美しい貝殻のベッドで人魚姫のように眠りたい、そんな乙女心を叶えてくれるホテル、名をファンタジアという。
熱海駅と湯河原駅の間の海沿いの国道を行くと真白いお城のような外観の建物が見えてくる。
人魚姫のお部屋は12号室。
乙女心をくすぐると聞いてやってきました。
おじゃまします。
入室すると部屋に電話がかかってきてホテルの人が料金の徴収にやってきます。この小窓でお支払を。
1階は駐車場、2階がお部屋というガレージタイプのホテル。
階段を登る。迷路のようなわくわくさを感じながら。
憧れのあのベッドはどこにあるだろう。
あ!
わ。
すてき。
夢のようにかわいくて乙女の憧れを形にしてあるベッドだ。
ベッドへッドにある丸い真珠は
ライトでした。
海の中の舞踏会が始まりそう。
今夜は誰と踊ろうか。
オーロラ色の輝く壁が光をより美しく見せてくれる。朝も夜もここで踊っていたらいいじゃない。
ソファに腰かけてソーダ水でも飲んで。
この部屋にタバコは似合わないけどマッチは似合うのよ。
寒くなったら毛布もあるわ。
乙女心をわかっているからタオルはやっぱりピンクよね。
夢だけじゃ生きていけないから文明もね。冷蔵庫とポットがあればだいたいなんとかなる。
ちょっと懐かしの洗面ユニット。
安心のお手洗い。
ここにはもうひとつ乙女の夢を叶えてくれる場所がある。
人魚姫の壁の向こう側の浴室は…
特注だという貝殻のバスタブ。なんて美しいの!
泡風呂にして身を沈めればどんな未来が見えてくるかしら。
泡になる結末は悲しいから変えたいわ。
幸せを祈ってくれているのだからきっと最愛の人と結ばれる。
人魚姫の到着をいつまでもここで待っていて。
2021年9月訪問
追記
ファンタジアという素敵なラブホがあると知ってはいたのですがなかなか足を運べずでした。
Twitterでフォローしているさかなさん https://twitter.com/hoteldayo_ahaha?t=TXCaO1seliNJUHcuTzRvPA&s=09
という方のファンタジア本を読んでこれは行かねばと意気込んでおりました。
お部屋の予約ができるということでホームページにある予約受付時間(11時~13時、19時~22時)に電話をかけるととても穏やかな口調のご婦人が予約の手配をしてくださりました。
休憩も宿泊も予約できます。休憩は宿泊のお客様を送り出したあと清掃が入るので13時以降でとのことでした。
どこから来るの?などと色々話し、特徴のあるこのホテルをとても大切にされている様子が伝わってきて心が温かくなったものです。
「ここへ来るお客さんはみんな孫みたいにかわいいのよ」と、ラブホテルの人とお客の関係ってなるべく関わらないというドライなところがありますがそういう気持ちで営業しているところもあるんだなと驚いてしまいました。もちろんいい意味でです。
昭和ラブホが好きで巡っている者にとって嬉し意味で一言でした。
部屋の案内帳の最後に『お二人の幸せをお祈りしております』とあり、幸せを祈ってくれるラブホって初めて見たなと感動したものです。優しくて懐かしくて暖かい素敵なホテルでした。