こんばんは、ねね(姉)です。
ねねはたまに仕事で採血係となり1日採血をするという日があります。だいたい数十人くらいの採血をするのですね。
採血のとき血管の感覚が掴めなかったりすると申し訳ないのですが失敗することがあります。
こればかりは経験値がモノをいうので1度失敗すると自信もなくなりコンディションが非常に悪くなり負のループが始まることもあります。体調が悪いとなおのこと集中出来なくなるのでコンディションを整えるためにも採血係の前日は絶対お酒を飲んだり遊びに行ったりせず早めに就寝。アスリートのような神経をすり減らすほどの緊張感と精神力で採血に立ち向かうのです。
ここ最近なぜかうまくいかないことがあり、採血スランプだ、と落ち込んでいました。失敗するとねぇ、看護師さん落ち込むんですよ。ねねは人に嫌な思いをさせたな、というところで気を遣うタイプなので失敗したときの絶望感、無駄な苦痛を与えてしまった罪悪感、取り返しのつかない失敗とはまさに採血の失敗のことで引きずることもよくあります。
マジごめんマジごめんじゃ済まないのでもうむしろあなたの憎しみが紛れるくらいねねを刺してくれいいから、遠慮なく刺してくれお返しだと思って刺してくれと思いますね。
まぁ現実はそうもいかないので重ね重ね謝罪しベテランに変わるのですが。いわゆるチェンジ、というやつです。
たまに調子のいいときもあって、針を刺してスムーズに血管に入っていく感覚が掴めて失敗しないこともあります。
これはもちろん太くていい血管の持ち主に当たることが多いということも重なっているとは思いますが、「なんか調子いいかも」と思える日があるのです。
肘のところから採血をとりますが、血管が奥の方にあったり、皮下脂肪で見えずらかったり、血管が細かったりするとなかなかうまくいかないのです。
紫色に透けて見えない血管は指で触ってぷにぷにした血管の感覚や膨らみで刺すので的が描いてないけどここに的があると目星をつけて弓を引くようなもんなので慣れないうちはかなり難しいものです。やみくもに刺していいわけではないのでね。
調子がいい日になると何となく見えない血管がふあーと浮かび上がってくるかのように道筋が、もとい、針筋が見えてくるかのようなのです。
ああ、ここか。
そして刺すとうまく採血できるという採血の神様でも舞い降りてきてるんじゃないか、という日があるのです。
こういうときはありがたいですよ。本当にさくさくうまくいくのです。
針を刺すときの抵抗もなく、すっと皮膚を貫き血管に吸い込まれるように針が入っていくのです。一思いにすっと刺されるので痛みも最小限で済み、「あんまり痛くなかった」と言ってくださる方までいるのです。お世辞かれませんが、多分今の採血は抵抗なく入ったからそんなに痛くなかったんじゃないかなと思うことがあります。
逆にダメな日は刺すべき部位を定められなかったり、皮膚に針を刺そうとしても抵抗が強くて針がすっと入らないことがあるのです。
プロなんだから失敗するなよと言われれば仰る通りなのですが、いつもやってるから、何回もやってるからと言って必ず失敗しない、ということは言えないのです。やはし繰り返し積み重ねた技術が必要な主義だと思うのです。
職場に70歳のおばあちゃんナースがいますが、経験の賜物なんでしょうかね、めちゃくちゃ採血上手です。おしゃべりしながらさくっと刺すので痛くもないですし。
50年かけて培って完成させるものだと思えばねねの10年ちょいの経験ではまだまだ足りないのですね。
よく「看護師さん採血うまい?」とか、「痛くしないでね」とか言われます。
採血がうまいかうまくないかと言ったら、うまいときもあればダメなときもあるし、患者さんの血管との相性もあるのでそういうときは「相性にもよりますね」と言います。
痛くしないでねは無理です。
針が刺さるんですから痛いです。麻酔シールみたいなのは今までの経験上見たことがありません。
もう覚悟をきめてください。予防接種を受けてきて痛くなかったことなんてないですよね、自分で痛みを乗り越えるスタンスで来てくださると助かります。
あと血管壁がかたく「血管が逃げちゃう」という人もいます。血管の老化などで起こるそうです。血管壁がかたい人は針を刺すときに「すっ」と入らず「ぶっっつん」という感覚があるので刺すのも一苦労です。
採血がどんな風に行われているかは↓こちらなどを参考にしていただければ。
採血前に寒くて冷えて血管が収縮してしまうと刺しにくいので、手を暖めて来てくださるとありがたいです。お風呂に入ってるときのようなぽかぽかのんびりリラックスの血管は拡張しているのでいいですね。
過去に採血失敗されてトラウマというかたもいらっしゃるかもしれません。
何度も刺されるのは辛いと思うので、そういうときは「血管が見えづらいみたいでできればベテランさんにお願いしたい」と言うのもアリだと思います。
ただ、それをお願いするのであれば、まずは血管を見せて頂いてチェンジするに値する血管の持ち主か確認させて下さい。なるほど、この血管は難易度が高い、何度も失敗されてかわいそうな血管だと認定されるとベテランに代わる可能性が出てきます。ベテランがいつでも手が空いているわけでないのでチェンジするのにしばらくお待たせすることもあるので時間がかかることを納得した上で言いましょう。チェンジと言っていつまで待たせるのかというクレームは一度に全部は無理です、ということになります。看護師さんや検査技師さんが一人の場合チェンジができないこともあると思っていてください。あと混雑状況もありますのでね、100%チェンジできるとは思わないで下さい。
あとは両手の肘のところを見せてくれると助かります。1番いい血管を探しますので。
皆がたいてい嫌いな採血。ねねもあんまり好きでない採血。採血の調子がいいとお互いのためになるのでどうかねねから採血の神様が去らないことを願ってまた採血係りに挑む日は続くのです。いつかまだ見ぬあなたの採血もねねがとるかもしれません。そのときは「今日調子どう」とでも聞いてください。チェンジは速やかに応じるタイプです。
では。