連休、それはお祭り。労働から解放された人々は気が狂ったようにあちらこちらへ出かけ遊ぶ。ねねも旅に出た。それ以外の時間はさかも一族の菜園にいた。気が狂ったように土を耕した。気が狂ったように雑草をむしった。
この菜園は毎年トマトや茄子、芋を育てている。もう8年位やっている。年々雑草の根が強烈になっている。昨年の農耕開始時、一族の長が耕運機を借りて耕したため雑草の根を除去しなかったようだ。
今年は全手作業で鍬で耕し雑草の根を除去した。まだまだ手付かずのところがあるが根深い雑草の扱いにはだいぶ慣れてきた。
これが
こう。
天才ですね。
時期によって生えてくる雑草が違う。どんなに抜いても抜いても数日でもさもさしてしまうのは厄介だ。
これはトリカブトに似た雑草。トリカブトかと思って大量殺戮を企てているサイコパスの家の庭として通報されたらどうしようかと思ったがそうではなさそうなので安心した。トリカブトでないなら何なのかはよくわからない。白っぽい小さな花を咲かせている。ムカつくから全部引っこ抜いてやった。花咲かせてる場合じゃないだろう、ここに野菜植えるんだから生えちゃダメだよ、と言いながら抜いた。
甥ちゃんは泥団子をこさえた。
姪ちゃんは泥化粧をしていた。
「へぇ、おもしろいじゃん」と言ったがそのあと母親にめちゃくちゃ怒られていたので「へぇ、やっぱやっちゃいけなめのやつなんじゃん」と思った。小1でこんな泥遊びするんだと思った。ねねはしなかったな、汚いから。
これはゴボウではない。雑草の根だ。
これを掘り起こすのは大変だった、が、ブチブチと引き抜けるのはすっつごく気持ちいい。ブチブチブチィーといったときの気持ちよさは感じてみないとわからないだろう。クセになる。クセになりすぎてハマってしまったようなもんだ。
カインズホームに出かけ黒土と肥料を買ってくる。カインズホームはめちゃくちゃ混んでいた。菜園は誰もいないのでうれしい。人混みが苦手なので菜園に引きこもった。バジルとパッションフルーツの苗も買ったので植えてこの連休中の菜園仕事は終了。始まる、さかも菜園の夏が。最高の夏にしようぜ。忘れられない夏が始まる。遊んでいる暇などない。(菜園に引きこもりすぎて土をほじくりながら「婚カツとかする余裕ないよね~」と自己完結した34歳独身女性の連休の過ごし方)