイブニングドレスを着ることにしたため、それに合うレトロなジャケットを高円寺に探しに行った。
その際今回の撮影会のいきさつやホテル千扇についてお話した。とくに驚くことや引くこともなく淡々と話を聞いてくださったし、古着屋でジャケットを何枚も着せ替え人形のように着せられても穏やかに対応してくれたので助かった。いい感じのレトロなジャケット、さり気なく赤ベロアの蝶ネクタイなどを入手した。いつも女性用の服しか見ないので男性用の服を見るのはとても楽しかった。
トリアノンのお子様ランチで撮影会の日の人権を買い取る。
○撮影会前日
先のブログにも書いたが、ホテルルビノ京都堀川という観光ホテルが3月に閉業とのことで滑り込みで訪問してきた。
不思議な空中回廊のような階段など見どころたくさんでカメラを持ってあちこちウロウロした。閉業前のひっそりとした雰囲気が寂しい気持ちにさせる。
近くには旧京都府庁や警察本部がある。遠い昔京都の人と付き合っていたときにここへ来た。あなたがいなくても私はひとりでここへ来られるのよと誇らしげに歩く。本当に逞しくなったよなぁこの10年で。
○ホテル富貴へ
現在ボイラーが故障しており、お湯を使わないでもいいお客様の利用のみということで、普段混んでいて入りにくい大きなお部屋を訪問した。
ガラス↑
中華↑
どちらもネットで写真を見たことはあったが実際に訪問してみるとあっと息を呑む凄みがあった。写真を見て来た気になってはいけないと初心に戻らされたし、同じホテルなのにこんなに趣の違う部屋があるという遊び心に触れられてよかった。
気づけば昼から日が暮れるまでどっぷり撮影を楽しんだ。
何をしてもキマる部屋なのだもの。
その後マッサージ屋に行ったりホテルの大浴場でどっぷり湯に使ったり明日へのコンディションを整え就寝した。
○撮影当日
さすがにいつものようにぐしゃぐしゃの頭で行くわけには行かずにヘアサロンへ。火サスするときはとかさないボサヘアが1番なんですけどね。
ちょっとややこしいオーダーをしてしまいセットに40分…美容師さんには申し訳ないことをしてしまったと反省してます。ごめんネ…。見違えるようにきれいな頭になりましたよ。ありがとうございます。
○またホテル富貴へ
千扇での撮影までもう少しあったので舟のお部屋へ。こちらも素晴らしい部屋でした。そしてせっかくだからと舟、ガラス、中華、ローマのお部屋を貸し切りにして見学撮影会を開催することにしました。
4月1日(土)サローネ富貴です。ご予約は各種ねねのSNSメッセージへ。よろしくお願いします。この4部屋はとにかく実物を見てほしいです。
○ホテル千扇へ
時間となり千扇での撮影会開始です。ざっくりとした撮っていただきたい写真の話をし衣装を着て口紅を塗ります。うわー久しぶりの口紅だぁなんてワクワクしたり。こういう時間は無理してでも作ると本当に高まる。
今回のカメラマンかぽさんに同行してくれたのはかんさきさん。ご夫婦の息のあった撮影が開始されました。
※かんさきさん撮影
2人体制だとこのようなオフショットも撮れるのでありがたいです。ちょうど撮れた写真を確認してキャイキャイしているところ。
○ぱせ岡ぱせ志という男
この男、絵になる!
どこに立っても何を着てもどんなポーズをしてもこなれていて洒落ているのです。昭和レトロな空間でメンズファッション誌の撮影をしているのかと思うほどの良さ。
もしかして昭和ラブホで男性ポートレートって良いのでは?と私もカメラを構えるほどに。クールな眼差しがいいですね。全国の男性モデルをお探しの皆様、私はぱせ岡さんを推しますね。
というかサスペンダーや蝶ネクタイなど癖に刺さる出で立ちで鼻血が出てもおかしくない状況でした。サスペンダーは…いいぞ。
○かんさきさん
昭和ラブホのお写真を撮って展示をされたりしています。
かぽさんとの掛け合いがもうベテランの餅つきペアみたいな素晴らしさで、息をするようにツッコミとボケが成立していました。全くの他人同士がここまで関係を作って一緒にいることが自然というお手本を見せてもらったようにも思えます。
この空気感があるからかぽさんが撮られるかんさきさんの写真が生き生きしているんだなぁと思うんです。愛のある写真ていいですよね。
またぱせ岡さんの衣装調整など細やかな気配りもしてくださり助かりました!
○かぽさん
この人にお願いしてよかった、そう思える写真ばかり出来上がってます。
もうね、人生で1番いい写真。これは遺影にしてほしいですね。「ねねさんを撮ってみたい」というお気持ちを持ってくださったことが何より嬉しいかったです。いやほんとこんなおばはんですんません!という気持ちでいっぱいですが、撮影中もたくさん褒めてくださり、一生分の褒めを享受しました。
私もかぽさんの光に包んでもらえて光栄です。
たくさんお話しながら撮影が進んだので、かしこまった顔と笑顔の写真が半々くらいあるのも嬉しいのです。
途中話しながら、もしかしてかぽさんと腹の色が同じ色してる部分あるかも、と思ってみたり。腹を割って話したら5時間くらいあっという間に溶けそう。そんな楽しさもあり撮影会はあっという間に終わりました。
罪の香りを纏う男#火曜サスペンスごっこ#かぽのひかり
— さかもツインねね@4/1サローネ富貴 (@sakamotwin) 2023年3月14日
model @ayatokundesuzo
photo @capo_dayo
@ホテル千扇 pic.twitter.com/kstgiwaKE7
撮影後は即帰宅を余儀なくされていたので皆さんと別れるのが名残惜しくありましたがワサワサと新幹線へ。
座って落ち着いた頃、「あぁ、なんか今まで突っかかっていたものがするりと解けて人生に悔いがないな死んでもきちんと成仏できるよ」と未だかつて経験したことのない穏やかな気持ちに包まれました。
きっと自分の本当に撮ってみたい写真が納得できる形となったからだと思います。 私をこんな気持ちにさせるなんて…かぽさま、ありがとうございます♥
普段死んだふりの写真ばかり撮っていますが、本当はペアフォトとか、人と人との関係がある写真が撮りたい、もしくは撮られたいのです。本名も知らぬ謎の男ぱせ岡さんと一緒に火サスしたり楽しかった時間を写真に収めてもらえ満足感がありました。
これは火サスを撮り終わったあとの満面の笑顔写真。火サス撮ったあとって皆さん笑ってるんですよね。不思議。
写真っていいなと改めて思ったり。今回の写真は冥土の土産にしよっと。
というわけで長くなりましたが、ホテル千扇でのロケーションフォトはいいです。ベリーグッドです。
レトロでクラシカルな場所で写真を撮ってみたいとお考えの皆様、ホテル千扇で撮影してみてはいかがでしょうか?
きっと素敵な写真が撮れることと思います。
ホテル千扇へのお問い合わせは各種SNSや公式ホームページより。
https://twitter.com/hotelchisen?t=z-Kg2qNBlEGojWz_UBdkxw&s=09
いつも親切に対応してくださるので私も助かっています。気になる方はぜひ!