北海道の旅も折り返し地点。
3日目は稚内までの長距離ドライブ。普段そんなに車を運転しない身としては朝から緊張感に包まれていた。
昨日と同じようにラブホに泊まった那部さんを迎えに行き、いよいよ出発である。
〚ちょっと稚内まで〛
ざっと170㌔はあるこの行程を途中休憩をはさみながら無事到着することが3日目最大の課題である。
途中で眠気と低血糖がやってこなければなんとかなるだろう。セイコーマートで飲み物やらを買い備える。セイコーマートはすごい、美味しそうなお惣菜が朝でも夜でも揃っている。見る者をわくわくさせるような品揃え。アイスも関東では見かけないような「北海道産生乳」的なものがたくさんある。食べればお腹を怖す未来が見えているのでアイスは買わなかったがいつかセイコーマートのアイスを食べるんだという人生の希望を見出したので良しとする。那部さんは助手席でアイスを食べていた。おいしかったようである。
レジ袋も無料でくれる。ちょっと前までの世界線。レジ袋無料地味に助かる。何も言わなくても袋に入れてくれるのは旅人にはうれしい。ごみ袋や海岸で拾った貝入れに使えるので便利なのだ。
〚中間地点へ〛
まずは中間地点にある道の駅を目指す。
のどかな景色が続き緑が目に優しい。空気も美味しいし最高の朝だ。
(走行車内からの撮影は那部さん)
なんか見えてきた!
どうやらここはアンモナイト推しの町のようだ。
直売所はいろんなかぼちゃであふれていて全部買って送って食べ比べをしたかったけど時間がないのでスルー。
旅先の直売所訪問は旅最大のイベントである。
トイレ休憩を済ませ次の目的地へ。
〚豊富温泉へ〛
旅行するとき行き先に温泉や銭湯がないかをチェックする。温泉が好きだから。
ちょうど通過点に豊富温泉というものがありどうやらオイルの浮いた珍しい温泉らしい。
豊富温泉で供用されている温泉には、含よう素-ナトリウム-塩化物温泉(高張性弱アルカリ性温泉)とナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(高張性弱アルカリ性低温泉)の2種類の泉質があり、いずれも黄濁し、井戸からは石油や天然ガスとともに湧出してくるため僅かに油分を含んでいます。(上記ホームページより引用)
「珍しい温泉行ってみた〜い♥」
長時間は入れなくても浸かるだけ浸かりたい温泉ミーハーが炸裂したので行くことにした。
豊富ふれあいセンター。
入湯料は510円。
中には食堂もありジンギスカンが食べられるそう。ほば満席で賑わっていた。
浴室内の写真はないのでホームページを参照していただければと思う。脱衣所からほんのりオイルのこってりした匂いがする。
浴室の扉を開けるとほんのりからがっつりに変わる。石油ほどガツンとはしてないが、ほぼ石油である。「匂いで死なない?」とやんわり思った。
浴室内の床は温泉の堆積物で茶色くザラザラしている。体を洗いいざ入浴。
足をつけ肩までザブン。
柔らかなお湯で体を優しく包み込む。
「っつぁ〜〜♨」
と言うほどいいお湯だった。いくつか温泉には浸かってきたけど独特さも相まって5本の指に入るほどよかった。石油の匂いは次第に気にならなくなっていた。
上がり湯をして体を拭こうとした際、仙骨〜おしりのわれ目の皮膚が重なったところに温泉のオイル成分がたまりぬるっとしたのでもう一度上がり湯。みなさんも豊富温泉に来たら上がるとき仙骨〜おしりのわれ目部のぬるつきに気をつけてください。
のぼせ予防のため10分ほどの入浴となったがポカポカで汗がじんわり吹き出ていた。ジンギスカンは道中急ぐため食べず。次回来たらゆっくり食べたいと思う。
温泉街というには随分と人気がなかった。並大抵の気概じゃ来られない場所だもんなぁなんて考えてみたり。老体に鞭打って来てるんだよ北海道まで!と思わず口走った瞬間があったのだが鞭打って来てよかったと心の底から思えた。
温泉入って暑いし窓でも開けようか、なんて陽気に窓を開けたら堆肥の香りがごきげんようしてきた。
「くっさぁ!!」
と大爆笑である。農地を見るとぼとぼと堆肥らしきものをまいている。それがしばらく続くものだから窓を開けても締めても臭いのである。北海道が仕掛けてくる。それすら旅の醍醐味みたいで楽しかった。
ここからは稚内のラブホを経由して観光に入る。
〚ホテル名月〛
北上して最初にお目見えするのがホテル名月。
休業中でした。
後日Twitterで名月営業再開と呟いている人がいたので今行けばやっているかもしれません。
〚ホテルふじ〛
利尻富士の見えるラブホです。
中の様子はこちら↓
https://sakamotwin.hatenablog.com/entry/2022/10/16/212950
アーバンで非常に過ごしやすいホテルでした。
ここで突然のランチタイム。セイコーマートで買ってきたおにぎりを食べましたがこれが信じられないくらいおいしい。お米最高…セイコーマート毎日行きたいよ。
歯磨きなどして支度を整え次の目的地へ。
〚ニューエルム〛
休業…
〚いそ村〛
ウィキペディアにも日本最北端のラブホと記載があるのですが、
看板も出ておらず入れず…。残念。
那部さんのブログも要チェック!↓
日本最北端のラブホはどこ?稚内ラブホテル事情調査 - 愛欲空間 -昭和レトロなラブホテル探訪-
〚稚内観光〛
考えてみれば人生で日本海を見たのは数える程なので最果ての地の日本海を見てみたかったので来ました。
いいですね…
この漂流物の多さとか。
このさみしげな色を見たらやらずにはいられないでしょう。
最高のロケーション。
海ロケで足洗う用の水(空のペットボトルに水を入れるだけ)を持ってこなかったので
砂だらけの最悪な靴が出来上がりました。
これ帰ってきてからも2週間くらい砂が沸いて出てきてずっと靴下がザラザラになる現象に悩まされましたね。自業自得です。
〚ノシャップ岬〛
遠くに樺太みえるかな?
〚稚内市北方記念館〛
こちらは那部さんのリクエストで。
入った瞬間昭和の資料館というか地方の展示施設の匂いがして一瞬でノスタルジックな気持ちになった。
月島〜!
ゴールデンカムイが大好きなので月島がいて嬉しかったです。これ目当てでまた来たい!
ゴールデンカムイでも樺太が舞台になっているので北方記念館で樺太について学べるのがよかったです。
これは棺桶ではなく、寝るときにここに入っていたとのこと。それほどの寒さとは。生きるのが辛いとか言ってる場合じゃないよな生存しやすい時代ではあるよななんて思ったり。
置かれた環境の過酷さに怖さを感じました。
熊の剥製がひょうきんで和む。
展望台からは利尻富士と沈みゆく太陽。
いい時間に来たね。
稚内ナチュラルに鹿がいます。奈良ほどではないけどナチュラルに鹿糞も落ちてるので気をつけて。
角が生えた鹿は怖かったですね。
距離をとって行動しているうちにどこか行っちゃいました。ほっ。
日が沈むと月の道がでてきてそれはもうこの旅を祝福しているとしか思えないほど美しかったです。
〚稚内港北防波堤ドーム〛
ここは産業遺産の本に乗っていていつか行けたらが叶ったところ。
この曲線美。
神殿のよう。
人懐っこい野良猫ちゃん。これから寒くなって雪も降るけど大丈夫かしらと心配になってしまった。
〚内駅〛
最北端の線路。
あぁ〜全部いい。全部最北端!
札幌までの切符代すごいことになってる。
〚無事稚内までの行程終了〛
お夕食。
約12時間の移動+観光。へとへとになって宿に到着。
寝床を見て安心。よく頑張ったなぁ〜。
宿についてセイコーマートでお買い物。
旅先で夜の町を散歩する時間、毎日これがいいと思うほど好き。
夜中9度まで冷え込んでいたようで寒さで目覚めた。せっかくなので温泉で温まり石油ストーブをつけて寝たら暖かくて心地よかった。あの箱に入って寝なくてはならなかった人たちがこの温かさを知ったら涙するだろう。発展した文明のありがたさを感じて再び眠りについた。
そして最終日、いよいよ最北端を目指します。続く。
道中稚内までの距離看板。那部さん撮影↓
いやいや本当によく来たもんだ笑
1日目はこちらから↓
https://sakamotwin.hatenablog.com/entry/2022/10/23/144621
2日目はこちらから↓
https://sakamotwin.hatenablog.com/entry/2022/10/26/235509
【2日目追記】
こちらに書き忘れてしまったのだが、全6室のラブホの引き出しを開けるとガムテープがでてきてドキッとした。
犯罪の香りすら漂うこのガムテープ…新手のSM?口封じ?おねいちゃんこういうのわかんないわどういうこと!?と困惑しましたが、もしかしたら室内に侵入したカメムシをこれで捕まえろということかもしれません。
青森のラブホでもカメムシが出るかもという注意書きがあり、調べると寒い地方でもカメムシが出るとのこと。もし皆さんこちらへ行きカメムシが出てしまったらガムテープが引き出しの中にあるのでそっと捕まえてください。