ここから先は私のペースで失礼いたします

さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

人も猫も怖い思いをした。

昨日の地震には驚いた。怖い思いをした人も多くいるだろう。皆さまの無事をそっと願っております。

 

我々さかもツインは涼しくなったし久しぶりに銭湯行こう!と張り切っていてJRで行く銭湯が21時までと知り断念、私鉄で行きつけの銭湯に行くことにした。

 

塩サウナでお互いの背中に塩を塗り「サウナ最高~水風呂気持ちいい~」とご機嫌になりそろそろ帰ろうかとしたところでのあの地震である。ねねは頭を洗っていてめめはサウナで最後の一暖まりをしていた。

 

最初ぐわんと揺れ「あ、揺れたかな」と思っているとゆっさゆっさと風呂椅子に座っていても揺すられるくらい大きな揺れだった。

銭湯にいた他のお客さんもざわつき、めめも「揺れてる!」とサウナからあわてて出てきた。

様子を見ているうちにぐわんぐわんと揺れは大きくなり浴槽のお湯が踊り狂うかのように激しくこぼれている。ちょっとした川のようにこぼれた湯がジャバジャバと流れていった。

見たことない光景に「うわ~ッッ!お湯がッッ!」と目をとられていると他のお客さんが顔色を変えて風呂から出ていきまた他のお客さんはテレビで震度いくつか確認していた。

 

めめと「ゆんちゃん(愛猫ゆんゆん丸のこと)大丈夫だろうか…」と不安を口にする。

とりあえずねねはこの頭を湯で流し体を洗っていそいそと出支度を始めた。揺れは収まったがぐわんぐわんした感覚が残り揺れてるのか揺れていないのかわからない。滑らないように慎重に歩き脱衣場へ行く。

 

電話している人の話が聞こえてきて「大丈夫?家めちゃくちゃ?あ~」みたいな話だ。うちは大丈夫だろうか。普段ゆんゆん丸がいるところは積み重ねるものは置かないようにしているが、今どこにいるかわからないし倒れてきたものの下敷きになっていないか、どこか怪我していないか、最悪死んでしまってないかと不安が一気に押し寄せる。頭にぐったりして横たわるゆんゆん丸の想像が次々とわいてきて怖い。

 

着替えを済ませ番台さんと「余震気をつけて」と声を掛け合い帰り道を早足で歩く。ゆんちゃん!ゆんちゃん!ゆんちゃん~!

 

帰りの電車は案の定遅れていたが10分ほど待ったところで無事に乗れた。最寄り駅から歩くのが遅いめめを置いて早足で帰る。

 

ゆんちゃん!ゆんちゃん!ゆんちゃん!無事でいてくれぇ!

 

玄関のドアを開けると家はしんとしている。特に散らかった様子もない。廊下を進むと声の出ないゆんゆん丸がよろよろと歩いてきた。

 

「ゆんちゃん!無事か!ごめんねごめんね怖かったね!あ~ゆんちゃん!」とこちらも相当取り乱した。

家の中を見回すと特に倒れたりしたものもなくいつもの家で、お昼寝マットの上に水滴が4つ垂れていたのでおしっこかよだれかだとは思うが多分ここにいて揺れて怖い思いをしたのだろうというのはわかった。ゆんゆん丸が無事でよかったが相当怯えて肩をすくめて歩いているのを見ると、ひとりぼっちにさせてしまったことを猛省した。

 

少ししてめめも帰宅し、ゆんゆん丸も弱々しく鳴き始めた。大好きなちゅーるをあげても少ししか食べられず落ち着きなくそわそわしていた。撫でようとしても「怖い!触らないで!」モードで様子を伺うことしかできない。遠くで救急車のサイレンが大きく聞こえる。今夜は静かな夜であってくれと願うしかなかった。

「ニンゲンがそわそわしてたらゆんちゃんも落ち着かないからしっかりしろ」とめめに言われてその通りだなと思った。

 

ありがたいことに余震はなく、家の中を一通りパトロールして無事を確認し人の姿があるから少しはほっとしたのか夜は静かにしていた。


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腰が引けてるゆんゆん丸。

 

 

今日になり食事もしっかりとれおもちゃ遊びもして午後はぐっすり昼寝をしている。


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キャットタワーに登るゆんゆん丸。

 

 

うちはねねが昼、めめが夜の仕事パターンなので大抵家に誰かいるようにはなっているが、どうしてもいない時間もあるので何かあったときの不安というのは半端ない。先日2人で10時間ほど家を空け(ゆんゆん丸の食事はきちんとあげていった)帰ってきたら寂しそうに掠れた声で鳴いていたので申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 

ゆんゆん丸と暮らし始めて大変だと思うことはほぼないが、具合が悪そうだったり有事のときは今までみたいな気楽さではいられないことを改めて感じた。命を預かる責任というのはやはり重い。

めめがいるからなんとか2人でゆんゆん丸を支えることができているが1人だったら飼えなかっただろうなと思う。出先で何かあったとき帰れなくなったら家から出られるわけもないゆんゆん丸はひとりどうこうなってしまうもんな。絶対生きて帰らなきゃといつ強い思いがある。

 

ゆんゆん丸も怖い思いをしたし我々も怖い思いをした。なんでもない日々が実はありがたいことだと気づくのはたいてい何かあったときだけである。使命というものがあるとしたら今はゆんゆん丸が心地いい生活ができるよう精一杯援助することだと思っている。