昨日とある忘年会にお邪魔した。もらっても困るものというプレゼント交換があるのでプレゼントを持ってきてくださいと連絡が来た日からかなり悩んだ。
ほぼ初対面の人ばかりの忘年会でもらっても困るものを差し上げる。そんなことしたら嫌われてしまうと思った。嫌いな人は結構いるけど、できれば誰にも嫌われたくないと思って生きているのでもらっても困るけどまぁ使えなくもないかなというラインで攻めることにした。
もらっても困らないものといえば消耗品だろうか。食品もいいかと思うが見ず知らずのニヘラニヘラしたねねからもらったものは食べたくないかもしれない。なんかヤバい微生物仕込みそう(そんなことはしない)と思われていたら食品はよくない。
手頃な値段で手に入ることも加味するとハンドクリームあたりが妥当だろう。リップクリームも考えたが見ず知らずのニヘラニヘラしたねねが持ってくるリップクリームって怖くないですか?毒とか仕込んでそう(そんなことはしない)で塗った瞬間死ぬみたいなのあったら嫌なのでリップクリームは諦めた。
ハンドクリームといえばロクシタンあたりがよくプレゼントとして活用されるが、ロクシタンのハンドクリームは香りがこっくりしすぎていてあまり好まない。持っている人も結構いるし目新しさがない。なのでロクシタンのハンドクリームはボツ。
ローラメルシエのハンドクリームは食べたくなるような甘い香りなので案外オススメだがバニラのやつが売り切れていて買えなかった。
ハンドクリーム アンバーバニラ - laura mercier|(ローラ メルシエ)公式サイト
ならばハンドクリーム本命を買うか。
https://shiro-shiro.jp/category/19/
シロ、というスキンケアブランドなのだがここの香りはすごくいい。ロクシタンやボディショップにはない優しい香りだ。石鹸のような好感が持てる香りのものが多いのでねねは5年くらい愛用している。店舗も少なくあまり出回っていない印象があるので使っていると「どこのハンドクリームですか?」「すごくいいにおい」「なんかさかもさんいいにおいするんですけど何でですか?」「さかもさんのにおいについて聞きたくて来るの待ってたんです」と明らかに正体を問われるクリーム。言わなくてもこのクリームをつけていくと普段喋らない接骨院の先生がめちゃくちゃ喋りかけてくるという究極のモテハンドクリームだと思っている。(香料が苦手な人にはおすすめしないが)
このハンドクリームをあげたらきっと喜ばれるだろう。だけど喜ばせてはいけない、もらっても困るという演出をせねば…
そう考えたとき「粘土がいいんじゃね?」と頭に浮かんだ。そうだ、粘土で包んで差し上げよう。粘土はいらないからな。そう意気込んで粘土を3個買ってきた。油粘土はくさいので紙粘土にした。
ハンドクリームは粘土で汚れないようパックに詰めた。
ねねの手が気持ち悪いと思われたら嫌なので手袋をして指紋や手垢を残さないように配慮してある。
今の粘土は色つきのものが売っているらしい。軽いし子どもが遊ぶにはちょうどいい。
こねる。手つきはこなれている。練るのは得意なのだ。
包む。これを実生活の友人にやったら怒るだろうなと思いながら包んだ。
整える。猫の形にして持っていった。顔を描いてみたらかわいかった。猫はかわいい。猫にしとけば手っ取り早い。これでラッピングは完了。本当はカチカチに乾かすべきなのだが時間が足りず生乾きのままラップにくるんで持っていった。
忘年会会場でねねの作品をもらったのは男性だった。袋からピンクの猫を取り出したので「そのなかにハンドクリームが入っています」と言ったら腹から裂いてハンドクリームを取り出していた。「グロい」と言われていて確かにそうだなと思った。男性の手は粘土で汚れていたしなんなら裂いたときに粘土が散らばっていたので『困るもの』という点で大成功したと思っている。
これならたぶん嫌われなかっただろうとほっとした。他の人のプレゼントを見たら皆困るものをもらって持ち帰っていた。そのプレゼント交換会はとても楽しかった。
ねねはTシャツなどをもらい全然困らなかった。嬉しいものばかりもらった。
プレゼント交換というのは楽しい。何かしばりをつけるとより楽しい。いい忘年会の思い出ができたのでよかったと思う。
ラッピングは最終的に捨てるものなのでめちゃくちゃなものでもいい。ならば粘土にしてみるのはどうだろうか?こねる、つくるという体験は大人になってもいいものである。