保護猫カフェから猫を引き取る段取りがつき、昨日迎えにいってきた。
猫が住むための家にする準備も前日までになんとか終わり、爪とぎやおもちゃなど「気に入ってくれるといいんだけど」なんて話した。
猫グッズを揃えるにあたり、ホームセンターへ何度も足を運び、爪切りを「色んな種類があったほうがいいから」と2個買おうとしためめ(妹)が「何個も買うんじゃない」とねねに叱られるというエピソードがあったとかなかったとか。
当日は朝から2人でそわそわし、持ちなれぬキャリーをぎこちなく持って電車に乗り込んだ。
『これからどんな生活になるのだろう』
憧れていた猫のいる生活を楽しみにする反面、始めての猫との生活に多少の緊張と不安はある。さかもツインの心臓は人知れずバクバクしていた。
約束の時間になり保護猫カフェに向かう。まずはトライアルというお試し期間を1週間設け、トラブルがなければ正式に譲渡になる。何があったかときのことや保険について説明を受け書類にサインをする。
まぁなんとかなるでしょうだけでは猫は飼えない。予防接種のことや現在の猫の健康面など詳しく教えてもらい保護者になるという責任を背負う。
ちなみに名前は『ゆんゆん丸』にしようと決めていた。
かわいいの意、かわゆん、のゆんからきている。男の子なので「~吉」とか「~太」とかをつけたいなと思っていたが、「丸」が1番ふさわしいかなと思ったのでゆんゆん丸になった。
保険の書類を書くときに「名前どうします?」とかを聞かれゆんゆん丸と名乗るのにちょっともじもじしてしまった。さかもツインは顔を見合せめめが「ゆんゆん丸でお願いします」と言うと保護猫カフェの人は笑っていた。ウケてくれてよかったと思う。
保護猫カフェのお客さんからゆんゆん丸へプレゼントが届いていてありがたく受け取った。今世界はすごくギスギスしている。そんな中こういう「この子が大切にされていた」という優しさが心に染みる。頑張れ、と背中を押してもらったような力に変わった。
そしてゆんゆん丸との対面である。バックヤードから白い猫がだっこされてきた。
かわいい。とにかくかわいい。
キャリーは5㌔までの猫が入るSサイズを買ったのだが、
あれ?
ぎちぎち。
「あれ、想像と違うな」
それもそのはず。ゆんゆん丸は超健康優良児であるらしく、体重が5.8㌔あるのだ。保護猫カフェの人はまた笑っていた。人を笑わせるのが得意なおもしろい猫である。
「大丈夫ですかね…」と聞くと
「猫狭いとこ好きだから…」と大丈夫だとは思うみたいな感じになったのでそのまま出発することになった。
キャリーに入り不安なのかめちゃくちゃ「ぅわぉ~ん」と鳴くゆんゆん丸。キャリーの中のゆんゆん丸に「大丈夫だよ、頑張れ❗」と話しかけるさかもツイン。
改札口で手回り切符を買うさかもツイン。
「ぅわぁ~ん」と大きな声で鳴くゆんゆん丸。道行く人が「!?」という顔で振り返る。電車に乗ると遠くで赤ちゃんの泣く声がする。「お宅の赤ちゃん元気でいいね!大きな声がでてえらいね!うちのゆんゆん丸も元気だよ!」という気持ちになった。
不安そうに外を見つめるゆんゆん丸。
けつの毛がはみ出ている。
なんとか電車の旅を終え家につく。
管理人さんに「今日から猫がきます」と見せると、「おっ、ゆんゆん丸か!」と届け出の名前をしっかり覚えていてくれてうれしかった。みんながゆんゆん丸を歓迎している。
玄関を開けて新居へ。
新しいおうちだよと言ってもなかなか不安そう。
30分ほどはキャリーからでてこなかった。
家の中を案内する。
布団テントを作ったらそこにようやく落ち着き4時間くらいずっといた。
夜はごはんを食べず。水は飲むのでおやつのチャオチュールをあげて様子を見た。猫草をバリバリ食べ始めてのおトイレも無事やりとげて賢い猫である。
0時をまわりそろそろ寝ようかなという時間。ゆんゆん丸はそわそわしていている。寝床が決まらず結局めめと朝までリビングでうたた寝程度。物音がすると気になるようす。まだ緊張しているのだろう。早く慣れるといいね。
憧れの猫のいる生活。
めめと「ゆんゆん丸来てよかったね」「かわいいね」「しあわせだねぇ」とずっと目尻を下げている。とても甘えん坊のようですりすり寄ってくるところがまたかわいい。死んだ母に似ているので懐かしみを感じる猫である。
どういう巡り合わせかわからないけど一緒に暮らせることを嬉しく思う。ふわふわの毛を撫でてかわいい目を見つめるとびっくりするほど心がまろやかになる。猫ってすごい。
(早朝5:30より大きな声で鳴いているゆんゆん丸、頼む寝かせてくれと寝るねね、かわいいねかわいいねと誉めるめめ)