それは沼だった。底無しの。1度ハマったらずぶずぶと沈むしかない沼。京都にあるラブホテル、シャルマンのことである。
京都の桃山御陵前駅から2km。徒歩25分、タクシーだと10分ほど、1,000円でお釣りが来る距離だ。「シャルマンまで」という勇気がなく近くの病院まで行きタクシーがいなくなるのを見届けてからさかもツインは徒歩で向かった。
ホテルの外観に圧倒されながら入場。一礼。
ガレージタイプのお部屋なので空いていたら入るというシステム。
○か✕か。○ならゴーで。
このフォントとてもいい。
69室ありその部屋全てが個性的なので入る部屋はかなり悩んだ。2周ほどして厳選し232号室を選ぶ。
ガレージの奥にある階段を上る。固い扉を開けるとそこは…紛れもなく憧れのシャルマンであった。
絨毯…なに柄?こんなワンピースほしいかも。
拝啓 憧れのシャルマンさま
なぜあなたはこうも煌めいて煌めき続けているのでしょうか。
レモンのテーブル、ガラスの奥には浴室。ポップでキュートで、それでいて大胆で。
黄色いライターの色あわせがホテルの人のこだわりを感じさせます。
大きなカブが落ちていました。そっとしておきましたけど。
不思議な壁のウェーブ。見慣れぬ造形が楽しさを倍増させます。
あのガラス張りの浴室へ行ってみますね。
洗面所、昭和というか平成初期というか。とにかくこの色合いが好きです。
バスタブ、この形って一人用?二人用?好きなように使うけど本当はどう使うのが正解かこっそり教えてください。
浴室は広いので冬は少し寒いかも。
それでもこの広さは楽しいです。
もちろんお風呂場から部屋は丸見え。
隠れようもない、隠しようもないですね。
トイレもガラス戸、丸見え。それはあなたの遊び心ということで。
見たことのない家電があると好きだなと思ってしまいます。
この部屋はフルーツがモチーフなのでしょうね。かわいらしいいちごのライト、そうきたかと笑ってしまいました。
ベッドヘッドのシャルマンロゴ。これ、靴下にワンポイント刺繍したりタオル刺繍してくれたらきっと買ってしまいます。あぁ、浴衣でもいいですね。
勝手に名前をつけました。これはシャルマントレイ。私こういうステンレスのトレイ好きです。
あとちょっとひとつ。
これでかくないですか?
どこをとっても楽しくさせてくれる部屋がたまらなく好きです。ありがとうシャルマンさま。
帰りたくないけどここにいる時間はおしまい。全部屋まわるのは無理でもあと何回かは来たいです。また会えるのを楽しみにしています。それまであなたもお元気で。愛を込めて。
こんな沼があったなんて。出会えてよかった。煌めきを見ると心が光でいっぱいになる。沼に沈んだ先に見える光、それは見たものにしかわからない。