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さかもツインの健康で文化的なようでそうでもない生活をお送りいたします

いじわるはいじわるでしか返せない

病院での仕事というのは知らず知らずのうちにストレスがかかる。看護師というものは弱った人を相手にするのでエネルギーが奪われるし思う通りにならないことも多いので大変だと思う。他の仕事のことを知らないが看護師だけが大変だと思っているわけではない。

働くというのは何にしても大変なのだ。みんな大変だしみんな偉い。もちろん病気で戦う入院患者さんたちもその家族も。

 

対人の仕事というのは思わぬ角度から嫌だなという言葉をかけられたり無茶なことを投げられたりするのでピリピリする場面もある。

病気の人の余裕のなさから当てられる心ない態度や言葉も我々の心をえぐっていく。

 

看護師というと『白衣の天使』と呼ばれ優しくて暖かい人の印象があると思うが現実では悲しいことにみんながみんな天使のような人ではない。

冷たくていじわるな人もいる。病院に行ってなんか看護師さんたちギスギスしてるな~と思うところもある。同業者だからそういうことに敏感なだけかもしれないがわかる人にはわかるらしい。

とある病院で患者さんに言われてビックリしたことは「ここは看護師さんたちみんな仲いいでしょ?わかるよ、みんな良くしてくれるもん。仲悪いところはなんか怖い雰囲気があるんだよね」と言われたことだ。確かにその職場は皆仲が良くお互いに思いやりを持って仕事をしていた。その和気あいあいさが病院の雰囲気として伝わっていたらしい。そういういい環境で働けたことは嬉しかったし誇れることだなと思った。

 

命に寄り添う仕事なので看護師の先輩方はけっこう厳しい人が多い。私が新入職で入った15年程前から『新人は褒めて伸ばそう』というスタンスに変わってきた。それまでは厳しく「なんで、どうしてそれをやるのか」「こうしないとダメ」「これができてない、勉強してきて」と根拠、根拠、根拠を問い詰める教育方法だった。できないことをなぜできないのかわからないのに「教えたでしょ?」「なんでできないの?」と答えられないような質問を投げ掛けられて心が折れて辞めていく新人があとを絶たないからだ。

新人はお客様扱いで大切に育てる、そういう時代の始まりの時に新人時代を過ごしたので理不尽なことで怒鳴られたりすることはほとんどなかった。私は運が良かったと思う。

 

ストレートに学校を出て働き始めた年齢で言えば30~35歳位の人たちがこの世代。

35歳以上の人はわりと厳しく育てられた人たちだと思う。もちろん配置された病院や科によって育ちかたは違うが、今は大体どこも優しく大切に育てるスタンスだろう。

 

なので40~60代の看護師の人は怒鳴られ厳しく育てられた人たちだ。そんな環境で育ってきたという根性があるというか負けず嫌いというかタフなおばちゃん看護師たちは人格者で万人に優しくできるタイプかただただいじわるなタイプかのどちらかだ。後者は性根がひねくれているのでヤバい。

 

私が現在働く病院は中小病院なので大きな病院でバリバリやるのが年齢や体力的にキツい人や、しっかりした体制の病院ではじかれた人が多い。私もバリバリやるのに疲れて少し緩い環境で働きたいと思ってこの病院を選んだ。

バリバリやるのがキツい人はいいのだが、他の病院でつまはじきにされて流れてここへ来たヤバい人もいる。ただただいじわるなタイプの看護師だ。

 

いじわるな人のせいで辞めた人も多い。看護師転職サイトのクチコミで『いじわるな人がいる』的なことも何件もかかれている。いい歳した社会人がすることではないが、無視、嫌味、不快にさせる言動や態度、そういうのを平気でやる人、しかも40歳オーバーの人がそうなので「まじでやばいなアイツ…」と思う。管理職は見て見ぬふり。どうかしている。

 

今日も不機嫌おばちゃんがいて、そのおばちゃんに嫌な態度をとられたおばちゃんが「私なんかしました?さっきからそういうツンツンした態度で不愉快です。そういう風にされるようなこと、私しました?」と怒鳴りあげていた。言われたおばちゃんは「は?こっちは忙しいんですけど?」という返しをして会話は全然成立しないしお互いの不愉快さは解消しないしなんの問題も解決しないただの修羅場だった。

私は関係なかったのでそのおばちゃんたちのバトルを「マジかよこいつら…」と傍観するしかなかったのだが下らなすぎてちょっと笑えてきた。そういうどろどろしたのをエンターテイメントとして受け取ってはいけない。事件は現場で起きていて私も現場の隅の方にいて現在進行形で目撃しているのだから。

 

いじわるはいじわるでしか返せないんだなとつくづく思った。親切には親切、笑顔には笑顔、いじわるにはいじわる。

 

こんなギスギスした職場でなにがチームワークだと思う。肥溜めのような場所である。

いじわるで日頃のストレスを発散するなら仕事辞めた方がいいのにね、と思う。

 

ちなみにこの怒鳴りあっていたおばちゃん2人のことはどちらも嫌いなのでやりあっているとき「いいぞもっとやれ、そんでお前らクビになっちまえよバーカバーカ」と思っていた。血を血で洗う、いじわるをいじわるで洗う。相殺。

それと同時に看護師独特のいじわるさや陰湿さを強く持つ悪い習性は我々の世代で立ち切らなくてはならないと思った。悪口や悪態はエンターテイメントではない。

 

看護師に限ったことではないが、とりあえず看護師の方はで自分がいじわるなことをしていないか胸に手を当て考えてほしい。

・職場の人に思いやりのある態度は取れているか?

・今日も職場で笑って過ごせたか?

・気遣いはできたか?

・助けてもらったこと、手伝ってもらったこと、気を遣ってもらったことに気付いているか?感謝の気持ちを伝えられたか?

 

簡単そうで意外と難しいけどこれができていれば案外うまく行くと思う。

できていなければ気を付けてみてほしい。本当にいじわるはやめて楽しくやろうよ。楽しくないさ、労働は。だけどその中でわずかなやりがいとか楽しさを見つけないとやっていけないでしょうに。人を傷付けることに楽しさを見いださないでよ。職場を良くも悪くするのも己の振る舞いひとつでかわるから良い方向に進むようやっていこう。

 

(※このおばちゃんバトルの件は管理職不在のため解決しておらず週明けこっそり報告する予定)