先日ねね(姉)は日傘をなくした。
その傘は珍しいデザインの傘で気に入ってたのだがなくしてしまいまた同じのを買おうにもどこで買ったか忘れてしまったので買えない。しかも1万円くらいのいい値段のやつでうわーまじか、とがっかりしてしまった。
日傘の値段はピンからキリまでで、安いのは安い。
レースの日傘や持ち手が竹の洒落たデザインのは平気で2万くらいする。え、日傘ってこんな高いの?と驚くこともある。
高い日傘は本当にかわいくて欲しくなるのだが、結局なくしてしまうのでなるべく安いものをと考えた。
しかし持ち物への異常なこだわりの強さからデパートを何件も何件も見て回ったが気に入るものがない。
傘というのはいつでも使うものではないし、暑いときの日傘や雨の日の雨傘というちょっと憂鬱な日の時に使うものなので、自分が気に入って傘を広げたときに嬉しくなるようなデザインであってほしい。なんとなくで買いたくないのだ。
鮮やかな色、フリルやレース、リボンなど、他の人が持っていないような日傘がほしい。
2年ほど前有楽町マルイで王室御用達の傘が売られていたことがあった。白い傘の骨組みのラインのところにポイントで白いリボンがついていて一目惚れして買った。結局その傘もなくしてしまったが、傘にリボンをつけることは良しと思った。
気に入った日傘がなければ自分でリボンをつけよう、そう思ってシンプルなデザインの3,900円の傘を買った。
竹の持ち手と白×グレーのシンプルさにひかれた。ちょっと地味かなと思うくらいがBBAカスタマイズ(ババァカスタマイズ、リメイク?のことをさす)したときにちょうどよくなるのである。
ユザワヤに行くとタッセルが98円だったのでついでに買った。
つけたらそれだけでも格の上がる感じになった。タッセルのついた傘はかわいい。
リボンはアクセントになるので赤にした。サテンではなく布っぽさがある赤いリボンを3㍍買った。594円なり。
普通に結ぶと結び目がでこぼこしてしまうので、リボンの輪を短いリボンでくくる方法で形を作る。
それを1つずつ縫い付けていく。赤い糸があったはずなのだが、なぜかない。イライラしたがないならないで白の糸でやった。
後で冷蔵庫の上から赤い糸が出て来て、あ、クリスマスの時にローストチキン作って鶏肉の足を縛ったときに使ったんだと思い出した。全てのことは自分に起因するので簡単にイライラしてはいけない。
縫うのはちょっと力がいるが難しいことではない。
が、ちまちまやらなくてはいけない手作業なのでうんざりする。手間かかるわぁ~なんでこんなこと始めてしまったんだろうとうなだれる。
作業開始より1時間経過していた。
ちまちま頑張る。途中で投げ出すと中途半端な傘になってしまうので。
8個のリボンを縫い付けた。2時間かかってしまったがやりきった。
カットしたリボンの切り口がほつれないようライターであぶったりする方法もあるらしいが火が怖いので透明のネイルを塗った。これでもほつれ予防になる。
全てのリボンがついた。傘を広げた。
ん?これ、かわいいのかな?ちょっとよくわかんないけど多分かわいい、かわいい。だって2時間かかったから。 かわいいに決まってる!
うん、赤が差し色になってかわいい!
傘を閉じたときがいい。
これはねねの傘だ!と言わんばかりの奇抜さ。こういうのが好きなのである。
誰も持っていないような物を持っていて、「それどこで買ったの?」と聞かれると日用品や持ち物ひとつでも特別な感じがする。
この日傘をさしてスキップをしながら仕事に行きたいような気分にもなるので、自分が好きなものを持つことは大切なのだ。
BBAカスタマイズ、手間はかかるが物を持つこと、使うことの楽しさが増すのでぜひやってみてほしい。ババァではない人はBBAカスタマイズという言い方はふさわしくないのでかわいいカスタマイズとか違う言葉を使うといいと思う。